剣の王国まとめ

comicoで連載中の漫画「剣の王国」のまとめです。作品振り返りにどうぞ。

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【剣の王国】名言集_アルフレド編

the-kingdom-of-culiburn-al
口が悪い、しかし小気味良い。

【目次】

アトラントの章

【幻の1話】

  • 「出直せ! 下手くそ」(リメイクされる前の第1篇に存在した幻のセリフ)
    無賃乗船がバレたドロ「何でもします」
    船員「下手くそ」「禁句だ」
    ルフレドに追い詰められた船員「何でもします」
    件のセリフ

【6話】

  • 「それに、そうやって素性も知らない相手に自分の弱点を明かす……、オツムゆるすぎ。同情を誘えば解放されると思ったなら考えが甘すぎ。さすがド田舎……辺境領邦『アーカンザス』。脳みそお花畑だな」(ドロテーアに対して)
  • 「剣を信仰するなら女王も信仰しろよ、そうだろ王国民」(ドロテーアに対して)
  • 「俺は今日ここを発つ。果たしていない約束を二つ、果たすために」

【7話】

  • 「……ところでお前さ、いつ着んの、服」(ドロテーアに対して)
  • 「遅い、シャキシャキ動け、うすのろ」(ドロテーアに対して)

【8話】

  • 「音痴」(パンチネロに対して)

【9話】

  • 「おい、勘違いすんな、俺とお前はただの取引上の関係だ。答えることなんて何も無い」(ドロテーアに対して)
  • 「履けば」(ドロテーアに対して)

【10話】

  • 「入れるだろ、そのゴボウみたいな体型なら」(ドロテーアに対して)
  • 「難破船で見つけたお宝、なーんだ」(エコーに対して)
  • 「物事にはタイミングってのがあんだよ」(ドロテーアに対して)

【12話】

  • 「ハウスだお利口さん」(影の犬に対して)
  • 「口だけなら誰でもできんだよ。とっととお家に帰りな、文明人さん」(ネモ・トンプソンに対して)
    上記のセリフに掛かってますね。

【15話】

【16話】

  • 「その卵は……あなたたちの子どもじゃありません」

【17話】

  • ──まあ、今言った事ほとんど……デタラメなんだけど

【18話】

  • 卵邪魔になるぞ、からの「卵貸して、お前はこっち」(ドロテーアに対して)
  • 「さっきは助かった」(ドロテーアに対して)

【19話】

【20話】

  • 「すげえ、デブの透明人間だ!」(過去回想、エコーに対して)

ドロテーアの過去の章

【27話】

  • あいつの親父は助からない。俺がわざと船速を落とすから。
  • 女王と対峙した時、怯まず冷酷に、その心臓を貫ける「女」が、俺にはどうしても必要だ。
  • 情に流されるな
  • 必ず、邪知暴虐の女王を除かねばならぬ。
  • 銀の靴が左足だけ大きかったって言ってたけどおかしくないか。
  • 「それから俺はそこの鶏みたいに昔の思い出を大事にしてないんで、島で散々奴隷としてコキ使われた日々は全然気にしてない」
  • 「着いたら即解散、以上」

死の海流の章

【29話】

  • 「馬鹿のお陰で選択肢がなくなった」(ドロテーアに対してボソッと)
  • 「『アムリントの竜飼い』、名はアルフレド、姓はペンドラゴン、三番目の魔女の弟子」

【30話】

  • 「馬鹿っていう奴が馬鹿」(パンチネロに対して)
    一話越しのブーメラン。

【32話】

  • 「動きがトロすぎ、寝てんのかよお前、ああそういやデカブツって体内時計が遅いんだっけ?」(ディンドンに対して)
  • 「バーカ、兄弟揃ってノロマだな」(トロールの兄弟に対して)

【33話】

  • 「ゴードン艦長だったか? そいつをすぐ連れて来い。この現状を報告するのを忘れるなよ。賊二人に大惨事ですってな」(拘束した兵士に対して)

【34話】

  • トロールが間抜けコンビに到達するまでの時間は──約40秒。まとめて消せばいい!
  • いい発見だ。奴隷生活での入島者を捕獲してきた日々がこんなに活きるなんて──闘える!

【35話】

  • 「攻撃がワンパターンだな。弟より弱いんじゃねーの」(ディンドンに対して)
  • 「マストごと沈め」(ディンドンに対して)
    you must die.ってか
  • 「兄ちゃんが待ってるぜ。水底でな」(ダンドンに対して)
  • ──こいつ、強いな→とか思いつつ「さあな」(ゴードン艦長に対して)

【36話】

  • ──あの日、誓った復讐を、いま果たす!
  • 「やめろ! そいつは関係ない!」(ジョーカーに対して)
  • 「こっちを見ろ、俺の顔に、見覚えがあるだろ」(ジョーカーに対して)

【37話】

  • 「七年前、森でお前に撃たれて死んだ、魔女の弟子だ‼︎」(ジョーカーに対して)
  • ──長かった。何度も頭の中でイメージした。その喉元、掻っ切ってやる……
  • ──何で……何でだ……全然届かない

【38話】

  • 「返……せ」(コンパスを奪ったジョーカーに対して)

【39話】

  • ──次は何だよ(怒涛の展開に対して)

ジルコニアの章

【42話過去回想】

  • 「エロホン? 何それ楽しい?」(トトに対して)
  • 「ひとりで何でも出来るようになるから仲間とかも要らない、ひとりで一人前になるからいい」(トトに対して)

【43話過去回想】

  • 「勇者かよ、剣とかねーし」(ジルコニアに対して)
  • 「『バカって言った方がバカ』って言った方がバカ」(ジルコニアに対して)
    過去の自分からのブーメラン

【45話過去回想】

  • 「知ってたよ」(両親の話を聞いて)
  • 「父さんと母さんは、多分もう会えないだろうなって思ってた。何となく」
  • 「俺が代わりに女王を倒すよ」
  • ジルコニアがもうこっそり泣かなくてもいいようにしたいから」

【46話過去回想】

  • 「俺はどこにもいかないから」
  • 「『イザナダ』の代わりにジルコニアを守るよ」
  • 「だから俺は、今この瞬間から、アルフレド=ペンドラゴン」

【47話過去回想】

  • 「竜(ドラゴン)来た?」

怪物鯨の章

【52話】

  • 「おい」「離れろ」「ドブス」(泣きつくドロテーアに対して)
  • 「モタモタしてたら吊るすぞ」(着替えづらそうにしてるドロテーアに対して)

【53話】

  • 式を思い出せ
  • ──具現化数式が使える……!

【55話】

  • まるで生きた遺跡だ
  • 「王都(エメラルド)には連れて行く、そういう取引だからな」
  • 「何が?」(裾を引っ張り、お礼を言うドロテーアに対して)

【56話】

  • 「悲しい木だ。こんな人気(ひとけ)のない場所でしか育つことができないのか」

【57話】

  • 「彼女じゃない」

【58話】

  • 「おい、あんまり俺から離れないようにしろよ」(虚ろなドロテーアに対して)

【59話】

  • 「以上」(自己紹介拒否)
  • 「……冬」(好きな季節を聞かれて)

【62話】

  • ダメだあいつ、何とかしないと

【63話】

  • 「お前の親父は! 五部族の部族長なんだぞ⁉︎ 今! 王都(エメラルド)で! 脳天に銃口突きつけられてんだぞ」

【67話】

  • 感情は不要だ、もっと己を支配しろ

【71話】

  • 「降ろすんだっけ? いい?」(滞空中にドロテーアをからかう)

【72話】

  • 「……お、お前が死んだら(計画が)狂うんだよ!」(この後盛大に勘違いされる)
  • 「この怨霊は俺自身だ。俺が生んだ、奴への憎しみそのものだ」(ドロテーアに自分から打ち明ける珍しいシーン)
  • 「成仏しろとは言わない。よく聞け怨霊、俺は、復讐を諦めない」

【73話】

  • 「やっぱり却下だ。俺たち全員で説得するぞ」(ドロテーアの案に対して)
  • 「怒鳴って悪かったな」(ドロテーアに対して)
  • 「なあアンタ、もう死んでるんだろ」

【74話】

  • 「俺達とここを出よう」(サザーランドに対して)

【76話】

  • 「頼んだぞ」(ドロテーアに対して。それまでの彼では考えられないセリフ)
  • 「ドジを仕出かさないよう大人しく待機する係」(ドロテーアに対して)

【78話】

  • 「らあ、沈めてやる」(行く手を阻む廃船に対して、単純に格好いい)

【81話】

【82話】

  • 「わかった」(ドロテーアの迷いを含んだ提案を、受け止める)
  • 「俺に遠慮するな。お前のSPELLの、全力をぶつけろ」(体を張ってドロテーアを受け止める、漢気が過ぎるぞ)

【85.5話】

  • 「過去のどこかだ。流れ星のように、気づいた時には、いつも視界の外だ」(「幸せ」の所在を聞かれて)

コローディの章

【88話】

  • 「クソ鶏(とり)、他人の職業を侮蔑するな」(客引きにあった後。彼の物事へのスタンスが現れていますね)

【91話】

  • 『王よ、我は千夏を越えし大樹の根、星降る上層で蕾たちの叛乱を夢想する。これ我の希求せし物語。』(アルフレドの名言というより、このフレーズを作ってしまったyoruhashi先生の才気)

【95話】

  • 「俺がこの勝負に負けたらこの女をやる。奴隷にでもしてくれ。若いし、よく働くぜ」(ドロテーアを賭けの対象にする。自虐を内包した合理性)

【96話】

  • 「知るか、結果が全てだろ」(嵌めたなと言われて)
  • 「ったく、飯事やってんじゃねえんだよ」(ドロテーアを賭けたことをパンチネロに咎められて)

【99話】

  • 「ウチのドジ担当に何してる?」(ドロテーアをさらったオズに対して)

【100話】

  • 「お前はその隙にドジ女の所へ行き、呼吸の有無を確認しろ。おそらく気絶だと思うが、脊髄を羽毛で包み、体温低下を防げ」(具体的かつ的確な指示)
  • 「②じゃねーかよ。変態野郎で決定だテメーは」(ドロテーアの運命の相手だというオズに対して)

【101話】

  • 「金細工師の末裔が、こんな小物とはつくづくジルが浮かばれねえ」(オズに対して)
  • 「だが、あの女は俺と契約期間中だ。他を当たりな」(ドロテーアについて)

【102話】

  • 「所詮はお前も同じ穴の狢(むじな)」(怒りに震えるオズに対して)

【103話】

  • 「まさか鶏に助けられるとはな」(あわよくばオズの魔剣の一太刀を浴びるところだった)

【104話】

  • 「あーなんつうの……後悔と槍持ちは先に立たずだが、今回のトラブルも広場での俺の発言に起因したし、これでチャラで問題ないだろ」(迷惑をかけたというドロテーアに対して)
  • 無理してんのバレバレだっつーの、ほんとお人好しバカ(元気に先導するドロテーアに対して)
  • 「ああ、そうだな」(花火だねという何気ない会話に対して)

【105話】

  • 「生憎未成年なんでね」(ジュースを飲んでいるのを笑われて)
  • 昼の女達か……(サキュバスのお姉さんから隠れる)

【106話】

  • 「お前ごときが、その言葉を使うなよ」(「愛ゆえの戦い」だと言い出したオズに対して)

【107話】

  • 「ふろ?」「ああ」「Bath?」「Yes.」(パンチネロとのやりとり。意外とノリがいい)

【108話】

  • 「ただの元奴隷だよバーカ」(奴隷の少女を助けに入る)

【109話】

  • 「これは断罪じゃない。お前は運が悪かっただけだ」(手をかけた男に対して)

剣の王国あらすじ

※「あらすじ」という名でcomicoのコメント欄にも投稿しています。
↑ちょっと目障りかなと思い始めてきたので、やめます。



序篇
#序篇
三番目の魔女ジルコニアとその弟子であるアルフレドは、王国の兵士に追われていた。
一先ず隠れる事は出来たものの、二人は王国の人間に見つかってしまう。
男の名前は「白兎のジョーカー」。『あいしてる』それはジルコニアの最後の言葉となった。

アトラントの章
#1「テンペスト
田舎娘のドロテーアは、こっそり忍び込んだ船で船員に見つかってしまう。
船は導かれるように島へ上陸。ドロテーアと船員は島の調査をしている最中、一人の少年に捕らえられてしまう。
彼は企んでいた。今日こそ島を出る。師の仇を打つために。

#2「そうすればエメラルドに」
ドロテーアが目を覚ますと、誰もいない部屋に下着姿で吊るされていた。
彼女は竜巻を起こす「銀の靴」と、「エアリエル」と名付けられた剣を駆使して拘束を解く。
とにかく部屋を出なければ……。
しかし突如自分が着ていたドレスが宙に浮き、ドロテーアに喋りかけてきた!

#3「早くしないと」
服が喋る……ドロテーアは、妖精の仕業ではないかと思い当たる。
なかなか服を返してくれない声の主との鬼ごっこがはじまり、最後は男の子アルフレドを押し倒す⁉︎

#4「シャル・ウィ・ダンス?」
男の子を押し倒したその先は……「来て‼︎エアリエル‼︎」
こんなところで、捕まってなんかいられない。華麗な剣技で彼を追い詰め、ついにその切っ先がリーチをかける。

#5「円卓の五部族」
アルフレドは、間一髪攻撃を阻止。
彼が操るのは特殊な紐のSPELL(スペル)。
巧みな縄さばきにドロテーアは翻弄され、逃げるつもりが、お前はもう罠の中⁉︎
更にアルフレドは彼女の正体に迫る。
彼女は、父を助けるために旅に出たと話し出す。目的地はエメラルド。
早く行かないと父が打ち首になってしまう!どうか私を放して!

#6「悪魔の取引」
銀の靴を渡せば父を助けられる──その一心でやってきたドロテーアに、アルフレドは現実を突きつける。
靴を奪われ、あんたも父親も纏めて首をはねられるな。
戸惑いながらも、改めて自分の立場と状況を理解した彼女に、彼は取引を持ちかける。
どうやら彼もエメラルドに行くらしい。
島を出るのに協力するなら、連れて行ってやってもいい。

#7「最短ルート」
いつ着んの、服。
ついに6話に渡って晒し続けた下着姿が終わりを告げる。
着衣後、言葉のナイフを受けつつ、ルートの確認。目指すは大渦の中を進む最短ルート。
んなっ!……沈むわ。沈まない。アルフレドが根拠を語ろうとする。
のだが、何やらエコーが騒ぎ出す。パンチが来るよ!

#8「乱入イベント」
ドロテーアを隠さなければ!
アルフレドが彼女の手を握り、何やら不思議なテープをそこに巻くと、みるみる彼女は透明に。
そこへ歌いながら登場したのは、鶏のパンチネロ。手下を引き連れ尊大な態度で当たり散らし、ついには怪我までさせられる。
しかしアルフレドは抵抗する様子がない……。どうやら彼は、奴隷という身分らしい。

#9「"ジルコニア"」
破鏡不照。パンチネロが語る、アルフレドが奴隷となった経緯とジルコニアの想い。『もしもの時は、弟子だけ助けて』
鶏鳴狗盗。自身のSPELLと交換に、アルフレドを引き取るようフギンとムニンに頼んでいた。パンチ曰く、「とんだクソ取引」。散々貶して帰っていった。
馬耳東風。他者の言葉によって、彼を取り巻く状況を知ったドロテーア。そして彼の行動によって、その「人となり」を知る。

彼女は彼の靴を履き、「ちょっと大きい」と呟いた。

#10「失われた楽園」
ドロテーアはフギンとムニンの子供をさらうために洞窟へ。
アルフレドは船を奪うため残りの船員を追いかける。
そうとは知らず森を探索する船長とゴンザーロ。彼は相変わらず船長の説得を試みていた。
語られるアトラントの伝説。姫を守りし部族と自由を求めた海蛇の物語。
船長がこの島について気付きかけたその時、アルフレドが登場する。戦闘開始!

#11「迷宮と激突」
ドロテーアが洞窟を進むと、そこに現れたのは螺鈿と珊瑚の宮殿。
さらに奥へ進むと、大きな扉が……。
一方船長を見つけて先制攻撃を仕掛けたアルフレドだったが、思いもよらず返り討ちにあってしまう。
相手は影絵のSPELLの使い手、探検家ネモ・トンプソン。さあ、文明化の時間だ。

#12「攻撃は最大の防御」
船長ネモ・トンプソンに作り出された影従たちが、アルフレドを襲う。
しかし逃げる最中にもSPELLの特性は見逃さない。
影犬を引き連れ、木の陰に滑り込む。
ハウスだお利口さん!
知略を巡らせ、地の利を活かし、ついには形勢逆転!

#13「むかつくんだよ」
大きな扉を開けたその先で、ドロテーアはついに目標に到達する。それは、子供は子供でも、金の卵だった。
持ち帰れそうな卵を見つけるも、良心の呵責に悩んだり、パンチネロに見つかったり。しかし彼女は強い気持ちで乗り越える。
一方その頃、島の方々で皆ザワつきはじめる。どうやら、フギンとムニンが帰ってくるらしい。

#14「ご主人様のご帰還」
アルフレドは取り押さえた船長に対し、この島から出ていくよう言い渡す。
そこへフギンとムニンが帰還して、船長が食べられてしまう。
その光景たるや蛟竜毒蛇。
食べられそうになったアルフレドは二匹が会話を繰り広げるうちに逃げ出す。
残された勝機はドロテーアとの合流。大丈夫だ。必ず上手くいく。

#15「絶対絶対」
アルフレドは早々に見つかり、ジルコニアのSPELLを封じた小瓶を破壊するが、彼らには効かなかった。
ごめんジルコニア。死を覚悟したアルフレドを庇ったのは、卵を抱えたドロテーアだった。

#16「取引開始」
我が子(卵)を抱えて割って入られたフギンとムニンは、取引を装い卵を取り返す。
ドロテーアは卵を渡した上に自分自身も捕らえられてしまった。
アルフレドは呆れつつも思案を巡らせる。
切り抜ける方法は……あなたたちの子どもじゃありません!

#17「愛の駆け引き」
アルフレドは、理路整然と二匹を説き伏せ、猜疑心を煽り二匹を喧嘩させる。
その最中、はたき飛ばされた卵をドロテーアがキャッチ。
放り出されたドロテーアをアルフレドが拘束。
太く編み込んだSPELLに、二匹が拘束される。大捕物、ここに収束!

#18「いざさらば」
竜を倒し、契約書を破り、晴れて自由の身。しかし突如、地面が揺れ始める。
船に乗り込む一行に、待ったをかける鶏が……あえなく崖へ落ちていった。
揺れる大地、その正体が姿をあらわす。
更にはパンチネロを追いかけドロテーアが海へと飛び込んでしまった……。

#19「全て己次第」
揺れる大地の正体。それは、三千年の眠りから覚めた巨大な竜。
アルフレドはこの日のため、長い年月をかけ毒リンゴを作った。
一方ドロテーアに手を差し伸べられたパンチネロは、かつての夢を呼び起こす。
毒リンゴにより竜は沈められるが、海にはまだドロテーアが……。

#20「蘇るアトラント」
竜の水没と島の崩壊、姿を表す伝説の海底都市アトラント。
呪いが解かれた姫も、本来の姿を取り戻し、アトラントの民との再会を喜んだ。
ドロテーアも救出され、竜を沈めたアルフレドは、海流を操るSPELLを得る。
名残惜しく出航するやいなや、負傷していたアルフレドが倒れてしまった。

ドロテーアの過去の章
#21「女王陛下のお好きなもの」
剣の王国エメラルド城は、全てルビーに付け替えられることに。
噂によれば、女王は「愛のSPELL」を操るが故、女にしか殺せないという。
女王陛下のお好きなもの……それは「赤」と、そして「生首」。

#22「小休止」
海流を操るSPELLのおかげで船はひとりでに進み、おのおの休息を得る。
ドロテーアは旅の目的を聞かれ、半月前の出来事を語りはじめる。

#23「どんな美女より美しい」
ドロテーアは厳しい父の元、真面目で働き者に育ち、17歳の誕生日の今日、父から「銀の靴」とドレスを贈られた。
同日、グランピウスの元へ、王国の調査機関を名乗るドードーが訪ねてきた。

#24「最低な再会」
グランピウスは再婚相手によって、旧五部族である事を密告された。
彼を捕らえに来たのはドードーと、かつて旧知の仲だったビーコート。
ここで会ったが下克上。何やら彼は、「最新式」に「改造」されているらしい。

#25「光芒一閃」
ビーコートは、国に仕える従僕人形。
殴られるビーコートを見て、今度はドードーが動き出す。
一方家では、「銀の靴」の回収を命じられた兵士がドロテーアの元へ押しかけた。

#26「ひかりの靴と裂ける肌」
兵士は、ドロテーアが銀の靴を履いていることに気づく。
彼女は鳩とネズミの助けで逃げ出すが、片方の銀の靴を置いて来てしまった。
一方グランピウスは、傷だらけで気絶し、荷台に押し込まれていた。

#27「まだ利用価値がある」
彼女の話をこっそり聞いていたアルフレドは思案を巡らせる。
彼はドロテーアを、女王を殺す道具として利用するつもりらしい。

死の海流の章
#28「雲行き不穏」
死の海流にも関わらず一行は王国の軍艦に見つかる。
軍艦は黒い空間を介してノーティラス号の真横に出現した。
アルフレドは、このSPELLに思い当たりがあった。

#29「革命宣言」
大人しくやり過ごすつもりのアルフレドと、兵を制圧してしまうドロテーア。
覚悟を決めた彼は、鮮烈に名乗りをあげる。今から女王の首を獲りに行く!

#30「シャル・ウィ・ダンス?…アゲイン」
女王を討つとか寝耳に水なメンバーがまごつく。前見ろ、前!
アルフレドの助け船でピンチを乗り切り、彼のピンチにはすかさず彼女の助け船。
彼らは兵士を圧倒した。

#31「皆殺しブラザーズ」
苦戦との報告を受け、艦長は鬼人(トロール)兄弟の出撃を命じた。
彼らが命じられたのは兵士を含めた「皆殺し」。
早速アルフレド目掛けて、兄が繰り出す鉄球が叩きつけられた。

#32「鬼さんこちら」
アルフレドの安否が確認できず、気が気じゃないドロテーア。
当の本人はいつのまにか軍艦に移り、トロールを挑発。
逆上した兄が、軍艦までよじ登ってきた。

#33「頭蓋骨は死守したぞ」
アルフレドを探す兄。当の本人はマストの上から高みの見物。
一方ドロテーアは、自分が拘束した兵士が殺され、自責の念にかられ放心状態に。
パンチネロは、吹き飛ばされた彼女の頭部を死守するが、彼女の反応がない。

#34「絶望の足音」
アルフレドは仲間の窮地に気付くが、トロール兄弟を倒す事を優先。
見捨てられたと判断したパンチネロは、迫り来る弟を前にして、ドロテーアを守りたいという思いを抱えたまま力尽きてしまった。

#35「悪魔の高笑いが聞こえる」
アルフレドは船のマストを利用し、兄弟を立て続けに海へと沈ませる。
二人の容態確認そしていると艦長に見つかり、更には師の仇が登場した。

#36「"白兎の「ジョーカー」"」
圧倒的戦闘力と強力なSPELLを有するジョーカーに、刃が立たないアルフレド
ジョーカーがドロテーアに興味を示すと、とっさに自分へと注意を向けさせた。
俺の顔に、見覚えがあるだろ。

#37「三番目の魔女の弟子」
加害者は忘れ、被害者はいつまでも覚えている。
アルフレドは怒りに任せて斬りかかるが、返り討ちの末、海流を操るSPELLを奪われてしまった。

#38「光を掴んで」
奪われたのはエコーとの絆。
その上船の火薬庫に火を放たれ、一行は爆発に巻き込まれて海の中へ。
アルフレドジルコニアの言葉を思い出しながら、仲間を抱え、海上を目指す。

#39「連鎖反応」
海から上がるも船は転覆、二人は気絶。
一難去らずにまた一難。終いには、海の裂け目に吸い込まれてしまった。
時は遡り17年前。逃亡中のグランピウスとジルコニアが駅で落ち合った。

ジルコニアの章
#40「魂ごと預けたい」
17年前ジルコニアは、グランピウス経由で「竜牙の笛」を託された。
それは、竜飼いの部族長イザナダの魂と想い。
ジルコニアは、「アルフレド」という赤子を連れた夫婦と乗り合わせた。

#41「TRAP&DROP
ジルコニアが乗った列車が襲撃される。
乗り合わせた母親は最後の力でジルコニアに子供を託す。
自分を狙った攻撃だと気づいた彼女は、赤子を守り育てる事を誓った。

#42「ひとりで一人前」
幼少期のアルフレドは、一人前になりたがるが、愛犬のトトに諭される。
友達一人作れないでいる彼はショックを受け、一人で何でも出来るようになるからいいと意固地になった。

#43「ふたりと一匹の長い旅」
ジルコニアは、訪ねて来た村長から、匿うのに限界がきたと話す。
家探しの旅の末、冬に住み始めた家に、ある一報が舞い込む。
それは、竜飼いの部族の長イザナダの訃報だった。

#44「今ここで、さようなら」
イザナダの訃報と失意のジルコニア
反乱の日、彼女の元へ駆けつけ勇気をくれたイザナダ。デートの申し込みをしだすイザナダ。彼は死んだ。
ジルコニアは、アルフレドを孤児院に預けることを決める。

#45「少年と氷の魔女」
孤児院に預けると言われ、ここに居たいと訴えるアルフレド
ジルコニアが冷たい態度を纏おうが、アルフレドは彼女の暖かさを見透かす。
彼が一人前になりたい理由、それは彼女を守りたいから。
彼女は思わず部屋を出て、声を殺して泣いた。

#46「ドラゴンルージュ」
アルフレドは高度なSPELLを使って、部屋一面に花畑の幻影を作り出す。
彼はイザナダという存在を知り、自分のアイデンティティを染めた。
赤く燃えるような意志を目の当たりにし、ジルコニアはSPELLを教える事にした。

#47「迷い、約束、予言」
ジルコニアはある日「竜牙の笛」を見せ、アルフレドに約束させる。
いつか平和になった王国に、この笛を返すまで、失くさないで。
彼女は、トトを呼び出し妹から死を予言されたことを告げる。

#48「意志に寄り添う」
ついに王国の討伐隊がやって来る。
トトは、ジルコニアの話を聞き、一人追っ手を食い止める事を決意していた。
三番目の魔女の使い魔トト。彼は巨大な魔獣へと姿を変え、兵を威嚇する。
隊長は、ジルコニアの逃亡を察し、トトを貶め、死の宣告を下した。

#49「トトの戦い」
討伐隊隊長の名はメージ-グリフォン
メージをねじ伏せたかに思えたが、彼は異常な力を発揮し、トトの攻撃をすり抜け、更にはトトの両膝を切り裂くのだった。

#50「大切な主」
トトは両膝を切り裂かれてなお踏みとどまるが、半身を切り裂かれてしまった。
彼は使い魔として、一人の魔女の半生に寄り添ってきた。
世間から嘲笑され、反逆者としての名が一人歩きするジルコニア
でもトトは知っている。彼女は世界で一番心があったかい魔女。そしてトトは、世界で一番幸せな使い魔。
彼の命が尽きる時、主(あるじ)の命もまた、尽きようとしていた。

#51「ジルコニアのための序篇」
死を突きつけられたジルコニア
襲いかかるのは、己の死より何より、アルフレドを手放すことへの恐怖。
しかし彼女は一人で歩く覚悟を決め、アルフレドに最後の言葉を残す。
彼女の願いと、彼女が誰かに愛された事の証は、そうして彼に受け継がれた。
目覚めたアルフレドを待っていたのは、一緒に旅をする少女からの抱擁だった。

怪物鯨の章(前半)
#52「暗中模索」
無事で良かったと抱きつくドロテーアと、感涙しつつ突き放すアルフレド
どうやらここは海底洞窟。
死んでいった兵士の幻覚を見たドロテーアは、アルフレドを追いかける。
薬を探しに乗り込んだ廃船は、百年前の隣国から来た船のようで、床が抜けた。

#53「ニューアイテム」
床が抜け、落ちかけたドロテーアを、アルフレドが引き上げる。
下の部屋には魔女族のアイテムが積まれ、彼はその中から羽根ペンを見つけ出す。
光る蝶の群れを出してみせた彼は、具現化数式が使える事を確信する。
その頃、この廃船に一人の老人が近付いていた。

#54「命の恩人」
ドロテーアはアルフレドの怪我で敗戦を連想し、パンチネロ不在に不安が募る。
そこへ現れたのは、漁師のサザーランドとパンチネロ。卵も荷物も戻ってきた。
彼曰く、ここは怪物鯨の腹の中。出る方法など無いらしい。
戸惑いながらも、ひとまず彼の家に行くことにした。

#55「生きた遺跡」
サザーランドは5年前に鯨に飲み込まれ、生き永らえたと語る。
不安を覚えるドロテーアに、アルフレドは「王都には連れて行く」と約束した。
素直に感謝を伝えるドロテーアと、照れ隠しをするアルフレドと、後頭部蹴りを食らわすパンチネロ。彼はまだ誤解したまま。
サザーランドの家は、胃の手前にある大掛かりなテント。ようこそ儂の家じゃ。

#56「腹の中の家、そして」
じゃんけんを知らなかったアルフレド。風呂場にあった光を灯す珍しい木=古代樹エンライトンを見て、彼は「悲しい木だ」と評した。
ドロテーアの入浴支度の世話を焼いた帰り際、ふと、赤く光る靴が気になった。
湯に浸かりくつろぐ彼女の背後から、亡霊が忍び寄る。

#57「闇」
ドロテーアの悲鳴に一目散に駆け出すアルフレド
彼女は怯え、そのうち狂ったように喚き出した。兵隊が睨んでいたと。
そして赤い靴が目に入るやいなや、それを海水に浸し、擦り始めた。
サザーランド曰く、ドロテーアが見たのは「誰か」ではなく「心の闇」だそうだ。

#58「命の味がする」
サザーランドも同じ体験をしたと語り、「じき慣れる」と陽気に笑って見せた。
アルフレドは虚ろなままの彼女に、捕獲したパンチネロを放り投げる。
パンチネロの温もりと、温かいスープと、彼女の気持ちに寄り添う言葉。
彼女は次第に正気を取り戻して行く。

#59「好きな季節」
ドロテーアの正気が戻り、改めて自己紹介が始まった。
ドロテーアの生い立ちと、好きな季節と好きな花(すみれ)。
パンチネロは歌と特技と好きな花(バラ)。
アルフレドは全く答える気がない。わかったのは好きな季節(冬)くらい。
サザーランドは家族のことを語り、しんみりする。
話題は王都について移り、サザーランドが国の成り立ちを説明することになった。

#60「語り継がれしもの」
サザーランドはアコーディオンを持ち出し、この国の創生から語り出す。
かつて領地争いをしてきた種族をまとめた初代王。
「円卓の五部族」の結成と、それぞれに与えられたSPELL。
王剣(カリバーン)を介した王位継承方法。
長い巡回統治時代を経て二百年前、都市エメラルドが誕生した。

#61「怪物鯨の呻き」
女王の時代となったこの国は、厳格な中央集権体制により最強の王国となった。
何故反乱が起きたのかというドロテーアの疑問に、アルフレドは、信仰を無視するほどの何かしらの理由があったのではと話した。
パンチネロが披露した歌声で、振動が起こり、割れた食器が散乱する事態に。
その頃コローディでは、西の海に出現した巨大な鯨が目撃された。

#62「急転」
揺れに対し、ひとまず紐のSPELLで急場をしのぎ、脱出の相談をする。
しかし、サザーランドが彼らを執拗に引き止める。
アルフレドは、自分たちは都合のいい話し相手ではないと言い渡し、ドロテーアの手を引いて部屋から出て行った。

#63「亀裂の入る音」
テントを離れるとアルフレドはサザーランドを拘束すると言い出す。
脱出を優先するアルフレドと、人助けを優先するドロテーアと、アルフレドに不信を抱いていたパンチネロらが衝突し、一行はバラバラに。
その昂ぶる感情の元へ、得体の知れない黒い影が、集まって来た。

ビーコートの章
#64「泥偶人形と少女と追憶の燈(甲)」
泥偶人形(ゴーレム)であるビーコートは、研究室で目を覚ます。
立ち会ったのは開発者の面々とそばかす顔の女の子。
護衛任務の傍ら彼女の成長を見守り、彼女は嫁いで行った。
その年の式典で、突如女王が、王剣カリバーンを引き抜いた。

#65「泥偶人形と少女と追憶の燈(乙)」
女王が即位し、ビーコートの生みの親(森番の部族)が殺され、彼は王国に仕えることになった。
与えられた殺戮任務にジレンマを抱えたまま、ビーコートは、かつて嫁いで行ったそばかすの彼女を見つけてしまった。

#66「泥偶人形と少女と追憶の燈(丙)」
彼女をターゲットとみなし、彼女を殺そうとする自分に、彼は何度も抗った。
彼女は身を挺しそれをやめさせる。
ビーコートに抱きしめられ、刀で貫かれた彼女は、最後の力で想いを伝えようとするが、力尽きてしまった。
ビーコートは叫けんだ。
彼には悲しい記憶が刻まれた。

怪物鯨の章(後半)
#67「虚像の実像」
アルフレドの激情に反応して集まってきた黒い影は、やがて怨霊の姿に変わる。
ドロテーアは、パンチネロを置いて、アルフレドの救出に向かう。
アルフレドが生み出したのは、女王への恨みが具現化したものだった。

#68「首」
アルフレドは、実体のある怨霊には物理攻撃が有効だと踏んで攻撃を開始する。
一矢報いたかに見えた矢先、彼は岸壁に叩きつけられた。
ドロテーアは身を隠し、攻撃の機会を伺うが、最速見つかってしまった。

#69「もっと踊る」
怨霊の攻撃で海水に沈むドロテーア。
何とか「竜巻のステップ」を踏み、海水から飛び出す。
立ち上がった彼女は、狙いを定めた。

#70「STEP BY STEP」
ドロテーアの渾身の一撃で怨霊が沈む。
歓喜した次の瞬間、彼女は怨霊に捕まり、口の中へと放り込まれた。
かに見えたが、彼女を救ったのは、脚鎧を纏ったアルフレドだった。

#71「反撃開始」
光風霽月(こうふうせいげつ)。
アルフレドは、ドロテーアが戦う姿に光を見出す。
風のように数式を紡ぎ、作り出された鐡脚は、怨霊を岸壁の方まで蹴り飛ばした。
怨霊を、「悲しい」と評する彼女を、彼は今一度強く抱え直した。

#72「憎しみを食んで生きて行く」
「降ろして」「狂う!」すれ違い漫才によるわだかまりの解消。
アルフレドは攻撃を回避しつつ、この怨霊は自分が生み出したと、ドロテーアに明かし、彼女の前で、再度復讐を誓った。
サザーランドは彼の闇の深さを危惧する。ドロテーアを焼き殺すと。

#73「やっぱり却下だ」
怨霊を倒したアルフレドは、考えを改めたことをドロテーアに伝える。
サザーランドを、全員で説得すると。
かつてサザーランドも怨霊を出したと聞いて、アルフレドは、一つ確信した。

#74「嘘と本音」
鯨の中でしか存在できないサザーランド。
ここを出たら家族に会えないと言う彼に、アルフレドは事実を突きつける。
かつて密漁の罪を被せられ、家族共々「海処刑」となった彼の一家。
サザーランドは、アルフレドの言葉で、「家族の死」を受け入れた。

#75「嵐の前の静けさ」
一行の次の目的地コローディでは、王国軍の主査メイベルが、貢納金引き上げを伝えにきた。
裏ビジネスの事も把握されていて、領主は言い逃れできない。
もう一つ彼女は、近々メージ-グリフォン主幹が訪れると告げた。

#76「2班編成」
作戦は、爆音で苦しむ鯨が口を開けたタイミングで脱出するというもの。
障害物=船の残骸を避けるため、上空から船の進路を指示する係と、船を操縦する係に分かれて、いざ、作戦開始。

#77「連携プレー」
アルフレドが操縦するグライダーと船とが連結され、パンチネロが超音波を繰り出す。
的確な指示と的確な操舵で障害物を突破するが、更なる障害が。
アルフレドを信じるドロテーアの言葉を信じ、サザーランドは舵を切る。

#78「追い風に帆を張れ」
障害物に引っかかり、アルフレドは一時連結解除で乗り切る。
そして次なる関門は、転覆した巨大船。道幅いっぱいに横たわる。
単騎で乗り込んだアルフレドは、鐡脚を纏い、巨大船の背骨を砕き割った。

#79「眩暈」
巨大船は沈み、アルフレドも戻ってきた。
次なる試練は隕石さながらの落石。一同身をかがめ、耐え忍ぶ。
やがて一行を照らす光。鯨の口が、開かれた。

#80「最悪の状況」
脱出目前で鯨の口が閉じ始める。
パンチネロの体力も尽き、船は閉じた牙に衝突。
一先ず皆は無事だったが、船が故障してしまった。

#81「悪魔の数式」
具現化数式には悪魔が潜む。
アルフレドは、かつてジルコニアに忠告された力を使い、鋼の腕を作り出した。
その力は、立ち塞がる鯨の牙を打開する。

#82「何度でも挑め」
外へ抜け出せたはいいが、船はかなりの高度から急降下。
落下の衝撃を抑えるため、アルフレドが身体を張って足場を作り、ドロテーアが赤い靴を打ち込んだ。
靴は銀色を取り戻し、船は竜巻に包まれた。

#83「フラッシュ」
竜巻のSPELLにより、船は損傷することなく着水。
しかし喜んでいる暇はない、目の前には複数の目を開眼させた怪物鯨が。
一行はアイマスクを装着し、古代樹エンライトンの光を解き放った。

#84「別れの兆し」
閃光を浴びた鯨はすざまじい悲鳴をあげる。
彼は彼女を守るため、老人はこの先を生きる若者を守るため、身を呈した。
鯨は海へと戻り、老人の体が消え始めた。

#85「怪物鯨の章 -完-」
サザーランドは別れの言葉を語り始める。
名残惜しく見送り、次の目的地を目指す。

#85.5「コローディに向かう船上にて」
コローディに向かう船上にて、ドロテーアはサザーランドの境遇を思い涙する。
幸せを探すドロテーアと、探さないアルフレド
二人を乗せた船は流星の海を進む。

コローディの章
#86「コローディの章 -開幕-」
一行が到着した都市コローディは、欲望渦巻く娯楽都市。
一行はひとまず情報収集に向かう。

#87「情報収集」
アルフレドはドロテーアに、正体がバレないように気をつけろと忠告する。
地図を入手し移動開始するが、酔っ払いに絡まれ、更には艶めかしいお姉様方がアルフレドに目を付けた。

#88「大人のおねえさんが勝負を仕掛けてきた!」
アルフレドが娼婦の客引きにあうが、パンチネロの横槍を機にエスケープ。
一行を引き連れたアルフレドが向かった先は、質屋だった。

#89「陰翳地下空間的七つ屋」
扉を開けると地下へと続く螺旋階段が現れる。
途中、陳列されたオルゴールを鳴らし、たどり着いた質屋には誰もいない。
店を見て回る一行、頭上には個性的な瓶がいくつも吊るされていた。

#90「羊店主と掃除妖精」
天井から吊るされた瓶は、SPELLを封印する為の「封印瓶(シールグラス)」。
一行を出迎えたのは、羊頭の店主モコ婆と、掃除妖精のチャポ。
妙に迂闊な発言が飛び交い、ついにモコ婆がドロテーアの正体を詮索する。

#91「賢者はかく語りき」
必死で取り繕うドロテーアを、アルフレドは辛辣な態度で追い出した。
グランピウスの情報を引き出すため、歯切れの悪い店主を説破。
アルフレドが発したジルコニアの遺訓に、店主が反応した。

#92「What is lost is not lost」
店主とジルコニアは面識があった。
目の前の少年がジルコニアの弟子だとわかった店主は、情報を開示。
一方外で待つドロテーアに、パンチネロがある提案をした。
あいつとはここで別れよう。

#93「扉越しの本心」
パンチネロの提案は、ドロテーアを心配するが故、アルフレドを疑うが故のもの。
扉の向こうでアルフレドが聞き耳をたてる中、ドロテーアはパンチネロを諭し、アルフレドを信じたいと伝えた。
そして何やら、一行の様子をコソコソと覗く人影が……。

#94「ショータイム」
ある夫婦が、巨大なゴリラによって惨殺された。
それは、観客が求めたリアルタイムショー。
とあるサーカスでの日常風景。

#95「騎兵盤」
アルフレドは一行の全財産を騎兵盤(ガラパス・ゲーム)に賭けてしまった。
その上、不利な状況下で突如、ドロテーアを賭けると言い出した。

#96「クズめ」
アルフレドの合理性は、一方で賭けに勝ち、一方で一行の亀裂を招く。
突如登場した隻眼の美青年がアルフレドを投げ飛ばし、ドロテーアの手を取った。

#97「愛と歪み」
美青年は、ドロテーアをさらった。彼の名は「オズ」
グランピウスを救う準備をしていると告げ、そしてドロテーアに愛を告げた。

#98「楽園は犠牲の上に建つ」
オズに連れられ、塔から眺めたこの街の光景は、搾取される奴隷たちの姿。
オズは素性を明かし、計画を明かし、ドロテーアの力が必要だと言う。
そして何故か、ドロテーアにキスを迫った。

#99「優しい人」
ドロテーアはオズのキスを拒む。
彼女を翻弄しようとするオズに、アルフレドの誤解を解こうとするが噛み合わず、最後にはみぞおちを殴られてしまった。
そこへ、アルフレドとパンチネロが到着した。

#100「Nightfall」
睨み合い、挑発し合い、剣を抜く。
オズの隙をついたアルフレドが彼を叩き落とす。

#101「VS オズ」
オズを追い詰めたつもりが、仕込み武器で脱出されてしまう。
オズは剣に宿ったSPELLでアルフレドを追い詰め、遂に一太刀浴びせる。

#102「アンナ」
オズがドロテーアを必要とする理由、それは、彼が王になるため。そしてそれは少年の頃に想い合ったアンナとの約束。
オズは、眼帯を切られた事で怒りを覚え、異常な質量の剣を出現させた。

#103「そこでストップです」
禍々しい魔剣を出現させたオズと、パンチネロの時間稼ぎを得て鐡脚を装備するアルフレド
今にも衝突せんとした瞬間、オズの仲間が止めに入った。

#104「お人好しバカ」
街の警備隊により、アルフレドたちの戦闘跡が調べられ、街は厳戒態勢が敷かれる。
目を覚ましたドロテーアは、アルフレドとパンチネロが探しに来てくれたことを知り、お礼を言うと、アルフレドも回りくどく反省したことを伝えた。

#105「飲み屋にて」
飲み屋にて、酔っ払い客と打ち解けるパンチネロ。
一行はこの街のサーカスの情報を耳にする。
アルフレドは一人、夕方の経緯を回想した。

#106「愛を語るな」
オズの仲間の登場で一度は収まる修羅場、しかし軽々しく「愛」という言葉を持ち出したオズにアルフレドが激昂し、一瞬にしてオズ一行を制圧、ドロテーアを抱え立ち去った。
飲み屋の馬鹿騒ぎで一度溜飲を下げるアルフレド、ある奴隷の少女に目が止まった。

#107「安息と恐怖」
部屋に戻るや否や、即寝落ちするドロテーア。アルフレドは仕方なく部屋を出て行く。
隣の部屋では、サーカス団員の男が、奴隷の少女をいたぶり始めた。

#108「平和な王国」
祭りの夜、パンチネロは一人ドロテーアの運命を憂う。
隣の部屋で繰り広げられる少女への暴行、ふとそこへ現れたのは、アルフレドだった。

#109「真夜中の訪問者」
少女に用があると言うアルフレドは、葛藤を抱えながら男を倒し、葬り、少女に泣きつかれた。

剣の王国 第109篇「真夜中の訪問者」まとめ

 男はゆっくりベッドを降り、腕をまくった。
「やれやれ、面白いなお前、最高だよ」
 アルフレドは少女に呼びかける。
「おいそこのガキ、あとでお前の体に用がある」
 少女はアルフレドの申し出に少し驚いた様子。
 気付くと男からの攻撃が始まる。
 男は右から左から、パンチを繰り出すが、ことごとくアルフレドにいなされたので、彼は動揺した。
 ──受けた‼︎
 それどころか、アルフレドは即座に身を屈め、握った拳を男のみぞおちめがけて──
「ゴフッ」
 目が血走る。男の体は少女の頭上に舞い上がった。少女は身を屈め頭を庇う。男の体は少女を飛び越え、ベッド横の棚に衝突した。
 苦痛で顔を歪めた男が振り返ると、アルフレドはベッドの上に立っていた。
 殺意──異様な形相で首を傾げ、男を見下ろす。

   すべての出来事には理由がある

 戦慄──顔を引きつらせ、背筋を凍らせ、近くにあった花瓶を掴み、

   かかる命題は

 アルフレドに向かって投げつけた。

   本質的に
   形而上学的概念けいじじょうがくてきがいねんであるが

 花瓶はアルフレドの右肘でガードされると、破片となって飛び散り、後方にいる少女の頭をかすめて行った。

   相関関係が因果性を含意がんいする場合にいてのみ

 男は後ろのチェストに手をつき体を起こさせる。

   自身の行動に対する

 アルフレドは右肘を動かして見せ、手を開閉させて見せ、腕の調子を確認する。全くもって涼しい顔をしている。

   安寧あんねい

 男は目つきが変わった。彼は後ろのポケットから、

   たりる。

 ナイフを取り出した。
 そして彼の視線は、

   それはまさ

 少女に向けられる。気付いたアルフレドはすぐさま男の間合いに入り込み、ナイフを持つ手を掴み、腕の関節を強く打ち叩いた。

   メタ認知

 自ずと折り曲げられた男の腕は、男自身に向かう。ナイフは男の胸に突き刺さり、押し込められた。

   アレキシサイミアの狭間で

 男が見たアルフレドの表情は、まるで一生分の苦渋を味わったかのようにやつれ、そのくせ瞳はまっすぐ男を見ている。「解離かいり」しまいとしている。耐えてしまう。耐えるという行為には、自ずと犠牲がつきまとう。
 倒れゆく男に、アルフレドは語りかけた。
「これは断罪じゃない。お前は運が悪かっただけだ」
 コントロールを失った体は後ろへ傾き、チェストの角に頭部を打ち付ける。やがて口から血を流し、表情を作るための神経は役目を終えた。

   もがき続ける

 アルフレドがベッドの方へ目をやると、少女はすでに、姿を消していた。そして突如、アルフレドの背中に、駆け寄ってきた少女がしがみついた。
 彼女は大声を上げ、泣き叫ぶ。
「うああああああああああ」
 どのくらい、我慢していたのだろう。
「う、うう」
 こらえ難い。
 真夜中に、ふと訪れたたかぶりを、抑え込むのは容易くない。

   我々の姿そのものである。
   ────二番目の魔女ちょ『情念に関する帰納的考察きのうてきこうさつ』より

 TO BE CONTINUED...

剣の王国 第108篇「平和な王国」まとめ

 祭りの夜、街を流れるナイアス川。花火の映る水面を、大小様々なゴンドラが通り過ぎる。上空には竜の頭を持つ金色の大きな鳥が並走する。川沿いに集まる人々は皆カラフルな出で立ちで、皆一様に変わった仮面を着けている。空を埋め尽くす花火は、街を明るく照らす。人々の間を子供たちが駆けて行くのは、まるで昼間の光景そのものだ。屋台には、丸焼きにされた動物、蜂を閉じ込めた大きな飴玉、二段重ねのアイスクリーム。仮面だけでなくフェイスペイントで顔を隠す者もいる。外を歩く人は皆、異質さをまとい、素顔を隠す、この祭りを彩る道化師たちだ。
 パンチネロは窓の内側から、その光景を眺めていた。
「祭りか。まったく賑やかな街だぜ。こいつら寝ないのか? ドロテーアも起きてたら大はしゃぎだっただろうな」
 彼はスヤスヤと眠るドロテーアを、心配そうに見つめた。

 夕方のあいつら
 ただの盗賊団じゃねーな
 奴のドロテーアに固執した発言と容姿から
 おそらく同じ五部族……
 このご時世に
 こぞって女王に反乱でも仕掛けんのかバカバカしい
 あの戦争で何人死んだと思ってんだ
 今後つきまとってこなきゃいーが……

「まったくお前は17歳でいろいろと背負いすぎなんだよ」
剣の王国このくには」
「こんなにも平和なのによ」
 この街の喧騒は、おそらく隣の部屋にも届いているだろう。
 ベッドに横たわる少女が聞かされるのは、とても残酷で、彼女を貶めるための言葉。
「お前の親はなあ、賭博でできた借金を解決するために、お前を売ったんだとよ。つくづく哀れなガキ」
 男は少女の足首を押さえる。
「オラァ‼︎」
 頭を押さえる。
「うっ」
「どうしたおい‼︎ あ? 哀れなお前に俺が特別に男を教えてやる」
 少女は驚愕し、顔を強張らせる。
「ん? そうだよな、悔しいよな」
 彼女はジタバタと抵抗するが、まるで歯が立たない。
「親に売られて、その歳で奴隷になっちまったんだもんな。かなしいよな、な? もう嫌だよなこんな人生」
 男は途端に下卑た雄叫びを上げる。
あーすげえ、まじ興奮する、耐えろ俺」
「いや、いやだ」
 少女は歯を食いしばった。男はうずくまる彼女の背中を掴み、ビリっと服を破り去った。
「さあさあ、その綺麗な体を見せてみなあ、ガキが‼︎ はははははーっはっは‼︎」
 むさぼるように破り去る。
「う、うう、やめて……ください、お願いします……」
 少女は擦り切れた自尊心を震わせ、小さな声で抗った。
 ふとそこへ、
「ロマンチックな雰囲気のところ邪魔して悪いが」
 第三者の声が響く。
 気付けばベッドのすぐ後ろには、赤い髪の少年が立っていたのだ。
「なんだお前、どこから入った?」
 少年は平然と答えた。
「ドア。鍵ぐらい閉めろマヌケ」
 張り詰める空気。彼のリュックから覗く金の卵が冷や汗をかく。少年は用件を伝えた。
「もう少し静かに頼むぜ、近所迷惑なんだよ。ああ、それとも自分の性癖も含めてリアルタイムで実況してた系? だとしたら失礼したなオッサン」
 紛れも無い挑発。しかし男は取り乱すことなく、ゆっくりとベッドを降り、腕をまくった。
「はあ。面白いなお前、この女の知り合いか」
「いやそれより……」
 そう呟いたのは、隣の部屋で静かに聞いていた地獄耳パンチネロ

 アルフレド
 てめえ……
 らしくねえじゃねーか
 冷酷で計算高いのがお前の取り柄だろ
 そんな娘助けて……

「ただの元奴隷だよバーカ」

 ──どうすんだよ

 彼は再び、鬼のような目つきに戻っていた。

 TO BE CONTINUED...

「剣の王国」作品ページ

「この国はこんなにも平和なのによ」
とんでもない引っ掛かり(演出)を作ってますね。
ともすれば誤解されかねないセリフなのに、キャラクターの背景や舞台設定への考察がより掻き立てられます。
剣の王国(つるぎのおうこく) | yoruhashi - comico(コミコ) マンガ

剣の王国 第107篇「安息と恐怖」まとめ

 コローディのとある宿屋。
 賑やかな夕食を終えた一行が部屋に戻ってくる。ドロテーアは至極ご満悦な様子だ。
「パンチさんすごいなあ、知らない人達とすぐお友達になっちゃうんだもん」
「飲みニケーションは男の必須スキルなもんでな。お子ちゃまは別として」
 未成年のアルフレドを煽る。当の本人は全くもって無反応で、ドアを閉めた。ドロテーアは部屋に入るやいなや、ベッドにダイブし、彼女の背中にはちゃっかりパンチネロが乗った。
「はぁ、お腹いっぱい、ああ〜ふかふかだあ、ひさかたぶりのベッドです〜♡」
 幸せそう。
 速攻で寝息を立てる。
 ──寝た……
 アルフレドはあわてて彼女に呼びかける。
「おいお前寝んな、今から明日の予定を共有するぞ」
 しかし彼女はむにゃむにゃと寝言をつぶやく。
アルフレドのおかげで……こんな素敵な宿に……」
 アルフレドは仕方なく、むにゃむにゃ言ってるパンチネロを捕まえる。
「むにゃむにゃ、ん?」
 首を掴んだままドアの前まで連れて行く。
「なんだお前、俺様も眠いんだよ、ヒック」
 ……酒くせえ
「俺が出たら鍵閉めろ。こいつもお前に預ける」
 チリンと部屋の鍵を見せる。
「いいか、朝までにあいつを起こして水をコップ一杯飲ませるんだ。そのあと風呂に入れろ。わかったか」
 いかんせん寝ぼけ眼なパンチネロ。
「…………」
 突如目を見開く。
「ふろ?」
「ああ」
「Bath?」
「Yes.」
 キラーンと目を輝かせた。
「朝の7時に戻る。ノックが3回したら開けろ」
「お前はここにいねーのか」
「ベッドが一つしかないんじゃな」
 アルフレドは「下のバーにいる」と言って部屋を出て行った。
 廊下では、サーカス団員のダンが部屋を開けている場面に出くわす。隣の部屋だ。ダンは鎖をはめた少女を引きずり部屋に入って行った。アルフレドはそのまま部屋の前を通り過ぎ、階段を降りる。
 部屋に入った男は、少女を手酷く突き飛ばした。そして座り込む少女の前に、恫喝的どうかつてきに立ちふさがる。
「さあて今夜のお相手は親に売られたガキか……」
 彼女の頬には奴隷であることを示す印が刻まれている。
「いろんな奴隷で遊べるのはサーカス団員おれたちの特権だよなあ」
 男はいきなり少女の頬を手荒くはたく。
「うっ」
 ベッドに吹き飛ばされた少女は思わず左頬を押さえた。
「客の歓声を受けながら惨殺されるか、快楽の絶頂で俺に壊されるか、どっちかがいい?」
 ゆっくりと近づいてきた男は、ベッドの上に膝を乗せ、薄気味悪い笑みを浮かべる。
 少女は声を震わせた。
「いや……」
 肩を震わせた。
 男が怒鳴り始める。
「つかお前もっと怖がれよ、泣き叫んだりよぉ、奴隷なんだから場を盛りあげろ」
 少女は怯え、殴られた頬を庇うように手で押さえている。
「おい手ェどけろ、殴りづれぇだろ‼︎」
「やめて……くださ……」
 みるみる涙が溢れてくる。彼女は、恐怖の対象から目を離すことが出来ない。今から自分は何をされるのか、この男が何をしてくるのか──

 アルフレドは階段の中ほどで、ふいに後ろを気にかけるそぶりを見せ、
 そしてまた階段を降り始めた。

 TO BE CONTINUED...

【剣の王国】種族と部族のまとめ

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剣の王国には様々な種族が登場します。
言葉を喋る動物の存在も興味深い。
また、彼らは部族を形成し、その習慣や流儀は多種多様。

[2018.11.12] 動物>二足歩行の虎、人型>エルフ(仮)追加
[2018.11.09] 動物>ゴリラ追加、二足歩行の犬追加

【目次】

種族

人間

人間の中でも、いくつかの人種に分かれる。

◆白色人(オーロリアン/オーロラン)
【見た目】髪はブラウン、瞳は鮮やかな青色(紺碧)
【主な登場キャラクター】初代王カンブリア、グランピウスの元妻

◆虹色人(ルークリッド)
【見た目】髪はプラチナブロンド、瞳は明るい青色(勿忘草)
【主な登場キャラクター】オズ・ワーロック

◆赤色人(アムリント)
【見た目】赤髪赤眼
【主な登場キャラクター】イザナダ・ペンドラゴン

◆褐色人(エレクトラン)
【見た目】褐色肌、焦げ茶色の髪、赤茶色の瞳

人型

◆小人族(ドワーフ)
【見た目】人間と比較して、一回りほど小さい。
【主な登場キャラクター】グランピウス
【モチーフ】各種ファンタジー、白雪姫など
【詳細】
体長が小さいのは、ドワーフの男性にのみ現れる特徴。
真面目な性質で忠誠心が強く、誇り高い、そして慎ましい生き方を好む。
グランピウス「労働はドワーフの誇り」
ドワーフ種には王とカリバーンの関係に倣って名前のついた剣を携える慣わしがある。

◆小人族(ピグマイオイ)
【見た目】人間の手のひらに乗るくらいの大きさ。(体長15~20センチエーテル)
【主な登場キャラクター】3話に登場した親子
【モチーフ】ガリバー旅行記ギリシャ神話、アフリカの熱帯雨林に実在するピグミー、マンチキン(オズの魔法使い)
【詳細】
二つの小国家を持つとされるが、その所在は不明。
かつては「マンチキン」と呼ばれていて、縄張りでもあった。

◆魔女族
【見た目】人間と同じ
【主な登場キャラクター】三人の魔女
【モチーフ】各種ファンタジーマクベスオズの魔法使い魔女狩り、他
【詳細】
百年単位の寿命を持つ、SPELLに長けている種族。
不思議な力を使うことから、迫害の対象になった。
とりわけ隣国による魔女狩りは激しく、魔女族の所有するSPELLアイテムは略奪にあっていた。
【特有文化】

「魔女文字」
魔女族の間で伝わる文字。正確に読めるものはごく僅か。
「大魔道事典(グラングリモワール)」
魔女文字で書かれた大昔の書物。最大禁忌とされる魔術(ネクロマンシー)の記載があり、禁書扱いになっている。
「魔女数学」
詳細は不明だが SPELLを体系的に解明するあるいは発展させるために用いられる……んじゃないかな。
「具現化数式」
魔女族によって考案された高等SPELL。詳しくはSPELL一覧へ。
「使い魔」
という習慣がある。多分他のファンタジーと一緒。

◆エルフ(仮)
【見た目】耳が長い。尻尾もあったりなかったり。
【主な登場キャラクター】バネッサ副官
【モチーフ】各種ファンタジー
【詳細】
95話のモブにもバネッサ副官と同じ耳の姉妹が描かれていました。彼女たちには尻尾があったけど、バネッサは服の中に隠してるか、年齢によって違うのか、あるいは違う種族か。

人×獣

人間と動物の特徴を併せ持つ。

◆白兎
【見た目】ほぼ人間で、耳がウサギの耳
【主な登場キャラクター】白兎のジョーカー

◆人魚(マーマン)
【見た目】上半身が人、下半身が魚、下半身がタコというパターンも。
【主な登場キャラクター】アトラントの民
【詳細】
海底に生息し、数千年単位の寿命を持つ。

◆森猿人(ギト)
【見た目】人×猿
「人」と付いていることから、もしかしたら人間に分類されるかも。
【主な登場キャラクター】ムグムン

◆人×鳥
【見た目】人の容姿に羽が生えている
【主な登場キャラクター】メージ・グリフォン
【詳細】
メージ・グリフォンに関して言えば、彼は尻尾も生えているので3種掛け合わせ

夢魔(サキュバス)
【見た目】人×悪魔。コウモリの羽とスペード形の尻尾。
【主な登場キャラクター】コローディの三人組。名前だけ出てきたナターシャ。
【詳細】
(夢魔と呼ぶのは女性のみ?)
娼婦を生業にしている。
コローディの三人組は、アルフレドを誘惑し、彼は大変困惑していた。

◆人×羊
【見た目】人の容姿に羊のツノ
【主な登場キャラクター】モコ婆
【詳細】
モコ婆は質屋を経営していたけど、この種族特有の職業なんだろうか。

◆人×猫
【見た目】人の容姿に猫の尻尾が生えている
【主な登場キャラクター】サービス団の空中ブランコ乗り

巨体生物

巨体生物についてアルフレ
「そういやデカブツって体内時計が遅いんだっけ?」

◆竜
竜の中でもいくつかの種類に分かれる。
どの竜の卵なのかは色によって見分けることが可能。
竜は「魔性の類」と言われ、死に際して「竜魂(ドラゴン・ソウル)」と言われる発光現象が起こる。
竜飼いの部族に使役されていたことから、五部族解体後は迫害の対象となった。

◆竜(シーサーペントドラゴン)
【見た目】いわゆる竜、蛇のように長い体長。
【主な登場キャラクター】フギンとムニン
【モチーフ】シーサーペント(大海蛇)→海洋で目撃されるUMA(未確認生物)
【詳細】
寿命は千年単位、あるいはそれ以上。「三千年しか寝ていない」との発言により、千年=一時間くらいな感覚なのかもしれない。
フギンたちと大旦那の体格差を考えると、成人(子供を産める体)してからもかなり成長する様子。
卵の色は金色、卵のサイズは、70~80センチエーテル

◆竜(ファイヤドレイク)
【見た目】小型の竜
【モチーフ】古代ヨーロッパの伝承に登場する火を噴くドラゴン
【詳細】
17話でアルフレドが述べた説明のうち、デタラメでないのであれば夜行性。

◆竜(イザナダが乗っていた竜)
【見た目】黒い体と一本角、長い体長。

◆鬼人(トロール)
【見た目】一本ないし二本の角を生やした鬼の巨人。背中には複数のコブがある。
【主な登場キャラクター】ディンドンとダンドン
【モチーフ】各種ファンタジー(トロール、オーガ)、日本の伝承(鬼)
【詳細】
世界有数の巨体種族にして危険種族にして戦闘種族。
山奥に生息する。
血の気が多く、挑発に乗りやすい。
特に大型のものを「オーグ」と呼び、縄張りでもあった。

海獣
世界有数の巨体種族。

合成獣(キメラ)
世界有数の巨体種族

◆海王烏賊(クラーケン)
【見た目】巨大な頭足類生物。上半身はイカだが、足はタコの足を持つ。
【モチーフ】海底二万マイルノルウェーの伝承
【詳細】
剣の王国西部の海域「死の海流」に生息する。
吸盤のついた複数の足で器用に船を捕獲する。
うっかり通りかかった船は彼の餌食にされること請け合い。

◆怪物鯨(モビー・ファントム/ファントム)
【見た目】巨大な鯨。複数の目を持ち、鮫のような牙を持つ。
【モチーフ】白鯨、ピノキオ
【詳細】
剣の王国西部の海域「死の海流」に生息する超巨体生物。
海流ごと様々なものを吸い込むが故、海上では大渦(メイルストローム)が発生する。
海王烏賊(クラーケン)が好物。
彼の胃の中には百年以上前の廃船が浮かんでいたりと、恐らく相当な長寿である事がうかがえる。
コローディの人々の間では、島ほどの大きさだと広まっている。

動物

普通の動物。言葉を喋り他の種族と意思疎通が可能……ミスリードでなければだけど。
個人的に、意思疎通ができる動物と、そうでない動物がいて、それは人間も例外じゃなく、他の種族と意思疎通できる人とできない人がいるんじゃないかと思ってます。
根拠は、26話において、ドロとネズミが「林へ逃げろ」「どういう事?」みたいな会話をしているところに、兵士が「おい聞こえなかったのか」と割り込みます。
これってネズミの存在を気にしてない──「お前何を独り言言ってるんだ」みたいな感じにとれます。
多分ネズミは、「兵士は自分の言葉をわからない」という前提で、彼女の逃げる先を提案したんじゃないかと思うのですが。出なきゃ兵士の前で迂闊すぎます。

コローディではパンチネロが一般の人と酒を酌み交わしていました。なのでこの説は一旦忘れたいと思います。

◆喋ることが確認できた動物

  • 鶏(パンチネロ)→パンチネロに関して言えば、彼は森番の部族の言語も理解していた様子。
  • 赤い鳥(パンチネロの手下)
  • ガチョウ(アーカンザス)
  • ネズミ(アーカンザス)
  • 犬(トト)
  • ゴリラ(コローディ編)

◆今のところ喋ってない動物

  • ウシ→家畜
  • ヒツジ→家畜
  • ウマ→馬車
  • ハト→喋ってはいないが、ドロテーア救出に協力していたりと、他の喋らない動物とは様子が違う。
  • 白いハト→喋ってはいないが、郵便配達をする(43話)→人間の言葉を理解していると言える。
  • カモメ(27話)
  • トラ→ペット。フリント16世、ゴードンの語りかけに「?」マークだったのを見ると、言葉は理解していない。しかしジョーカーの事はビビってた様子。彼の何に反応したのだろうか。
  • クラゲ
  • 白い鳥(39話)
  • カラス(43話)
  • ネコ(86話)
  • ロバ(86話)→荷運び
  • オウム(86話)
  • クマ(86話)
  • ワニ(86話)
  • イヌ(88話)……これでブレーメンの動物揃った。
  • 白いメスライオン(コローディ編)

◆二足歩行の動物

  • 二足歩行のワ二(40話、モブ)
  • 二足歩行の犬(金冠の戦闘員)
  • 二足歩行の虎(ダッカー隊長)

獣×獣

いわゆるこれが合成獣(キメラ)だったりするのか?
◆馬ライオン(仮)
【見た目】長い首のライオンに馬のたてがみ
【詳細】
グリフォンが移動手段として乗っているが、それなりに可愛がっている様子。

◆竜×象
【見た目】一本角の竜の頭部と鱗、像の胴体と足。
【詳細】
88話で登場。
馬車を引いていたので、使役が可能らしい。
「竜象」という言葉があるみたいなんですが、徳の高い僧侶のことをこう呼ぶそうです。

妖精(フェアリー)

◆47話の妖精
【見た目】ピンク色の花びらに半透明の羽と細い枝のような手足。
【詳細】
SPELLのお酒が好物で、香りにつられて寄ってくる。
この妖精に刺されると痺れる。お触り厳禁!

妖精(フェアリー)についてアルフレ
「刺すの? クラゲっぽい」

◆掃除妖精キキーモラ
【見た目】ネズミとリスとキツネを掛け合わせたような。尖った口と長い耳。
【主な登場キャラクター】チャポ
【モチーフ】ロシアに伝わる妖精。「風の谷のナウシカ」に出てくるテト(見た目)
【詳細】
掃除好きな妖精。住みついた場所には清潔と幸福がもたらされる。
らしいが、そうでもない個体も存在する。
絶滅危惧種

その他

◆泥偶人形(ゴーレム)/人型
【見た目】人間と同じ。額に特有の文字が記されている。
【主な登場キャラクター】ビーコート
【モチーフ】ユダヤ教の伝承
【詳細】
森番の部族によって作られ、額を破壊することで活動停止する。
人と同じように物事を記憶し、人と同じように感情を宿している。

◆泥偶人形(ゴーレム)/巨人型
【見た目】
【主な登場キャラクター】
【モチーフ】
【詳細】
搭乗型。

変身能力

48話で、犬のトトが、魔獣に変身しました。
彼は「使い魔」という属性なのですけど、変身能力がそれに付随するものなのかは不明です。
何となくですが、竜を説明するときに「魔性の類」という文言が使われていた事を考えると、魔力を宿してる生物とそうでない生物がいて、変身できたり、言葉が喋れたりするのはその事が関係あるのかなあ、と思う次第です。
以下変身能力があるキャラ(動物)まとめ

  • トト(犬)→体が大きくなり、爪や牙が伸びて額に赤い宝石が出現する。背中に日本のツノが生える。

植物

◆古代樹(エンライトン)
【見た目】灰色がかった、うねりのある巨木。光る実をつける。
【詳細】
自らの養分を光に変える。古代人にとっては「遠路の灯明」として重宝されていた。
かつて乱伐により絶滅したが、怪物鯨の体内にて人知れず光を灯している。
【モチーフ】
エンライトン=啓発する、教え導くの意味。

部族

種族が、生物学的な分類であるのに対し、部族は、種族の中で形成されるコミュニティの分類。
部族によっては特有のSPELL(スペル)を継承する。
どうやらこの継承は遺伝によって行われるようなので、部族=血族と見ていいんじゃないかと。

円卓の五部族

初代王によって、それぞれ特異なSPELLを授かり、執政を担ってきた部族。
女王の即位後、解体となり、現在は「旧円卓の五部族」、あるいは「旧五部族」と呼ばれている。

◆金細工師の部族
【種族】虹色人(ルークリッド)
【継承SPELL】金の懐中時計/金時計:空間圧縮のSPELL
【部族長】オズ・ワーロックの父
【詳細】
空間圧縮のSPELLを使い、周辺ないし遠方の国々への使節として赴き、王国に豊かな物質や文化をもたらしてきた部族。
17年前の戦争により部族長を失った。
「金時計」は現在、王国の幹部白兎の「ジョーカー」が所有している。

◆銀細工師の部族
【種族】小人族(ドワーフ)
【継承SPELL】銀の靴:竜巻のSPELL
【部族長】グランピウス
【モチーフ】オズの魔法使い
【詳細】
竜巻のSPELLを使い、何人たりとも近づけぬよう国家財産を守ってきた部族。
部族長であるグランピウスは、辺境の地アーカンザスにて亡命生活を送っていたが、再婚相手に身元が割れ、王国に連行されてしまった。
「銀の靴」はドロテーアへ17歳のお祝いとして贈られたが、彼女が逃げる最中に片方を落としてしまい、現在その片方の靴は王国側に没収されている。
モコ婆曰く「史上最悪の部族」
【謎】
60話において、他の五部族は皆夫婦で描かれていたが、ドワーフだけ男一人だけだったので、コメント欄では憶測をよんでいました。
先の話では、女性のドワーフには、小人としての特徴が現れないという説明が出てきますが、他のファンタジーなどではドワーフ種に女はいなかったりします。

◆竜飼いの部族
【種族】赤色人(アムリント)
【継承SPELL】竜牙の笛(りゅうげのふえ):竜を操るSPELL
【部族長】イザナダ・ペンドラゴン
【モチーフ】赤い竜(ウェールズの伝承)、ネイティブ・アメリカン
【詳細】
竜を操るSPELLを使い、国の防衛や監視役として、王国の平和を守り続けてきた部族。
彼らは笛で自身の竜を操るが、部族長の笛だけは、何やら特別仕様らしい。
17年前、イザナダは、グランピウス経由で「竜牙の笛」をジルコニアに託す。
ルフレドが試しに吹いた時は何も起こらなかった。
9年前、竜飼いの砦の陥落とともに、部族長イザナダは、国の討伐隊により殺害された。

◆森番の部族
【種族】森猿人(ギト)
【継承SPELL】湖水晶の斧(こすいしょうのおの)/真実の斧:真実を見るSPELL
【部族長】ムグムン
【モチーフ】猿の惑星
【詳細】
万物のあらましを瞬時に把握できるSPELLを使い、司法制度の発展のみならず、新技術の開発や、国家産業の発展に貢献してきた部族。
他の種族とも普通にコミュニケーション可能だが、彼ら独自の言語体系を持っている。
二千年前、当時の森番の部族の部族長レレレンによって創立された「メサルデ大学」は、国の最高学府としての権威があり、大学の所在地であるアレクサンドラも、学術都市として発展してきた。
また彼らが開発した泥人形は、警護要員として管理していたが、五部族解体後は国の所有となった。

◆蚕飼いの部族
【種族】褐色人(エレクトラン)
【継承SPELL】月繭絹の絨毯(つきまゆぎぬのじゅうたん/ナールガナフ):空飛ぶ絨毯のSPELL
【部族長】
【詳細】
SPELLの飛行能力を使い、空から土地や河川を調査し、農地や都市を拡大してきた。

その他の部族

◆舟守の部族
【種族】多分人間
【主な登場キャラクター】アトラント編のゴンザーロと三人組。
【詳細】
海に関する知識を備え、船の操作に長けている。
労働者階級(ロワー)に属し、乗組員として雇われる形になる。
海に関する縁起の悪い噂には関わらないのがセオリー。

◆油売りの部族
【種族】小人族(ピグマイオイ)
【継承SPELL】グレイプニル/ニール
【主な登場キャラクター】3話に登場する親子
【詳細】
グレイプニルを使用し、高い木に成る「ヤシ油の実」を採集する。
また、自分たちよりも大きな動物を、このSPELLで捕まえる。

◆鎧戦士の部族
【種族】人魚(マーマン)
【継承SPELL】いるか座の羅針盤(ネレイド・コンパス)/海流を操るSPELL
【部族長】部族長ではないが姫がいる。部族長もいるかもしれないが不明。
【モチーフ】ポセイドン
【詳細】
海底の都アトラントに暮らす部族。
部族の男は、鎧を身につけ三又の槍で武装する。
彼らの都は長い間、守護神である竜に守られていたが、ある時竜の気が変わり、三千年もの間、都は地上へと押し上げられ、更には透明にされてしまった姫も地上の都で一人取り残された。
しかしアルフレドと出会った事をきっかけに竜を討伐し、都を取り戻すことに成功した。
「ネレイド・コンパス」は、アルフレドに贈られたが、その後、軍艦の襲撃により白兎の「ジョーカー」の手に渡ってしまった。

メモ

メリーアンも何かの部族っぽい
◆戦乙女
ビーコート編
◆耳が突き出ている、エルフ?
◆恐竜っぽい顔の二足歩行のおばさん
◆背中から羽が生えたお婆さん。妖精?
◆狼っぽい後ろ姿、尻尾
◆オーガ、トロール系のシェフ
怪物鯨編
◆女面鳥(ハーピー)、高い鳴き声。
コローディ
◆三本ツノの一つ目のトロール。使役されている。
◆牙のあるキリン?
グリス→つの
【95話】
◆人×キツネ
◆二足歩行のワニ?
グリフォン(ペットサイズ)
【103話】
◆千眼トカゲ

【剣の王国】地名・地形などのまとめ

[2018.11.12] コローディ>ボンバイエサーカス追加
[2018.11.05] コローディ>白蕾市場(メイデン・バザール)追加
[2018.11.03] コローディ>アルカナの塔追加

【目次】

剣の王国版図


初代王カンブリアから続く巡回統治により、版図を拡大させていった。
【元ネタ】
ローマ帝国

地名

アトラント

アトラントの章の舞台。
人魚(マーマン)であるアトラントの民が住まう都市。
鎧戦士の部族という部族が存在し、長い間彼らの姫と都市を守っていた。
かつて海底に存在したが、巨大な竜の策略によって、三千年もの間地上に押し上げられていた。
都市は岩で覆われ、やがてその上に赤い実のなる木が成長し、島を覆い尽くす。
島には竜の息子夫婦──フギンとムニンが住まい、付近を通る船は不思議な力で引き寄せられ、様々な結末をたどる。
船の操縦に長けた舟守の部族の間では、アトラントの伝説や女の幽霊の話が伝わり、彼らは関わろうとしたがらない。
また、運良く生き延びて島を脱出した者の中には、島の原住民である赤い髪の少年について記憶するものもいるかもしれない。
地図には存在しない島。
【元ネタ】
アトランティス(海底二万マイル)

アーカンザス


ドロテーアの過去の章の舞台。
のどかな田園風景が広がり、風車や、放牧される羊、農業に勤しむ人々が、どこか童話のような日常を過ごしている。
剣の王国に帰属するが、海を隔て、更にはメイルストロームの影響で渡航困難、ゆえに王政の影響が少ない。
この島の出身者は、他の地域の人間からすると、真面目で正直者、しかしどこか鈍臭く、付け入れられやすい志向にある様子。
特有の訛りがある。
【元ネタ】
オズの魔法使いの主人公ドロシーの故郷カンザス
「アー」の部分は不明。(アースガルズ+カンザスかもしれない)
実在するアメリカのカンザス州は、田園風景が広がる農業と牧畜の町で、竜巻が起きやすい気候。
【もう一つの元ネタ】
オランダに「ザーンセ・スカンス」という街があります。風車と木靴とチーズが有名だそうです。三つとも23話で出てきますね。

コローディ


剣の王国ポルトピア地方西部第5番都市。
人口50万人/面積40平方キロエーテル(e)の港湾都市かつ城郭都市かつ娯楽都市。
かつては漁業を中心に栄えたが、商法典改正に伴い、現在は娯楽施設を中心とした産業が盛ん。取り分けサーカスが有名。
コローディの章の舞台であり、ジルコニアの逃亡先。アルフレドも一時期この近辺に住んでいた。
【元ネタ】
ピノキオの作者の名前。町のモデルはヴェネツィア
【地形】
地理的には王都に一番近いが、間にブロッケン山脈があるため、アーカンザスを除くと、一番遠い都市になる。
城郭都市の中心をナイアス川が流れる。
城壁の外側にも街が発展し、海に面している。
【孤児院】
ルフレドが預けられそうになった孤児院がある。
ジルコニアはここの職員に知り合いがいるらしい。
【教会】
聖剣のモニュメントと、五部族(竜飼いだけ?)を模したステンドグラスが飾られた教会。
すっかり人気(ひとけ)はなく、蜘蛛の巣が張る。
【南の漁村】
サザーランドが住んでいた村。
小さい村だが、活気があって白く美しい浜がある。
【老羊屋】
町外れにある、年老いた羊頭の女性「モコ婆」が営む質屋。
掃除好きの妖精キキー・モラと、埃の妖精ケホケホが共存する。
【噴水広場】
城郭都市の中心には噴水広場があり、国民的ゲームである騎兵盤(ガラパス・ゲーム)の石盤が設置されている。
みな賭け目的でここを利用している。
【アルカナの塔】
コローディを一望することができる塔。元ネタは、タロットの大アルカナに属する「塔」というカード。
【白蕾市場(メイデン・バザール)】
オズ曰く、純粋無垢で穢れのない少女が揃ってる。
【ボンバイエサーカス】
コローディの名物にして裏ビジネス。日々曲芸師による一方的な虐殺を見世物としている。観客もまたそれを求め、常に満員。
喧嘩の強いサーカス団員は街の人々の間でも一目置かれている。
※ボンバイエ=やっちまえ、奴を殺せ、という意味。(「燃えろ闘魂」の掛け声にそんな意味があったとは……)
【コローディとジルコニア
モコ婆はかつてコローディでジルコニアと出会います。
ジルコニアの「私もこの街が好き。あなたと同じくらいにね」というセリフから、思い入れのある土地であることが伺えます。
ジルコニアに恩のある人(村長)がいたり、知り合いがいたり、おそらく隣国から逃げてきて、この地に住んでいたのかなあと、想像してしまいますね。

トレンデル


流星列車の章の舞台。
オーグとを結ぶ夜汽車の出発地ないし終着点。

【元ネタ】
トレンデルブルク。ドイツ・メルヘン街道が存在する。(終点はブレーメン)、ジブラルタル海峡銀河鉄道の夜

オーグ


工業都市
軍事品の製造を担い、女王統治後は新体制の主要拠点となった。
トレンデルとを結ぶ夜汽車の出発地ないし終着点。
【元ネタ】
「人食い鬼」を意味する。
【由来】
大型の鬼人(トロール)種を指す「オーグ」にちなむ。
建国前は、彼らの縄張りだった。

黒い森(シュヴァルツヴァルト/シュバルツバルド)


通称「迷いの森」
かつて、三番目の魔女ジルコニアが、最後の逃亡場所に選んだ。
【元ネタ】
ドイツに実在する森、青木ヶ原樹海

マンチキン


詳細不明。火山かな。シュバルツバルドが樹海なら、こっちは富士山?
とある情報筋によると、温泉街もあって食べ物も美味しいんだとか。
【元ネタ】
オズの魔法使いに出てくる小人族。
【由来】
小人族(ピグマイオイ)の古称にちなむ。
建国前は、彼らの縄張りだった。

マンチキンについてアルフレド母
「私たちも子供が大きくなったら、住んでみたいと思ってたんです」

アレクサンドラ


挽歌の章の舞台。
【元ネタ】
エジプトに実在する都市「アレクサンドリア

RAIS


詳細不明。見た感じ雲の上の都市。
【元ネタ】
不明。ググったら「ジル・ド・レ」が出てきたけど、この場合「レ」の部分が地名(領地)

バルカン


詳細不明。SPELLを封じるための「封印瓶(シールグラス)」の原料である、「翡水晶(ひすいしょう)」が採掘されている。
【元ネタ】
おそらくバルカン半島、もしくは字的にはローマ神話ウゥルカーヌス

ブーメレン


パンチネロの目的地。
【元ネタ】
ブレーメンの音楽隊。タイポグリセミア現象を引き起こす人が多数。

エメラルド


王都。
周囲をブロッケン山脈に囲まれた都市。
【元ネタ】
エメラルド・シティ(オズの魔法使い)
【エメラルド城】
城はエメラルド石でできてたが、女王統治下において、全てルビーに付け替えられた。
100万平方エーテル(e)にも及ぶ城壁に囲まれている。

地形

ブロッケン山脈

一度入れば出られない、魔の峰。
コローディとエメラルドを隔て、この山脈を越える方法は確立されていない。
【元ネタ】
ブロッケン山。ヴァルプルギス(『ファウスト』)の舞台。

ポセイドン内海


西の海から、Uの字に入り組んだ内海。剣の王国のさまざまな領邦に面している。
Uの字の入り口の辺りと、Uの字の底の辺りに、関門が有り、国章入りの正式な通行証書が必要になる。(7話より)
この内海には、常に軍艦が行き交っている。
【元ネタ】
剣の王国のマップのモデルがローマ帝国なら、この内海のモデルは地中海ですね。

自然現象

メイルストローム/死の海流

大渦。西の海ではおびただしい数のメイルストロームが発生している。
どんな船でもたちまち沈む「死の海流」。
どうやら大渦の正体は、海の中に突如現れる裂け目のよう。
しかし不思議な事に、一定量海水を吸い込むと、ばくんと閉じてしまう。
まるで生き物のような裂け目。
それもそのはず、この大渦の正体は、超巨大生物、怪物鯨(ファントム)によるもの。
【元ネタ】
海底二万マイル

隣国の小国家

名前だけ出てくる。
百年以上前から魔女狩りが盛んに行われ、ジルコニアたち三人の魔女も、この国から剣の王国へと亡命してきた。
百年前、魔女族のアイテムを大量に積んだ隣国の船が「死の海流」を航行していたらしく、その船は大渦に飲み込まれ、廃船となった。

【剣の王国】名言集_ドロテーア

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時折見せる芯の強さが魅力的。

【目次】

アトラントの章

【1話】

  • 「何でもします! お願いします……」(海に落とされそうになってつい)
  • 「あの、『何でも』はそういう意味じゃ……」

【2話】

  • 「こっちよ、エアリエル!」
  • 「何だかまるで……魔女の家みたい」(アルフレドの家)
  • 「そうすれば首都(エメラルド)に……」
  • 「わ、私、いつからこんな恰好……」(下着姿)

【3話】

  • 「も……申し訳ないけどその服はあげられないの、大事なもので」(貰ってもいいかと聞かれて)
  • サイズが想像とはちょっと違うけど(喋る服=やまびこの妖精の仕業と類推して)

【4話】

  • ──さ……ようなら私の純潔!!!(アルフレドを押し倒して)
  • 「ごめんなさい!!!」(張り手)
  • こんなところで、諦められない!(アルフレドに投げ飛ばされて)
  • 「来て! エアリエル!」
  • 「父を助けたいの……!!! お願い……‼︎ どうか私を放して……‼︎‼︎」

【7話】

  • 「そもそも暴力はだめよ」(船を奪うと言うアルフレドに対して)
  • 「そ、その節は本当に申し訳……」(足を貫こうとした事を咎められ)
  • 「ごめんなさい!!! お見苦しいものを‼︎」(下着姿を指摘され)
  • 「気に入ってもらえて嬉しい。私たちセンスが同じね」(エコーに対して)
  • 「沈むわ」(死の海流のルートで行くと言われて)

【11話】

  • 「ハアイ! はじめましてドロテーアよ♡ さっきアップルパイを焼いたんだけど、ウチに遊びに来ない? ごちそうするわ♡」(誘拐シミュレーション)

【13話】

  • アルフレド……あなたの飼い主って一体何なの……‼︎?(金の卵を見て)
  • 「きっと本当は優しいのよ。きっと本当はもっと笑ったり……」(アルフレドについて)
  • 「父さんさえいてくれたら……他に何もいらない」(金の卵に語り聞かせる)
  • 「私、あなたに嫌われてもいいわ、一緒に来てね」
  • 「あなたの絶対音感の使い方間違ってるわよ。(正確には地獄耳よ)」
  • 「なによ、あなたなんか全然怖くないわ」(パンチネロに対し)
  • 「私、事情はよく知らないけどあの時アルフレドが傷ついたのだけはわかった」

【15話】

  • 「もしかして私、一番乗り⁉︎ やったあ! 私だってやればできるのよ」(集合場所に二人がいなくて)

【16話】

  • アルフレドさんを自由にしてほしくて」(フギンとムニンに要求を伝える。貴重な「さん」付け)
  • 「ううん、問題ないわ……たぶん! すっごくいい感じな気がする」(契約書を渡すと言われて)

【17話】

  • ──私……もしかして……間違えて連れてきた……⁉︎(「あなたたちの子どもじゃありません」を受けて)
  • 「ねえ、ちょっと……! 育児放棄なんてひどいじゃない……」(卵を投げ出した二匹に対して)

【18話】

  • 「どういたしまして」(小声)(急にアルフレドからお礼を言われて)

ドロテーアの過去の章

【22話】

  • アルフレドって何歳(いくつ)なのかしら。お酒飲めるのかな」
  • 「ごめんなさい! 私のせいで知らなくて済んだ残酷な真実を」(金の卵に対して)

【23話】

  • 「うーん、笑顔が素敵な人がいいな。髪の色は黒檀色か金色! 背が高くて睫毛が長くて指が綺麗で瞳が真っ青で、オリエンタルだけどコスモポリタンな顔立ちで、お傍に寄るとジャスミンの香りが……」(どんな王子と踊りたいか聞かれて)
  • 「父さんに嫌われちゃう」(グランピウスに叱られて)
  • 「泣いちゃだめ。いつも通りに笑ってないと皆が心配する……」

【25話】

  • 「こんなにフリルがたっぷりついてるの私初めて! 女王陛下みたいじゃない?」(プレゼントされたドレスにはしゃぐ)
  • 「でも左足だけちょっと大きいのよね」(銀の靴について)

【26話】

  • 「知りません!」(軍に逆らったらと言う兵士を振り切る)

【27話】

  • 「やった飲んでる!」(用意した飲み物をアルフレドが飲んだことに対して)

死の海流の章

【28話】

  • 訳:危ないところだったわね(※話しかけるなと言われたので、ジェスチャーでお送りしております)

【30話】

  • 「パンチさん手羽先で前が見えない」

【32話】

  • 「ちょっと黙っててパンチさん」(逃げろと言うパンチネロに、アルフレドの安否が気がかりなドロテーア)

【33話】

  • 「私が拘束なんてしたから」(兵士を助けられなかった)

ジルコニアの章

【51話】

  • 「お願い死なないで、一人にしないで」(気絶するアルフレドに対して)
  • 「よかった」(アルフレドに抱きつきながら)

怪物鯨の章

【52話】

  • 「ひょ?」(床が抜けた時の第一声)

【54話】

  • 「そんな……私そんなにかわゆくないです♡」(サザーランドに褒められて)

【55話】

  • 「ねえアルフレド、ありがとう」(エメラルドへ連れて行くと約束したアルフレドに対して)
  • 「パンチさん、尻尾(テール)で前が見えない」

【56話】

  • 「えっ、じゃんけんだよ、アルフレド、知らないの?」
  • アルフレドでも知らないことあるんだ。意外だな」

【57話】

  • 「いたのよ! こっちを睨んでたの! 兵隊さんがいたのよ」(発狂)
  • 「この靴が私を呪ってるのよ」(赤い靴)

【58話】

  • 「今まで食べたご飯の中で、いちばんおいしい」(元気付けられて飲んだあら汁)

【67話】

  • 「私、心のどこかでね、アルフレドがいればきっと上手くいくって思ってたの」
  • 「私、彼のこと名前と好きな季節しか知らない。それなのに全部頼って」
  • 「私、無力なのはもう嫌だ」

【69話】

  • 全然怖くない、今度は私が、アルフレドを助ける
  • 倒してみせる
  • 「来て! エアリエル!」
  • アルフレド、だからお願い、私を見て

【70話】

  • 「あなたの正体や目的は分からないけど、私達はこの怪物鯨(ファントム)から出なければならないの。もしあなたがそれを妨げるつもりなら……──戦うわ」(女王姿の怨霊に対して)

【72話】

  • 「要らないなら降ろしてほしいの。これ以上あなたの負担になりたくない」(アルフレドに抱えられてる時)

【76話】

  • 「私のアイデア採用された」(直感がモノを言うタイプ)

【77話】

  • 「大丈夫! サザーランドさん、ことわざに『急がば回れ』ってあるでしょ」(この後盛大に突っ込まれるが彼女は知らない)

【78話】

  • 「全速力」(アルフレドを信頼するあまり、セリフがシンクロした)

【82話】

  • 私のばか、そんなわけないじゃない(行動を起こそうとするがためらい、その迷いをかき消す)

【85.5話】

  • 「私……故郷を出てからいろいろあって……なんだかわからなくなってきた。幸せってどこにあるのかな」(夜の海で少し感傷的になった)

コローディの章

【88話】

  • 「仲良く……仲良く……あああああもう……ドロテーアスピン‼︎」(アルフレドとパンチネロが喧嘩した時。投げやり気味になるのがちょっと意外だった)

【90話】

【93話】

  • 「厳しいけど、大切なことを教えてくれる。誰も知らないけど、私は知っている」(父グランピウスについて)
  • 「どんな姿で、どんな声で、どんなふうに笑う人だったのか、私たちは知らない。でも、きっと素敵な女性ひとだと思うなあ。だってあんなに優秀な弟子を育てたんですもの」(ジルコニアについて)

【98話】

  • 「そもそも五部族制度はなくなったのでしょう。それに銀細工師の部族は滅んだのでは? 女王様が治めているい今も、とても平和だと思います」(アーカンザスで普通の女の子として生きてきた彼女の認識)

【104話】

  • 「あのねアルフレド、私、歩けるよ。ありがとう」(ドロテーアをおんぶするアルフレドに対して)
  • 「ごめんね……でもその……嬉しい。アルフレドたちが探しに来てくれたから」
  • 「問題ナッシング‼︎」(アルフレドの回りくどさを受けて)

【105話】

  • 「ド……ドロ吉……と申します」(名前を聞かれ、アルフレドにつま先コツンされてひねり出した名前)

剣の王国 第106篇「愛を語るな」まとめ

「オズ様そこでストップです」
 アルフレドとオズの衝突を止めたのは、オズの仲間らしき二人組。赤いバンダナの男と、ゴーグルをつけた二足歩行の犬。
「おーおー……面倒クセーことになってんな」
 横たわる少女と、オズに斬りかかろうとしている少年。
「とりあえず赤い少年よ、君もほこを収めたまえ」
「矛?」とバンダナが聞いてくる。
「そういう言い方があるんだよバカ」
 そこへ食ってかかるはパンチネロ。
「やいやいやい、なんだお前らけったいなナリしやがって‼︎ このスカシ野郎の仲間か‼︎ おたくのアホンダラはな、うちの看板娘を白昼堂々誘拐した挙句、暴力かましやがったんだぞ! どういう了見だコラァ‼︎」
「知らねえと思うがこいつはな、バカが付くほどお人好しなんだ。敵でさえ助けようとするマジで優しいバカ野郎なんだよ! だからいろんなトラブルに巻き込まれちまう。テメーらみてーな異常者どもに連れ去られたりとなぁ‼︎」
 あわわわわと、バンダナが慌てだす。
「あ〜も〜オズ様ったら」
 ゴーグルは勘付いた。
 ……あの娘まさか……
「何とか言えよ、お仲間さんよぉ、こっちは聞いてんだ‼︎ これ、どー落とし前つけるんだコラ‼︎ あ⁉︎」
 くわえタバコのゴーグルが、落ち着き払った様子で言葉を返す。
「状況はおおむね理解した。すまなかった。金で解決できるか?」
「はぁ⁉︎ なめてんのか、トサカにきたぜ! これでおドジがPTSDトラウマにでもなったらカネで治せんのかよ⁉︎」
「やれやれ」
 オズが喋り出す。
「お前たち、そこに横たわる女性ひとこそ我が婚約者フィアンセ。これは愛ゆえの戦いなのだ。邪魔をするんじゃない」
 虫唾が走る、
「もうお前喋んな」
 何かを堪えるように俯いている。
 アルフレドは、
「かは」
 オズの首元を鷲掴む。
「それとも喉を潰されたいか、どうなんだ」
 剣を握る腕を掴む。オズは苦しさのあまり足で蹴り出すが、まるで手を緩めない。
高邁こうまいな理想があるんだろ。それじゃあ困るよな」
 腕を握りつぶされる。
「お前の目的は否定しねえ」
「か」「あ」
 この握力で、この喉も握りつぶすつもりなのか。
「だがな」
 アルフレドはどうしても、
「お前ごときが、その言葉を使うなよ」
 許せない。
 みるみるオズの体が浮いて行く。
「ちょっとアレやばいってー‼︎」
 ヒィィと悲鳴をあげるバンダナ。
「まったく世話が焼ける」
 ゴーグルは何やら牙を剥き、パキパキと鋭い爪を生やし、
「死に晒せガキがあ‼︎」
 アルフレドに向かって飛んで行く。そして鋭い爪を彼目掛けて振り回した。気がつくとアルフレドは、ゴーグルの頭を押さえ込むように手をついて、倒立体勢になっている。先程生成した鐡脚はまだ解除されていない。
 ──移動した⁉︎
 ゴーグルはすかさずバンダナに合図。
「チェケ」
「あいよ、ブラザー」
 黒いピストルを構える。
 次の瞬間、
「⁉︎」
 チェケは自分の頭にピストルを突きつけていた。
「わっ、なんだこれ」
 アルフレドのSPELLだ。光る紐が肩を縛り腕を縛り、ピストルの向きを固定している。
「おい奴はどこに……」
 既にゴーグルの上にはいない。
「!!!」
 既にチェケの隣に移動しているのだ。それもドロテーアを担ぎ、彼女のカバンを回収し、パンチネロをチキンのような持ち方で捕まえている。
「次に俺達の前に現れたら」
 鬼が住まう。
「殺すから」
 そう言い残し、文字通り異常な脚力で、飛び立っていった。
「何⁉︎ 何がおきた? てかこれ外れないよブラザー助けて」
 あわわわ〜と狼狽するチェケ。
「何やってるバカ」
 ゴーグルはため息をついた。
「銀細工の血を引く少女と、立ちはだかる謎の少年……。世直し活動も一進一退だな」
「しかしあの速さ……目で追えなかったぜ。あ、オズ様大丈夫か?」
 オズは情けなく地面に伏せていた体を起こす。
 その表情は、アルフレドの怒りをも凌駕する。まるで、身体中の血を焼き尽くしてしまうような、底知れぬ炎だった──

 酒場で一人、抱えきれない感情を思い出してしまったアルフレド。あいもかわらず周囲は騒がしい。目の前では酔っ払いに乗せられたパンチネロが酒を煽る。その隣で少々困り気味のドロテーア。なんて事のないその風景に、まあいいかとため息をついた。
 ふとアルフレドは、ある少女に目が止まった。先程他の客を殴っていた「ダン」とかいうサーカス団員の隣で、大人しく背中を丸めて座っている女の子。歳はちょうど、アルフレドが奴隷生活を始めた頃と同じくらいだろう。彼女の華奢な腕は、鉄の鉛で繋がれていた。

 TO BE CONTINUED...

「剣の王国」作品ページ

もしかして「ブラザー」という名前なのか?
剣の王国(つるぎのおうこく) | yoruhashi - comico(コミコ) マンガ

補足

  • 「トサカにくる」。コメント欄で知ったんですが、こういう言い回しが本当にあるんですね。意味は「頭にくる」の上位互換らしいです。
  • 高邁(こうまい)=気高い、志が高い。
  • 因みにアリストテレス曰く、高邁が不足すれば卑屈になり、過剰になれば虚栄に陥る。
  • 因みにデカルト曰く、高い志を実現するために必要なのが、理性=すなわち情念を制御するもの、それが「高邁な精神」なんだそうです。アルフレドはこれを体現しているように見えて、その実「情」という摩擦に苦しんでいる感じがしますね。

剣の王国 第105篇「飲み屋にて」まとめ

 コローディのとある酒場。
 ゾンビのような動きの酔いどれ客が、店の入り口から出てくる。外で酔い覚ましをしているらしき客が何人かいるが、彼も友人に連れ出されたのかもしれない。
 ガコンッと玉がぶつかる音。店の奥には何台かのビリヤード台が設置されている。
「んでよ、そこに二人組の新手あらてが現れたワケよ」
 顔を赤らめたパンチネロ。
「どーもそのスカシ野郎の仲間のような口調でよ、さすがの俺様も追い詰められたと思ったぜ」
 ビールジョッキを小脇に抱え、すでに出来上がった様子。
「でもよ、俺の仲間のおドジも気を失ってるし」
 ドロテーアは「本当かなあ」とでも言いたげな表情でスープを口に運ぶ。隣には知らないおじさんが座っている。
「そこの赤髪ボーヤは使えねーし、ここは俺様が出るしかないと覚悟を決めたね」
 アルフレドはおとなしく、しかし青筋を立てながら、パスタを巻いている。アサリの乗ったパスタだ。隣には知らないおじさんが座っている。
「え? 何故って? そりゃあおめー」
 突如、
「パンチネロ様だからに決まってんだろう‼︎」
 その場にいた男どもが口を揃え、高らかにビールジョッキをぶつけ合った。
「ウェーイ‼︎」
 ノリが合うらしい。
「ハハハハ、大した奴だよ」「肝っ玉がハンパねえな‼︎」「ガハハハ」「嬢ちゃん無事で良かったな」
 オレンジジュースを飲みかけていたドロテーアが、急に話を振られて驚いている。
「ワイン追加だ‼︎ ボトルで持ってこい」「お嬢ちゃん可愛いね〜、名前は?」
「私はド……」
 真面目に答えだすドロテーア。すかさず向かいに座るアルフレドが、彼女のつま先をコツンと蹴って、そして彼女を睨むのだった。ぎろりんちょ。
「はうっ、あ、えーとド……ドロきち……と申します」
「ははは、ひでー名前だな」
「なあなあ俺と何処どっか行かない? コローディ名物のサーカス街にはもう行った?」
「いえ……」
「おっしゃあ、じゃあ行こうぜぇ、マジで最高なんだ、血がブシャーってよ」
「はあ……そうなんですか」
 作り笑いが忙しい。もう一人の酔っ払いに注いでいるワインがボタボタとこぼれ出ている。
「おうよ、ボンバイエサーカスの曲芸師たちによる最高のショーさ。笑いあり涙ありだ。ヒック」
 アルフレドは目の前で繰り広げられるサーカス劇場に、ヤレヤレとため息をつき、オレンジジュースを口に運ぶ。
「おいおい面白そーな話じゃねーか、俺様も混ぜやがれ」
 勢いよく飛んでくるパンチネロ。食器がガシャーンと飛び跳ねる。
「パンチさん、お行儀悪いよ」「おっ女だ女だ」「あっち行けてめーら」「俺様に許可なく口説くと痛い目見るぜ」「いいじゃねーか」
 ワインを拭くドロテーア。さり気なくスープを置いていく店員。アルフレドは一人、何かを凝視した。
 〔入場券 ボンバイエ-サーカス〕
 大きなゴリラが力強くポーズをとるチラシと、二枚のチケット。
「…………」
 興味があるのだろうか。黙々と食事をとるアルフレドに、隣の酔っ払いが絡んでくる。
「おいおいおめえ、静かに何を飲んでんのかと思ったら、ジュースって、ハハハッ、マジか、どんだけだよ」
 バシバシとアルフレドの背中を叩く。
「ハハハハ、し、死ぬ」
 このままではジュースを飲むアルフレドが死因になってしまう。
生憎あいにく未成年なんでね」
「バカお前、この街じゃ乳飲ちのから飲酒淫乱の日々よ」
「ちなみに俺のガキはこの前ワインいったぜ」
 ドッ。
 突如、ビリヤードエリアで騒ぎが起こる。男が一人、誰かを殴っているのだ。
「おっ、喧嘩だ喧嘩だ」
 殴られた男は血を吐き、ビリヤード台の上で伸びている。
「この俺様に歯向かうバカがまだいたとはな‼︎」
「素敵ぃ〜」
 高らかに拳を掲げる男を、三人組のサキュバスがおだてる。
「抱いてダン様」
 そう、彼女たちは昼間、アルフレドを誘惑した例の三人組だ。
 パンチネロ含む酔っ払いたちは、ワイワイと囃し立てる。
「やっぱりサーカス団員は強えーなー」「ギャハハハもっとやれ、殺せー!」「ここは俺様の出番か?」
 ふと、サキュバスの一人が振り返る。
「どうしたボウズ?」
 アルフレドはテーブルの下に隠れていた。
「ビビってるんだろどーせ」とパンチネロ。
 ビビってるというか、青ざめている。
 ……昼の女達か……
 そんなに怖かったのか。
「おや? 新しいお客さんだね。じゃんじゃん食べて行ってね」
 恰幅のいい女店主らしき人物が、料理を運んできた。イカの姿煮、オリーブを散らしたピザ、紫色の、花びらを沈めたカクテル、赤身の綺麗な分厚いステーキ。
「わぁ、美味しそう」と目を輝かせるドロテーア。
「そういやさっきの二人組の話はどうなったんだ?」
「ん? ああ」
「ビール追加で」「あいよ」「私、取り分けるね♪」
「それがよお、この赤髪ボーヤが俺たちを連れて逃げ出しちまって」
 ムカ。
 そろそろアルフレドがキレそう。
「そいつらが何者で何故におドジを誘拐したのかは、完全にきりの中さ」
「えーなんだよ」「締まらねえな」「また来たらどーすんだよ」
 パンチネロはフフンと鼻を鳴らした。
「決まってるだろ。次こそ仕留める。俺様がな」
 アルフレドは、その経緯を思い返した──

「オズ様、そこでストップです」
「おーおー……面倒クセーことになってんな」

 TO BE CONTINUED...