剣の王国まとめ

comicoで連載中の漫画「剣の王国」のまとめです。作品振り返りにどうぞ。

コンテンツ一覧

剣の王国あらすじ

[2018.09.22]54話まで追加
comicoのコメント欄で同じものを投稿しています。
【ユーザー名】tomtom@剣の王国あらすじ

【目次】

序篇

#序篇
三番目の魔女ジルコニアとその弟子であるアルフレドは、王国の兵士に追われていた。
一先ず隠れる事は出来たものの、二人は王国の人間に見つかってしまう。
男の名前は「白兎のジョーカー」。『あいしてる』それはジルコニアの最後の言葉となった。

アトラントの章

#1「テンペスト
田舎娘のドロテーアは、こっそり忍び込んだ船で船員に見つかってしまう。
船は導かれるように島へ上陸。ドロテーアと船員は島の調査をしている最中、一人の少年に捕らえられてしまう。
彼は企んでいた。今日こそ島を出る。師の仇を打つために。

#2「そうすればエメラルドに」
ドロテーアが目を覚ますと、誰もいない部屋に下着姿で吊るされていた。
彼女は竜巻を起こす「銀の靴」と、「エアリエル」と名付けられた剣を駆使して拘束を解く。
とにかく部屋を出なければ……。
しかし突如自分が着ていたドレスが宙に浮き、ドロテーアに喋りかけてきた!

#3「早くしないと」
服が喋る……ドロテーアは、妖精の仕業ではないかと思い当たる。
なかなか服を返してくれない声の主との鬼ごっこがはじまり、最後は男の子アルフレドを押し倒す⁉︎

#4「シャル・ウィ・ダンス?」
男の子を押し倒したその先は……「来て‼︎エアリエル‼︎」
こんなところで、捕まってなんかいられない。華麗な剣技で彼を追い詰め、ついにその切っ先がリーチをかける。

#5「円卓の五部族」
アルフレドは、間一髪攻撃を阻止。
彼が操るのは特殊な紐のSPELL(スペル)。
巧みな縄さばきにドロテーアは翻弄され、逃げるつもりが、お前はもう罠の中⁉︎
更にアルフレドは彼女の正体に迫る。
彼女は、父を助けるために旅に出たと話し出す。目的地はエメラルド。
早く行かないと父が打ち首になってしまう!どうか私を放して!

#6「悪魔の取引」
銀の靴を渡せば父を助けられる──その一心でやってきたドロテーアに、アルフレドは現実を突きつける。
靴を奪われ、あんたも父親も纏めて首をはねられるな。
戸惑いながらも、改めて自分の立場と状況を理解した彼女に、彼は取引を持ちかける。
どうやら彼もエメラルドに行くらしい。
島を出るのに協力するなら、連れて行ってやってもいい。

#7「最短ルート」
いつ着んの、服。
ついに6話に渡って晒し続けた下着姿が終わりを告げる。
着衣後、言葉のナイフを受けつつ、ルートの確認。目指すは大渦の中を進む最短ルート。
んなっ!……沈むわ。沈まない。アルフレドが根拠を語ろうとする。
のだが、何やらエコーが騒ぎ出す。パンチが来るよ!

#8「乱入イベント」
ドロテーアを隠さなければ!
アルフレドが彼女の手を握り、何やら不思議なテープをそこに巻くと、みるみる彼女は透明に。
そこへ歌いながら登場したのは、鶏のパンチネロ。手下を引き連れ尊大な態度で当たり散らし、ついには怪我までさせられる。
しかしアルフレドは抵抗する様子がない……。どうやら彼は、奴隷という身分らしい。

#9「"ジルコニア"」
破鏡不照。パンチネロが語る、アルフレドが奴隷となった経緯とジルコニアの想い。『もしもの時は、弟子だけ助けて』
鶏鳴狗盗。自身のSPELLと交換に、アルフレドを引き取るようフギンとムニンに頼んでいた。パンチ曰く、「とんだクソ取引」。散々貶して帰っていった。
馬耳東風。他者の言葉によって、彼を取り巻く状況を知ったドロテーア。そして彼の行動によって、その「人となり」を知る。

彼女は彼の靴を履き、「ちょっと大きい」と呟いた。

#10「失われた楽園」
ドロテーアはフギンとムニンの子供をさらうために洞窟へ。
アルフレドは船を奪うため残りの船員を追いかける。
そうとは知らず森を探索する船長とゴンザーロ。彼は相変わらず船長の説得を試みていた。
語られるアトラントの伝説。姫を守りし部族と自由を求めた海蛇の物語。
船長がこの島について気付きかけたその時、アルフレドが登場する。戦闘開始!

#11「迷宮と激突」
ドロテーアが洞窟を進むと、そこに現れたのは螺鈿と珊瑚の宮殿。
さらに奥へ進むと、大きな扉が……。
一方船長を見つけて先制攻撃を仕掛けたアルフレドだったが、思いもよらず返り討ちにあってしまう。
相手は影絵のSPELLの使い手、探検家ネモ・トンプソン。さあ、文明化の時間だ。

#12「攻撃は最大の防御」
船長ネモ・トンプソンに作り出された影従たちが、アルフレドを襲う。
しかし逃げる最中にもSPELLの特性は見逃さない。
影犬を引き連れ、木の陰に滑り込む。
ハウスだお利口さん!
知略を巡らせ、地の利を活かし、ついには形勢逆転!

#13「むかつくんだよ」
大きな扉を開けたその先で、ドロテーアはついに目標に到達する。それは、子供は子供でも、金の卵だった。
持ち帰れそうな卵を見つけるも、良心の呵責に悩んだり、パンチネロに見つかったり。しかし彼女は強い気持ちで乗り越える。
一方その頃、島の方々で皆ザワつきはじめる。どうやら、フギンとムニンが帰ってくるらしい。

#14「ご主人様のご帰還」
アルフレドは取り押さえた船長に対し、この島から出ていくように言い渡す。
しかしそうこうするうち、帰還したフギンとムニンに船長は食べられてしまった。
その光景たるや蛟竜毒蛇。そのうちアルフレドも食べたいと言い出すムニン。
アルフレドは彼らが会話を繰り広げるうちに逃げ出す。
残された勝機はドロテーアとの合流。大丈夫だ。必ず上手くいく。

#15「絶対絶対」
ドロテーアは合流地点に到着するも、二人はまだ来ていない様子。しかも遠くで何やら騒動が……。行くべきか待つべきか。
一方アルフレドは早々に見つかってしまう。何とか二匹の竜を足止めしようとするが、紐の強度は足りないし、最後の頼みだと、ジルコニアのSPELLが封じられた小瓶を破壊するものの、彼らには効かなかった。
そしてついに食べられそうになる。
ごめんジルコニア。死を覚悟したアルフレドを庇ったのは、卵を抱えたドロテーアだった。

#16「取引開始」
我が子(卵)を抱えて割って入られたフギンとムニン。彼らは相談の末、取引を装い卵を取り返す作戦を立てる。
ドロテーアの要求はアルフレドの解放。彼女は奴隷の契約書を見せつけられ、あっさりと卵を渡し、そして自分自身も捕らえられてしまう。
アルフレドは呆れつつも思案を巡らせる。切り抜ける方法は……!あなたたちの子どもじゃありません!

#17「愛の駆け引き」
アルフレドは、理路整然と二匹を説き伏せ、猜疑心を煽り二匹を喧嘩させる。
その最中、はたき飛ばされた卵をドロテーアがキャッチ。そして放り出されたドロテーアをアルフレドが拘束。
気づけば太く編み込んだSPELLが二匹の周囲に張り巡らされていた。
ムニン!ヤバイ!気づいた頃にはもう遅い。大捕物、ここに収束!

#18「いざさらば」
竜を倒し、契約書を破り、晴れて自由の身。しかし突如、地面が揺れ始める。
フギンの恨み節を尻目に彼らは船へと急ぐ。舟守の彼らや赤い鳥たちも逃げ出す様子。
アルフレドたちはあわただしく船へと乗り込むが、そこへ待ったをかける鶏が……あえなく崖へ落ちていった。
揺れる大地、その正体は……島じゃない!?
更にはパンチを追いかけドロテーアが海へと飛び込んでしまった……。

#19「全て己次第」
揺れる大地の正体。それは、三千年の眠りから覚めた巨大な竜。アルフレドは、毒リンゴを食べるようにそそのかす。
一方沈みゆくパンチネロ。湧き上がるのは、ブーメレンへの想い。かつてこの島にたどり着き、楽しく過ごすうちに忘れてしまった志し。
あの少年は、さも当然のようにそれを手放さない。長い年月をかけて想いを形にして行く。
この毒リンゴは、今日この日、チャンスは一回限り。彼は弓を引き、己を奮い立たせる。
パンチネロもまた、差し伸べられたドロテーアの手により、かつての想いを呼び起こす。
放たれた毒矢は竜の喉元に突き刺さり、その巨体を海へと沈める。
しかし海にはまだドロテーアが……。

#20「蘇るアトラント」
竜の水没と島の崩壊。ドロテーアは間一髪鎧姿の人魚に助けられる。
彼女は海中で、島の本当の姿を目にする。岩の下から現れた都市──アトラント。そしてアトラントの姫にかけられた呪いが解け、透明だったエコーの姿と、彼女の正体が判明する。
竜を沈めたアルフレドは、取引通り彼女から海流を操るSPELLを受け取る。
そして別れの時。名残惜しい言葉に見送られ、二人と一匹を乗せた船は赤い夕空へ向かって進む。
しかし、負傷していたアルフレドに限界が訪れ、彼は倒れてしまった。

ドロテーアの過去の章

#21「女王陛下のお好きなもの」
剣の王国、エメラルド城。
エメラルドでできたこの城は、女王の命により全てルビーに付け替えられることに。
作業員の噂によれば、女王は「赤」が好きな絶世の美女。「愛のSPELL」を操るが故、女にしか殺せないという。
この国で彼女は崇拝の対象。
ある作業員が間違ってルビーをぶちまけてしまい、彼はあえなく打ち首に。
女王陛下のお好きなもの……それは「赤」と、そして「生首」。
調査船ノーティラス号の一室。
アルフレドは、まるで悪夢でも見ていたかのように目を覚ました。

#22「小休止」
島を出たアルフレド一行。
海流を操るSPELLのおかげで船はひとりでに進む。
アルフレドはもう一眠り。
パンチネロは風呂で鼻歌。
ドロテーアは風呂に洗濯、食事の用意。
彼女は旅の目的を聞かれ、半月前の出来事を語りはじめる。
彼女の故郷アーカンザスに、二人の男が訪れるところから始まる。

#23「どんな美女より美しい」
のどかな田舎町アーカンザス
ドロテーアの義母と二人の義姉が、綺麗に着飾りパーティに出かる一方、彼女は普段と変わらず家の仕事。
ガチョウのお母さんと談笑しながら作業をしていると、様子を見に来た父に叱られてしまう。豆を洗ったらさっさと家に行きなさい。
彼女は落ち込み、父に嫌われたくないという思いを抱きながら家へと急ぐ。
するとそこには、彼女のために用意された、銀の靴とドレス、そして17歳を祝うバースデーカードが。
グランピウスは友人のネズミにこうもらす。彼女の心は、どんな美女より美しい。つい厳しくしてきたな。
そんな彼の元へ、王国の調査機関を名乗る男、ドードーが訪ねてくる。

#24「最低な再会」
アーカンザス領主の屋敷。そこで行われていたのは、パーティなどではなく密告だった。
銀の靴を隠す姿と手配書。これによりグランピウスの再婚相手は、彼が旧五部族の一人であると確信する。
そして彼を捕らえるため王国よりやってきたのが、ドードーとその部下であるビーコート。
どうやらグランピウスとビーコートは、かつて師弟関係にあったらしい。
ここで会ったが下克上。ビーコートは、今の自分ならグランピウスを斬れると言いだす。
何やら「最新式」に「改造」されているらしい。

#25「光芒一閃」
ビーコートの正体は、グランピウス曰く、従僕人形。
彼を活動停止させるために、額を貫こうとするが失敗し、おまけに大事な剣も折られてしまう。
グランピウスは降伏を求められるが、今度は拳を振り上げた。部族の誇りと王への忠誠は折れちゃいない。
殴られるビーコートを見て、今度はドードーが動き出す。
一方家では、銀の靴を履いてドレスにはしゃぐドロテーア。
そこへ、王国軍を名乗る兵士が二人。彼らは銀の靴を回収するよう命じられていた。

#26「ひかりの靴と裂ける肌」
家宅捜索に来た兵士は、ドロテーアが銀の靴を履いていることに気づく。
そこへ、鳩の背中に乗ったネズミが颯爽と登場し、ドロテーアを逃がそうとする。
状況がつかめないながらも、意を決して兵士を振り払い、家を飛び出す。
一方畑では、帰りの遅い兵士に苛立つドードーの姿があった。
そして馬車の後ろに連結された荷台にはグランピウスが……。
彼は身体中に細かい切り傷を作り血まみれで、気を失っていた。

#27「まだ利用価値がある」
ドロテーアは、父が連行された事、釈放の条件には銀の靴の献上が必要な事を、領主の置手紙で知る。
すぐさま護身用のエアリエルと片方の銀の靴を持って旅に出た──
彼女の話をこっそり聞いていたアルフレドは思案を巡らせる。
どうやら彼は、船を遅らせ、父親が処刑され、彼女が女王を恨むよう仕向けるつもりらしい。
怯まず、冷酷に、女王の心臓を貫ける「女」が、俺にはどうしても必要だ。
情に流されるなと自分に言い聞かせ、ドロテーアが作った果実酒に口をつける。
翌朝彼は、船にあったお金を山分けしたかと思うと、「話しかけなくていい」と言って操舵室に篭ってしまった。


死の海流の章
#28「雲行き不穏」
死の海流を走行中のノーティラス号だったが、王国の軍艦に見つかってしまう。
アルフレドは海流を操るSPELLで大渦を発生させ、逃げ切ろうとする。
しかし、あと一歩というところで、なぜか軍艦は黒い空間に消えて行く。
かと思えばノーティラス号の横に黒い空間が出現し、そこから軍艦が姿を現した。
アルフレドは、このSPELLに思い当たりがあった。

#29「革命宣言」
軍艦の出現によりノーティラス号の船体が揺れ、ドロテーアとパンチネロも異変に気付く。
甲板では軍艦から乗り移ってきた兵士が制圧にかかり、アルフレドは大人しく指示に従う。
穏便にやり過ごすつもりらしいが、しかしもし「アイツ」が乗っていたら……。
ふとそこへ、ドロテーアが現れ兵を制圧してしまう。
しかし増援が駆けつけ一行は挟み撃ちに……。
覚悟を決めたアルフレドは、名乗りを上げ、そして宣言する。
今から女王の首を獲りに行く!

#30「シャル・ウィ・ダンス?…アゲイン」
鮮烈に名乗りを上げ、女王を討つことを宣言したアルフレド
しかし他のメンバーからしてみれば寝耳に水で、何やらまごつく。
前見ろ、前!
襲いかかる兵士にあたふたしつつも、アルフレドの助け船を機に見事な連携プレーで切り抜ける。
その後も卓越した戦闘術で兵士を無力化して行くアルフレド
彼がピンチになった時、すかさす彼女が助け舟を出す。
「ガキ共」にやられた兵士は腰を抜かし、言葉を失った。

#31「皆殺しブラザーズ」
船室でくつろぐ艦長の元へ、小隊が苦戦しているとの報告が入る。
艦長は不気味な笑みを浮かべ、鬼人(トロール)の兄弟の出撃を命じた。
その巨体が甲板に降り立つや船が損傷、更に彼らは、兵士を含めた「皆殺し」をするつもりらしい。
早速兄が振り回したのはでんでん太鼓に繋がれたモーニングスター
船体へのダメージを心配するアルフレドの元へトゲ付きの鉄球が叩きつけられた。

#32「鬼さんこちら」
叩きつけられた鉄球、下敷きになった彼らの安否が確認できない中、弟の攻撃が始まり一人に兵士が断頭される。
パンチネロは逃げるよう促すが、ドロテーアはそれをはねつける。
気になるのはアルフレドが無事かどうか。
そんな心配をよそに彼は既に軍艦に乗り移っていて、トロールを挑発し出す。
トロール兄はアルフレドの罠に引っかかり、更なる挑発に乗ってついには軍艦までよじ登ってきた。

#33「頭蓋骨は死守したぞ」
兄はアルフレドを探すが、当の本人はマストの上から高みの見物。
弟が兄に気を取られているうちに、逃げるよう必死の説得をするパンチネロ。
しかしそうこうしているうちに弟に気付かれ、ドロテーアが旗で拘束した兵士が刺殺されてしまう。
返り血で赤く染まるドレスと靴。彼女は自責の念にかられ放心。
攻撃が迫る間際、彼女は竜巻の呪文を唱える。
それでも彼女とパンチネロは、船の端まで吹き飛ばされてしまう。
パンチネロは、彼女の頭部を体を張って死守。
しかし、彼女に反応はない。

#34「絶望の足音」
ドロテーアとパンチネロの窮地に気がついたアルフレド
二人を注意深く観察し、気絶と判断した彼は一先ず軍艦に降りる。
一方それを見ていたパンチネロは、彼が自分たちを見捨てたと判断してしまう。
だがそうではない。トロールが二人に到達するまで約40秒、この限られた時間で彼は二匹まとめて始末するつもりらしい。
しかしそれを知らないパンチネロは、絶望の淵、ドロテーアを守りたいという思いを抱えたまま力尽きてしまった。

#35「悪魔の高笑いが聞こえる」
アルフレドは兄を挑発し、彼がマストを折るよう仕向け、マスト共々海へと葬った。
更にはその重さを利用して弟を引きづり、彼も海へと沈ませる。
船長の登場で場が引き締まる中、こっそりノーティラス号へ戻り二人の容態確認。
しかし艦長に見つかり、更には「アイツ」の登場によって事態は急変する。
男は、アルフレドを見下ろした。

#36「"白兎の「ジョーカー」"」
白兎の「ジョーカー」
アルフレドはついにジルコニアの仇に遭遇する。
早速三発の打撃を食らうが、彼の銃を盗み取り、三発発砲する。
しかし、ジョーカーが所有する空間圧縮のSPELLによって三発とも防がれてしまう。
その上彼は、気を失っているドロテーアに興味を示し、もてあそび始める。
とっさに大声を出し、自分の方へ気を向けさせるアルフレド
自分に見覚えがないか問うが、どうやら彼は覚えていないらしい。

#37「三番目の魔女の弟子」
ジョーカーは、アルフレドの事を覚えておらず、その上まだドロテーアへのイタズラをやめない。
アルフレドは怒りを覚え、自分が三番目の魔女の弟子である事を宣言する。
するとジョーカーは、この期に及んでジルコニアを侮辱し始めた。
アルフレドは剣を抜き、ジョーカーに斬りかかる。
しかし攻撃は失敗に終わり、顔を踏み潰されるアルフレド
ジョーカーは何度も彼を踏みつける。笑い声と共に何度も……。
そして最後には、エコーとの絆であるネレイド・コンパスを奪うのだった。

#38「光を掴んで」
アルフレドは、大事なコンパスを奪われ、その上船の火薬庫に火を放たれた。
悔しさに打ちひしがれるが、船の爆発に追い立てられ、ドロテーアの元へ駆け寄る。
しかし結局爆発に巻き込まれて海の中へ。
ジルコニアの言葉を思い出す。彼が忘れてはならないもの。
パンチネロを抱えたアルフレドは、漂うドロテーアをこの手に掴み、海上を目指す。

#39「連鎖反応」
海から上がったアルフレドたちだったが、状況としては遭難。
未だ二人は気を失ったまま。
そんな彼らにいくつもの受難が訪れる。
折れたマストが彼らを襲い、海の中ではドロテーアの靴が船に引っかかり、更にはその船をクラーケンが襲い、また更にはそのクラーケンを謎の裂け目が吸い込む。
彼らは謎の現象に巻き込まれ、消えた。

時は遡り、17年前のオーグにて二人の男女が落ち合う。
一人はドロテーアの父グランピウス。
もう一人はアルフレドの師匠ジルコニアだった。


ジルコニアの章
#40「魂ごと預けたい」
17年前、逃亡生活の最中、ジルコニアはグランピウスと落ち合い、彼から「竜牙の笛」を渡された。
竜飼いの部族の長であるイザナダは、自身が捕まる前にと、この笛を彼女に託すよう頼んでいた。
彼の魂と彼の想い。
ジルコニアは、列車で乗り合わせた夫婦の幸せそうな姿を見て、物思いにふける。
旅行帰りで、幼い赤子を抱いている。
子供の名前は、「アルフレド」というらしい。

#41「TRAP&DROP
ジルコニアが列車に乗ったという情報は、既に王国側へと伝わっていた。
彼女と乗り合わせた夫婦の奥さんは、ジルコニアの顔に見覚えがあるようで、彼女に興味を抱き話しかけてくる。
しかし次の瞬間、列車は襲撃に遭う。
ジルコニアは自らのSPELLで身を守るが、夫婦は致命的な状態……、母親は最後の力を振り絞り、ジルコニアに自身の子供を託す。
二回目の攻撃を察知し、ジルコニアはSPELLを使って海へと離脱する。
自分を狙った攻撃だと気づいた彼女は、腕の中の赤子を抱きしめ誓う。
あなたは私が絶対守るから。

#42「ひとりで一人前」
すくすくと元気に育ったアルフレド
髪は両親と同じ黒檀色で、目元は母親に似て、長い睫毛と青い瞳。
彼は書斎に忍び込んでは禁書を漁り、ジルコニアにげんこつを食らう。
外に出たアルフレドは、同行するトトに、愚痴をこぼし、さっさと一人前になって家を出て行くと豪語する。
トトは、大事なのは取引の上手さだけじゃないと諭す。
ショックを受け、友達一人作れないでいる彼は、一人で何でも出来るようになるからいいと意固地になった。
アルフレドが出かけている間に、ジルコニアの元には一人の老人が訪ねてきていた。

#43「ふたりと一匹の長い旅」
ジルコニアを訪ねてきたのはこの村の村長。
彼は、ジルコニアを匿うのに限界がきたと話す。
ジルコニアは、すんなりと受け入れ、笑顔でお礼を述べた。
そこからまた、ふたりと一匹の放浪生活が始まる。
新しい家では喧嘩をしたり仲直りをしたり、秋には教会に立ち寄ってステンドグラスを見たり、ジルコニアがSPELLを使うところを初めて見たり。
冬にはまた別の家に落ち着いた。
しかし、ジルコニアの元へある一報が舞い込む。
それは、竜飼いの部族の長イザナダの訃報だった。

#44「今ここで、さようなら」
イザナダの訃報と失意のジルコニア
彼女を心配しつつ、ジルコニアの部屋で見つけたチョークで遊ぶアルフレド
彼女は反乱を起こした日のことを思い出す。
足止めを食らった彼女の元へ駆けつけ、勇気をくれたイザナダ。
そして何故かデートの申し込みをしだすイザナダ。
彼は死んだ。
この先の逃亡生活にアルフレドを巻き込めないと考えたジルコニアは、彼を孤児院に預けることを決める。
彼女は冷たい態度でそのことを告げた。

#45「少年と氷の魔女」
孤児院に預けると言い出したジルコニア、どうやら本気らしい。
アルフレドはここがいいと訴えるが、大声で遮られる。
彼女は冷気をまとい、自分がいかに残酷な存在であるかを語るが、アルフレドは、彼女の暖かさを見透かしている。
彼が一人前になりたい理由、それは彼女を守りたいから。
彼女は思わず部屋を出て、声を殺してひざを濡らした。

#46「ドラゴンルージュ」
ジルコニアが身支度を整えていると、甘い香りと、隣の部屋の騒がしいさに気付く。
彼女が扉を開けると、辺り一面が花畑になっていた。
どうやらこれはアルフレドの仕業で、「具現化数式」という高度なSPELLによるもの。
アルフレドは、イザナダという存在を知り、自分のアイデンティティを染めることにした。
赤く燃えるような意志と、彼の才能、ジルコニアは、彼にSPELLを教える事を決めた。

#47「迷い、約束、予言」
アルフレドにSPELLの才能を見出したジルコニア
迷いながらも自身の知る全てを伝えたいという思いを抱く。
彼女はアルフレドに、「竜牙の笛」を見せる。
彼女の願いは、いつか平和になった王国に、この笛を返すこと。
光はいつもあなたの中にある。忘れないでほしい。
そう語るジルコニアと、ピンとこないアルフレドと、不安に駆られるトト。
それもそのはず、彼女は自分の死を確信していたのだ。
彼女の潜伏先を知らされた女王は、ウサギ耳の男に、首を持ち帰る事を命じた。

#48「意志に寄り添う」
死を覚悟したジルコニアは、自分の何を代償にしてもアルフレドを守ると語る。
そしてついにその時はやって来た。
若草色の瞳の青年率いる異常な多さの軍隊と、対するはトト一匹。
彼は、ジルコニアの覚悟を聞き、一人追っ手を食い止める事を決意した。
三番目の魔女の使い魔トト。彼は巨大な魔獣へと姿を変え、兵を威嚇する。
隊長は、三番目の魔女が既に逃亡している事を察する。
そして一人で戦うトトを貶め、死の宣告をするのだった。

#49「トトの戦い」
討伐隊隊長の名はメージ-グリフォン
トトは彼らを諭す。真の悪は何なのか。
そして大切な者を守るため、殺すことを選ぶ。
たとえ片手を切られようとも、彼は向かっていった。
メージをねじ伏せたかに思えたが、彼は異常な力を発揮し、トトの攻撃をすり抜け、更にはトトの両膝を切り裂くのだった。

#50「大切な主」
トトは両膝を切り裂かれ、なお踏みとどまったがしかし、その身は引き裂かれてしまった。
思い起こす──彼は使い魔として、一人の魔女の半生に寄り添ってきた。
世間から嘲笑され、反逆者としての名が一人歩きするジルコニア
でもトトは知っている。
彼女は世界で一番心があったかい魔女。
そしてトトは、世界で一番幸せな使い魔。
彼の命が尽きる時、主(あるじ)の命もまた、尽きようとしていた。

#51「ジルコニアのための序篇」
ピストルを突きつけられたジルコニア
彼女に襲いかかるのは、己の死より何より、アルフレドを手放すことへの恐怖。
先の見えない道。
しかし彼女は一人で歩く覚悟を決め、アルフレドに最後の言葉を残す。
彼女の願いと、彼女が誰かに愛された事の証は、そうしてアルフレドに受け継がれた。
目覚めたアルフレドを待っていたのは、一緒に旅をすると決めた少女からの抱擁だった。


怪物鯨の章
#52「暗中模索」
無事で良かったと、抱きつくドロテーア。
感涙するアルフレドだが、結局突き放してしまう。
どうやらここは海底洞窟のようなのだけど、アルフレドはドロテーアの腕の怪我を応急手当てし、廃船へ向かう。
一人取り残された彼女は不安にかられ、死んでいった兵士の幻覚を見てしまい、思わずアルフレドを追いかけた。
廃船は百年前の隣国から来た船のようだ。
劣化が進んでいたのか、ドロテーアが部屋に踏み込んだ瞬間、床が抜けてしまった。

#53「ニューアイテム」
床が抜け、落ちかけたドロテーアを、アルフレドが引き上げる。
筒抜けになった下の部屋には、魔女族のアイテムがいっぱい。
その中で、何かに反応するかのように光り出した金のケース。
中からは赤く色付いた羽根ペンが出てきた。
それは、あのチョークと同じSPELLのインク。
アルフレドはかつてのように光る蝶の群れを出してみせ、具現化数式が使えると確信する。
その頃、この廃船に一人の老人が近付いていた。

#54「命の恩人」
下で見つけたランタンに光の蝶を集めるアルフレド
ドロテーアは、彼の怪我から戦敗したと思い至り、パンチネロが居ないことに不安を募らせる。
そこへ不審な足音と共に現れたのは、漁師のサザーランドと、ひょこっと出てきたパンチネロ。
一行はサザーランドの漁網に引っかかっていたらしく、卵も荷物も戻ってきた。
彼曰く、ここは怪物鯨(モビー・ファントム)の腹の中で、出る方法など無いらしい。
戸惑いながらも、ひとまず彼の家に行くことにした。

【剣の王国】引用・モチーフまとめ

[2018.09.21]「映画作品からのモチーフ」項目追加、「名前にまつわる元ネタ」内容追加
[2018.09.18]「マクベス」内容追加
[2018.09.15]「白鯨」、「ピノキオ」追加
[2018.09.14]「吾輩は猫である」(夏目漱石)追加
※「怪物鯨の章」まとめ始めました。
※改装中

地名・地形に関する元ネタは↓よりどうぞ。
【剣の王国】地名・地形などのまとめ - 剣の王国まとめ

【目次】

主だったモチーフ

アーサー王伝説(トマス・マロリー、ジェフリー・オブ・モンマス、他、中世後期)

この作品の作品舞台「剣の王国」と、舞台設定「剣を抜いたものが王となる」の元ネタ。
【参考】

【キャラクターの引用】

  • ルフレド・ペンドラゴン→ユーサー・ペンドラゴン。アーサー王の父親。ペンドラゴン=「竜を統べるもの」と言う意味の称号。苗字ではない。よく勘違いされるがアーサー王には付かないんだそうです。
  • イザナダ・ペンドラゴン→上記に同じ。
  • ジルコニア・モルガン→モーガン・ル・フェイ。アーサー王の異父姉で魔女。文献によって三姉妹の末娘だったり、九姉妹の長女だったり。九姉妹バージョンの彼女は伝説の島アヴァロンの統治者で、医術に長け、歌声が美しく、変身術を得意とする。
  • マーリン
  • ゴロワーズ

【作品要素の引用】

  • カリバーン→エクスカリバー
  • 円卓の五部族→円卓の騎士
  • アトラント島→アヴァロン。西方の死者の島。アーサー王が眠る島と言われる。美しいリンゴが成る楽園。作中、輝きのあるリンゴの描写はこだわりを感じます。

マクベス(シェイクスピア、1606年頃)

【参考】

【キャラクターの引用】

  • 三人の魔女

【作品要素の引用】

  • 三人の魔女→マクベスの冒頭は三人の魔女の会話で始まる。
  • 女にしか殺せない→女の股から生まれた者にはマクベスを倒せない
  • グリンダが予言ぽい事言う→三人の魔女は、マクベスに行くつかの予言を告げる。
  • 銀の靴の血が落ちなくて何度もこする→マクベス夫人が王を殺した時のトラウマで夢遊病となり、夜中に何度も手を洗う動作をする。

不思議の国のアリス(ルイス・キャロル、1865年)

王国側のキャラクターはこの物語からの引用が多いです。
【参考】

【キャラクターの引用】

  • 女王→ハートの女王/赤の女王
  • 白兎のジョーカー→白ウサギ+トランプのジョーカー
  • メリーアン→メアリー・アン。女中を示す俗語。白ウサギが間違えてアリスをこう呼ぶシーンがある。
  • ズム・ドードードードー鳥。服を乾かしたいアリスにコーカスレース(堂々巡り)を提案する。作者の本名「ドジソン」のあだ名が由来かつ彼自身の風刺したキャラクター。
  • ディンドンとダンドン→トゥイードルダムとトゥイードルディー。同シリーズ「鏡の国のアリス」の登場人物。マザー・グースからの引用。
  • メージ・グリフォングリフォン。ライオンの下半身と鷲の上半身を持つ動物。女王に命じられ、アリスを、代用ウミガメのところまで運ぶ。
  • チェシャ猫
  • 一般兵(赤字に黒いハートマークの制服)→トランプ兵(ハート)
  • 海兵(白地に青いラインとスペードのマークの制服)→トランプ兵(スペード)

【作品要素の引用】

  • 何かと首をはねたがる女王
  • 金の懐中時計を持つ白兎のジョーカー&遅刻ネタ
    • 「遅れたらまた陛下に殺されちまう」
    • 「タイムイズマネーだろ」
    • 「誰か知らんが急いでるんだ」
  • 21話、エメラルド城を全てルビーに付け替える→庭師(スペードのトランプ)が間違って白いバラを植えてしまい、女王に怒られないよう赤いペンキで塗り替える。
  • ディンドンの胸ポケットと、ダンドンのバッジ→それぞれシャツの襟に「dee」と「dum」という刺繍が縫われている。

【その他の引用】

  • 18話、エコー「ドロテーア大丈夫?」、アルフレド「全然ダメ」
    →チェシャ猫「調子はどう?」、アリス「全然ダメ」。
    チェシャ猫もエコーも他の人には見えない、つまり主人公が見えない誰かとこの会話をしているという共通点があります。
  • 18話、育児放棄ネタ→成り行きで公爵夫人の赤ちゃんをあやすというシーンがあります。
  • 18話、「だって置いていけないし」→上記と同じ。

テンペスト(シェイクスピア、1612年頃)

【参考】

【あらすじ】

  • 地位を奪われ島流しにされた兄が、弟が乗る船を嵐に合わせ、12年前の復讐をする。船は島へ上陸し、その後なんやかんやあるストーリー。

【キャラクターの引用】

  • ルフレド→主人公プロスペロー。妖精の力を借りて嵐を起こす。
  • ルフレド→キャリバン。魔女シコラスクと悪魔の間に出来た子供。島の先住民であったが、不届きな行為をしたため、常に妖精たちに見張られながら奴隷として支配された生活を送る。
  • エコー、エアリエル→テンペストに出てくる妖精エアリエル。風と空気を操り嵐を起こす。
  • ゴンザーロ(メガネの小太り)→ゴンザーロー。ミラノ王の船旅に同行していた忠実な家臣。
  • キャリバー(青い唇)→キャリバン。島の先住民。半魚人のような見た目。プロスペローに恨みを抱く。
  • トリンキュロス(スキンヘッド)→トリンキュロー。ミラノ王に仕える執事。キャリバンと結託する。
  • ステファン(頭に鳥を飼う)→ステファノー。ミラノ王に仕える道化師。キャリバンと結託する。

【作品要素の引用】

  • ドロテーアを薬で眠らせる→テンペストの主人公が、言うことを聞かない娘を魔法で眠らせるというシーンがあるそうです。
  • ルフレドとエコーの関係→テンペストの主人公と妖精エアリエルの関係。エアリエル→企てに協力、主人公→彼女の呪いを解く。

海底二万マイル(ジュール・ヴェルヌ、1870年)

【参考】

【キャラクター引用】

  • ネモ・トンプソン→ネモ船長

【作品要素の引用】

オズの魔法使い(ライマン・フランク・ボーム、1900年)

【参考】

【キャラクターの引用】

  • ドロテーア→主人公ドロシー
  • トト→トト。ドロシーの愛犬。
  • オズ
  • グリンダ

【作品要素の引用】

  • 王都エメラルド→エメラルド・シティ
  • 銀の靴
  • 竜巻
  • アーカンザスカンザス
  • 地図の陸路が黄色→黄色いレンガの道
  • 赤い靴→原作では「銀の靴」、映画版は「ルビーの靴」に変更されています。
    ってこれ「エメラルド城をルビーに付け替えろ」のモチーフでもあるのか。

【その他の引用】

  • 1話、船員にバケツの水をかける→西の魔女にバケツの水をかける
  • 「あなたなんか全然怖くないわ」(13話)→コメント欄にて書かれていたのですが、これはオズの魔法使いに出てくるセリフだそうです。セリフとなると気付く人が限られてきますね。素晴らしいです。私も調べてみたのですが、直接このセリフではヒットしなかったのですが、臆病なライオンが、自分よりはるかに小さい犬を狙ったことに対して、ドロシーがたしなめるシーンがあるようです。
    まさしくアルフレドを中傷していたパンチネロをドロテーアが一蹴したシーン。
  • パンチを追いかけて船に乗り遅れる→トトを追いかけて気球に乗り遅れる
  • 首を集める女王→同シリーズの「オズのオズマ姫」の登場人物、ラングイディア姫。30個の首を所有し、その時の気分で付け替える。鏡張りの部屋で自分の姿に見とれながら過ごす。付け替えた首によって性格が変わる。

シンデレラ(シャルル・ペローグリム童話、他)

【参考】

【キャラクターの引用】

  • ドロテーア→ドロシー+エラ(シンデレラの本来の名前は「エラ」)
  • ドロテーアの家族構成(父の再婚相手と義姉二人)

【作品要素の引用】

  • ドロテーアの靴が片方脱げる
  • 23話、義母と義姉二人はダンスパーティへ。ドロテーアは家の手伝い。
  • 23話、豆を洗うドロテーア→継母がシンデレラを舞踏会に行かせないために灰の中から豆を選り分ける仕事をさせる。
  • 23話、「これが終わったら暖炉の掃除」云々→「灰かぶり」
  • 木靴→グリム版では、木靴を履いて家の仕事をさせられていたようです。だから足が大きくならなかったなんて説も。
  • 銀の靴→グリム版はガラスの靴ではなく銀の靴と金の靴。

ガリバー旅行記(ジョナサン・スウィフト、1726年)

【参考】

【キャラクターの引用】

  • ピグマイオイの親子

【作品要素の引用】

北欧神話

【参考】

【キャラクターの引用】

  • フギンとムニン→オーディンに付き従う一対のワタリガラス。日中は世界中を周り情報を集め、帰った彼らはそれらの情報をオーディンへ伝える。
  • アトラントの伝説の大蛇/大旦那→ヨルムンガンド。毒ヘビ。ミズガルズを取り囲むほど大きく成長し、自らの尻尾を咥える。
  • 戦乙女エルラン→戦乙女=ワルキューレ。戦死した勇者を選び、ヴァルハラへと導く半神の女性たちのこと。ワルキューレの一人「エルルーン」が由来かと思われる。ルーン文字の扱いに長ける。
    剣の王国作品内での「戦乙女」はおそらく種族のこと。

【神話要素の引用】

ギリシャ神話

【参考】

【キャラクターの引用】

  • ピグマイオイ→ピッグマイオイ
  • エコー→おしゃべりが大好きな森の妖精。喋りすぎて「自分からは話しかけられない」という罰を受ける。相手の言葉を繰り返す事しかできなくなり、その上どぎつい失恋の末に痩せ衰え、ついには肉体をなくし、声だけの存在となった。

【神話要素の引用】

  • 10話、洞窟へ入るドロテーアにグレイプニルを渡す→「アリアドネの糸」。ミノタウルス退治のために迷宮に入る勇者に対して、アリアドネが「道しるべになるように」と糸玉を渡す。
  • 螺鈿と珊瑚の宮殿→ポセイドンの宮殿
  • 19話の弓を引くシーンは「弓をひくヘラクレス」の構図でしたね。
  • アトラントの鎧戦士→ポセイドン。海と地震を司る神。三又の槍(トライデント)を使用して大波、津波、嵐を引き起こす。
  • ネレイド(・コンパス)→海に棲むニンフの総称。イルカなどの海獣に乗って海を移動する。ポセイドンの妻もこれに当たる。
  • いるか座(の羅針盤)→ポセイドンの元から逃げ出した妻を、彼の使いだったイルカが探し当て、これによりこのイルカは星座になることができた。

ブレーメンの音楽隊(グリム童話)

【参考】

【キャラクターの引用】

【作品要素の引用】

  • スープにしてやる→「ブレーメンの音楽隊」に出てくる鶏は、飼い主にスープにすると言われ、逃げ出した。

失楽園(ジョン・ミルトン)/アダムとイブ(旧約聖書『創世記』第三章挿話)

【参考】

【キャラクターの引用】

  • アトラントの伝説の姫/エコー→イブ(エバ)
  • この話にも「エアリエル」という名の堕天使が出てきます。

【作品要素の引用】

  • 10話、20話、リンゴを食べるように蛇にそそのかされる姫→イブは、蛇にリンゴを食べるようにそそのかされ、エデンの園を追われた。
  • 10話のタイトル「失われた楽園」

白雪姫(グリム童話)

【参考】

【キャラクターの引用】

  • グランピウス→7人の小人のうちの一人「グランピー」。「怒りんぼ」という意味。

【作品要素の引用】

  • リンゴ/毒リンゴ→アトラント編以外にも意味ありげにリンゴが登場します。
  • 24話、「アンタ弟が6人いるだろ」

走れメロス(太宰治、1940年)

【参考】

【あらすじ】

  • 邪智暴虐の王を除くため、城に忍び込んだ罪で処刑されそうになるメロス。しかし妹の結婚式を見届けるため三日間の猶予をもらい村に戻る。
  • 人質にした親友のため、はたまた王を改心させるため、彼は走る──のは最初だけなので読んでる途中で「走れ」って言いたくなるストーリー。

【作品要素の引用】

  • 27話、「必ず、邪知暴虐の女王を」云々→走れメロスの冒頭、「メロスは激怒した」に続くフレーズのオマージュ。

泣いた赤鬼(浜田廣介、1933年)

【参考】

【あらすじ】

  • 人間と仲良くなりたい赤鬼のために青鬼が悪役を演じ、赤鬼は人間に受け入れられるが、青鬼が立ち去ってしまったことを知り、赤鬼は涙を流した。

【キャラクターの引用】

  • ディンドンとダンドン→トロールと言いつつ鬼っぽいデザインで、肌の色が赤ぽい一本角と肌の色が青っぽい二本角。おもちゃのガラガラではなく、でんでん太鼓になっているのが何となく日本の昔話由来な事を示しているような。胸ポケットの手紙は、青鬼からの張り紙のモチーフか。
  • シキとアキ

銀河鉄道の夜(宮沢賢治、1934年)

【参考】

【あらすじ】

  • 孤独を抱えた少年ジョバンニと、親友のカンパネルラが、不思議な列車に乗り込む話。
  • 列車は銀河の上を走り、物語は「北十字駅」から「サウザンクロス(南十字)駅」までの間を描く。

【作品要素の引用】

  • 39話、「まもなく、4番ホームに北十字駅行きの夜行列車が参ります……」
  • 7号者に鳥のマーク→第7章に出てくる北十字駅→北十字星(白鳥座)

白鯨(ハーマン・メルヴィル、1851年)

【参考】

【あらすじ】

  • とある捕鯨船の船長エイハブ。どこか狂気めいた彼は、かつて鯨に足を食いちぎられた事でその鯨を恨んでいた。復讐の念にかられた彼は船員を巻き込み鯨を追う。

【キャラクターの引用】

  • エイハブ・サザーランド→エイハブ船長。
  • 怪物鯨(モビー・ファントム)→モビィ・ディック。エイハブの片足を食べた白いマッコウクジラ

ピノキオ(ディズニー、1940年)

【参考】

【あらすじ】

  • おもちゃ職人のゼペットに作られた操り人形のピノキオ。妖精に命を吹き込まれた彼は様々な騒動を引き起こす。嘘をつくと鼻が伸びる。

【キャラクターの引用】

  • エイハブ・サザーランド→ゼペット。
  • 怪物鯨(モビー・ファントム)→クジラの王様モンストロ

【作品要素の引用】

  • クジラに飲み込まれたゼペットは、クジラの胃の中で魚を取り生き延びた。
  • なんでも飲み込むクジラ

その他のモチーフ

◆船乗りクプクプの冒険
【参考】

舟守の部族にもなんか元ネタあるんじゃないかなーと調べてたら見つけました。
彼らのキャラクターのモデルと主人公の立ち位置、そして文明人(ネモ・トンプソン)と原住民(アルフレド)の対比など。

◆ホレおばさん(グリム童話)
【参考】

【作品要素の引用】

  • 「揺らして……落として……」→リンゴの木が揺らして実を落とすように頼む。

◆髪盗人
【参考】

【作品要素の引用】

  • こちらにも妖精エアリエルが出てくる。
  • エコーのセリフ「髪切り男爵に切られちゃうぞ!」
  • 23話、「髪切り男に」云々

人間失格(太宰治)

  • 恥の多い生涯→4話に紛れてます。

くるみ割り人形
【あらすじ】
主人公クララは老人からもらったくるみ割り人形を気に入る。夜の12時を回るとクララは人形と同じサイズになってしまう。するとねずみの王様とくるみ割り人形の戦いが始まり、クララが助け舟を出すと人形は勝利し、さらに人形は王子様へと変身した。
【作品要素の引用】

  • ドラジェ→お礼に、お菓子の国へ連れて行ってもらえる。そして女王ドラジェの精に歓迎される。

みにくいアヒルの子
ドロテーアに選ばれた「金の卵」は、他の卵より小さく、ドロテーアが卵に聞かせる話も、どこかこの童話を示唆しているような……。

  • 23話「あなたみたいな子、ガチョウにもいるわ」

◆ワンピース
所々オマージュがあります。ワンピースも結構元ネタがあって、ギリシャ神話や海洋ネタなんかは共通するものが多いはず。

  • 5話のドロテーアの泣き顔→ロビンの泣き顔。
  • ネモ・トンプソン→エネルに似てるともっぱらの噂です。下まつ毛かな。
  • 島じゃなかった→巨人が出てくる辺りの話にそんなのがあった。
  • 22話、死の海域のセンターラインに入れば云々→ロング渦。渦の入り口さえ見極めればあとは渦潮に乗って船が勝手に進む。もしかして共通するネタ元があるのかな。

天空の城ラピュタ
割と個人的な意見になってしまうのですが、

  • 20話、島が崩れる様子→ラピュタっぽかった
  • 序篇の扉絵で二人がカリバーンに手をかけてるのもそれっぽい。
  • ボーイミーツガールものと言えばやっぱラピュタ

雪の女王
念のため言いますけどこの作品はアナ雪よりも前に始まってます。

  • 冷気のSPELLのモチーフ。使い手(ジルコニア)が心が温かい人というのが良いですよね。

ラプンツェル(髪長姫)
長い髪を塔の窓から垂らし、それを伝って王子を登らせる。

  • 2話でドロテーアが窓から顔を出し、長い髪がなびくシーンの元ネタ。
  • 21話の女王の髪がやたら長い。

◆狼少年

  • 23話にちょろっと出演

ヘンゼルとグレーテル

  • グレーテ姓
  • 23話、「明日うちの釜戸使うでしょ?」→冒頭でこのセリフが出てきて、最後にグレーテ姓が判明したのでちょっとした伏線になってました。

フランダースの犬

  • 23話のミルクを配達する人→主人公ネロはミルクの配達の仕事をしている。更に教会という要素が何となくそれっぽい。

◆ピーターパン

  • ゴードン艦長の義手→フック船長

◆宝島(ロバート・ルイス・スティーヴンスン)
【参考】

【キャラクターの引用】

  • フリント16世→フリント船長、あるいは船長由来でこの名をつけられたオウム。
  • ゴードン艦長→ジョン・シルバー

【作品要素の引用】

  • 軍艦ブリストル→主人公たちが船を手に入れ、出港したのがブリストル。因みに伝説の海賊「黒髭」の故郷。
  • ゴードン艦長の義足→「一本足の船乗り」ジョン・シルバー。典型的な海賊のモデル。

ハウルの動く城

  • ペンドラゴン→ハウルが使う偽名の一つ。コメント欄では軒並みこっちを連想する人が多かった。
  • ハウルって「美しくなければ生きる意味がない」的な事を言ってた気がするんですが、髪も染めていたりと、「容姿へのこだわりがアイデンティティですらある」、という部分が共通かなと思います。

マザー・グース
【参考】

【引用】

  • 23話、ガチョウのお母さん→「マザー・グース」の由来はガチョウの世話をしていたお婆さんが語る童話や伝承──ということらしい。
    ドロに老婆心を抱くのが何だかそれっぽい。
  • 片方の靴が脱げる→小さなベティ
  • ディンドンとダンドン→トゥイードルダムとトゥイードルディ
    おもちゃのガラガラを巡って決闘を始めるが、黒い大きなカラスがやってきて、恐れおののいた二人は決闘どころではなくなる。
    因みに、これには更に元ネタがあって、作曲家同士の争いを、「tweedle dee(がなりたてる高音)かtweedle dum(がなりたてる低音)か」、つまり目くそ鼻くそと風刺した。
    • 技名「ダークレイブン・グレイプニル」→ダークレイブン=黒い大きなカラス

◆鬼さんこちら

  • 32話のタイトル
  • 技名「光芒の目隠し鬼」

◆赤い靴
33話で銀の靴が赤く染まった事で、「赤い靴」の話を思い起こす人が多かったです。
アンデルセンの「赤い靴」】
赤い靴に魅了された女の子は、自身を引き取った老婦人が死の淵にいる時でさえ、赤い靴を履いて舞踏会に出かけてしまった。
すると彼女の足は勝手に踊り出し、昼も夜も踊り続けなければならなくなった。
【日本の童謡「赤い靴」】
赤い靴履いてた女の子 
異人さんに連れられて行っちゃった

むしろ赤い靴だった事で連れて行かれなくて済みました。

魔法使いの弟子
雑用を言いつけられた弟子が、魔法で仕事を片付けようとする。
しかし未熟なので大惨事を引き起こし、帰ってきた師匠に怒られるという話。
過去回想のアルフレドが、自分の未熟さを理解してない感じがそれっぽい。

吾輩は猫である(夏目漱石、1905年)
【参考】

【作品要素の引用】

  • 53話「これらを数式化して演繹(えんえき)すると」→「(略)それを厳格に力学上の公式から演繹して御覧に入れようと云うのであります」

伝説や伝承に基づくモチーフ

ウィリアム・テル
1話。頭の上に乗せたリンゴを矢で射抜くモチーフと言えばこれですね。

ローレライ
10話のアトラントの亡霊のモチーフ。
ライン川近くの岩山。岩山に向かって叫ぶと木霊が返ってくる。水難事故が多く、美しい歌声で誘い、船を転覆させる人魚(セイレーン)の伝説などに結び付けられる。
一部エコーのモチーフ。

◆ゴーレム
ユダヤ教の伝承に登場する泥人形。
「emeth(真理)」と言う文字を貼り付けると動き出し、壊す時は「emeth」の頭文字を消して「meth(死んだ)」にする。
ビーコートのモチーフ。

◆軍艦ブリストル
伝説の海賊「黒髭」の故郷が「ブリストル」という名前。彼が所有していたクイーン・アンズ・リベンジ号がモデル……なのかな?↑「宝島」の方に元ネタがありそうです。

◆クラーケン
ノルウェーの伝承に出てくる、巨大な頭足類生物。

カーバンクル
伝承というか未確認生物(UMA)。
【参考】wikipedia:カーバンクル(伝説の生物)
額に真紅の宝石を持ち、その宝石を手にしたものには富と名声を得る。
トトの変身姿のモデル。

映画作品からのモチーフ

タイタニック
39話の船の転覆と取り残されたアルフレド達の構図は、映画「タイタニック」を彷彿とさせました。

猿の惑星
森番の部族のモチーフ。

史実に基づくモチーフ

ローマ帝国

  • 地図のモデル
  • 「領邦」という管理の仕方。

◆イギリス
身分制度

  • 王族、上流階級、中流階級下流階級、奴隷・被差別部族
  • 爵位→今のところ「侯爵」しか出てきてないのでわからないのですが、一応一般的なやつは(公・侯・伯・子・男)

◆奴隷
範囲が広すぎてわからないけど、この作品では、体に印を刻むというのが一つ特徴です。

フランス革命
フランス革命暦
7話のセリフから、wikipedia:フランス革命暦を採用しているのが伺える。
「今日の日付は芽月(ジェルミナル)\蜜蜂の日(アベイユ)」
彼らがアトラントを出航した記念すべき日ですね。
【ルイ16】
フリント16世のもう一つのモデル。つぶらな瞳が似てるちゃ似てる。ギロチンの開発に携わり、最後そのギロチンによって処刑された。
マリー・アントワネット
クロスヘッドダイ→このネーミングから連想されるワード「絞首刑」とか「斬首刑」。フリント16世とセットという事を考えるとマリー・アントワネットがモデル。彼女はギロチンで処刑された事で有名。
彼、王国側のキャラなのにアリスからの引用じゃないってところが興味深い。使い捨てなのか、あるいはもっと別の意図があるキャラなのか。

◆鋸引き(のこぎりびき)
実際に存在した刑罰。

  • 鋸挽きのメリーアン

(まとめてて思ったけど物騒なやつばっか。史実はファンタジーよりも残忍なりってか)

タイタニック沈没
この事故は、39話の後半(ジルコニアの章導入部)において引用された「銀河鉄道の夜」でも引用されているので、関連を持たせたのかなーなんて思います。

魔女狩り
ジルコニアたちが、隣国の小国家から逃げてきたエピソードのモチーフ。
12世紀ヨーロッパでの異端審問に端を発し、ピークは16世紀から17世紀後半。
魔女狩りにおける「魔女」の概念は、伝承やファンタジーにおける「魔法使い」とは異なり、黒魔術や悪魔と関連づけられ、人々に害をなす存在というイメージが作り上げられた。
この概念の浸透により、人々は不都合な出来事を魔女のせいにし、当時の社会不安から目をそらす志向にあった。これは魔女狩りを政治利用した結果と言える。とりわけ、規模の小さい領邦や、統治者が未熟な地域ほど社会不安が多く、魔女狩りが激化しやすかった。
また、宗教戦争においてもそれは利用され、敵対する宗派を告発し合っていた。これこそ魔女狩りがピークを迎えた要因と言えそうです。
魔女の嫌疑をかけられた者は、過酷なものだと投獄、処刑の場合は火あぶりや絞首刑が多かったようです。

名前にまつわる元ネタ

※モチーフの方に記載してあるのは省略

  • ジルコニア→鉱物の一種ジルコン。ヒヤシンス石とも言われる。12月の誕生石。紫のヒヤシンスの花言葉「悲しみ、悲哀、初恋のひたむきさ」(彼女の髪は銀髪ですが、どことなく紫がかっているイメージなので一応)
  • ジョーカー→道化師、切り札
  • ルフレド→良き助言者。Elf=妖精、Counsel=助言
  • ドロテーア→ギリシャ語で神の贈り物。doron=贈り物、theos=神
  • パンチネロ→不格好な、あるいは道化師という意味。ピエロの原型。
  • エコー→やまびこ
  • 21話、ゴリアテ将軍→旧約聖書「サムエル記」に出てくる巨人の兵士。彼よりも圧倒的に小さいダビデによってあっさり首を落とされる。
  • 21話、戦乙女エルラン→戦乙女(ワルキューレ)。北欧神話の項目に記載。
  • 21話、ギルバート侯爵→ギルバート(単位)。「ガウス」というキャラが出てくるのでもしかしたらこれが由来かも。
  • 21話、夢魔(サキュバス)のナターシャ→特に元ネタはなさそう。一般名詞。
  • ダンドン→「dum」は愚か者、間抜けの意味。
  • イザナダ→竜飼いの部族の元ネタがウェールズの伝承なんですが、ウェールズ語に「nahdau=父親」という言葉があります。これが「ナダ」の部分ではないかと。(イザの部分は↓ネタバレ回避の方に記載)
  • サザーランド→「南の島」という意味の語源。彼の出身地、コローディの南の漁村からきてるのかと。
  • マキシー(23話のネズミ)
  • マリリス(23話のガチョウ)→花の名前。ギリシャ神話の羊飼いの女の子が由来。花言葉は「誇り」「おしゃべり」「素晴らしく美しい」。23話のタイトル「どんな美女より美しい」にかかってますね。
  • ポール、リンゴ、ハリー(23話の鳩)→ビートルズ。ハリーは、ジョージ・ハリスンという線もあるが、リンゴ・スターの継父の名が「ハリー」

ネタバレ回避

ここに書くとネタバレになってしまうものをまとめています。
作品を読み進めていない方は気を付けて読まないで下さい。気になっても心を強く持って! 絶対読んじゃダメ!
文字の色を薄くしておりますので、お手数ですが文字選択で反転して読んでみてください。
スマホタブレットの方はリーダー表示や、リーダーモードを利用すると読みやすくなります。


【アルフレド】
ルフレドのモチーフは、アルフレド・ペンドラゴンというネーミングから、アーサー王の父であるユーサー・ペンドラゴンからきていることがわかります。
ユーサー王は、敵国の王妃イグレインに惚れてしまうのですが、彼女にはすでに夫がいます。すると彼は夫を殺し、魔法でその夫の姿に変身してイグレインと事に及びました。
というちょっとど畜生なエピソードなのですが、この想いが強いあまり姿を変えるというのが、「ドラゴン・ルージュ」のエピソードを思い起こさせます。
作中きっての尊いエピソードです。yoruhashi先生はとても素敵なエピソードに昇華させました。
そして彼はジルコニアから竜を操る笛を託されました。いずれ竜を統べるものペンドラゴンになるのかもしれません。
【ドロテーア】
ドロテーアの隠されたモチーフが「白雪姫」でした。
ドロテーア=姫でグランピウス=七人の小人ですね。
白雪姫として考えてみると、ドロテーアの母親は彼女にミルクを与えるどころか毒リンゴを与え、彼女を殺そうとしたんじゃないでしょうか。
グランピウスが姫を匿う必要があったということは、そういう事なのかなと思います。
136話のタイトルが「The beauty」だった訳ですが、コメント欄で23話のタイトル「どんな美女より美しい」との関連性を指摘している方がいてふおおおお! ってなりました。
そうなんですよね、やっぱり「白雪姫」なんです。
136話でドロテーアを死の眠りから覚まさせたのはアルフレドでした。そういえば100話もそういう構図だった訳です。しかし、135話では彼女を眠らせたのもまたアルフレド。王子であり魔女。
甘々で終わらせないあたりがyoruhashi先生の演出の妙。
【イザナダ】
(あまり確信はないのですが)彼の名前が「イザの父親」というネーミングなのであれば、「イザ」に当たるのは、「イーサー=イエス・キリスト」辺りじゃないかなと思います。イエスには物理的な父親がいませんよね。しかしアルフレドがペンドラゴンを名乗ったことにより、物理的な父親ではないが、立ち位置的な父親になったと言えます。
あるいはやっぱり「アーサー」をもじったのか。

【剣の王国】SPELL(スペル)一覧

the-kingdom-of-culiburn-matome-007
[2018.09.21]「SPELLの成り立ち」内容追加、「聖剣カリバーン」項目追加
[2018.09.17]魔女族のランタン追加
[2018.09.14]魔女族の羽根ペンとSPELLインク追加

各SPELLを使った技名は戦闘スタイルまとめの方に記載してあります。

【目次】

SPELLとは

SPELL(スペル)とは、「剣の王国」作品世界における超自然的な力。
複製可能な一般SPELLと、複製不可な特殊SPELLが存在する。
SPELLは、武器・道具・生物、様々な物質に宿るという性質から、モノとして扱うことができる。
また部族によっては特有のSPELLが継承される。これは遺伝やアイテムによって受け継がれる。

SPELLの成り立ち

剣の王国初代王カンブリアが携えた聖剣「カリバーン」には、あらゆるSPELLを生み出す力があり、建国した際、まず彼は五つの種族に対しSPELLを授け、執政を担う役割を与えた。
伝説によると、全てのSPELLは、この「カリバーン」により生み出されたとされている。

本編60話から想像するに、初代王の死後、歴代の王は巡回統治を行なった訳だが、それは各種族の縄張りに出向き、対話を重ね、その際にそれぞれの種族にSPELLを授けていったと考えられる。

五部族が継承するSPELLアイテム

※SPELLが創造された順。

◆金の懐中時計/金時計
空間圧縮のSPELL。とどのつまり、ワープですね。発動時は緑の光を放つ。
保有者】金細工師の部族、部族長→白兎のジョーカー
【モチーフ】不思議の国のアリス

◆湖水晶の斧(こすいしょうのおの)/真実の斧
万物のあらましを瞬時に把握することができるSPELL。
保有者】森番の部族、ムグムン
【モチーフ】金の斧・銀の斧

◆竜牙の笛(りゅげのふえ)
竜を意のままに操る笛。
保有者】竜飼いの部族、イザナダ→ジルコニア→アルフレ
【モチーフ】アーサー王の父ユーサー・ペンドラゴン

◆月繭絹の絨毯(つきまゆぎぬのじゅうたん/ナールガナフ)
空を飛ぶことができる絨毯。
【モチーフ】アラビアン・ナイト

◆銀の靴
かかとを打って風や竜巻を発生させる。
保有者】銀細工師の部族、グランピウス→ドロテーア(内、片方は王国に没収された)
【モチーフ】オズの魔法使い
【謎】
①ドロテーアによると、左足だけ少し大きいらしい。但し作画上においては極端な差は見えない。
ルフレドは偽物ではないかと考察している。
②血に触れた銀の靴が赤く変色するという現象が起こっている。

一般SPELL

◆光芒の尾紐(グレイプニル/ニール)
ピグマイオイ(小人族)が継承するスペル。
保有者】油売りの部族、ピグマイオイの親子→アルフレ
【モチーフ】ガリバー旅行記北欧神話

◆影絵のSPELL
術者に従う影を作り出すSPELL。
保有者】ネモ・トンプソン
【モチーフ】影踏み
【詳細】
作中は主に犬の影を戦わせた。
影従が、攻撃対象の影を攻撃すると、対象者の生身の方も攻撃を受ける。
あくまで影が存在できる範囲のみ有効。
物陰などに当たると、見えない壁にぶつかったかのように潰れて消えてしまう。
あるいは、光を当てて影を消すことで、消滅する。

◆冷気のSPEEL/氷結のSPELL
冷気を操るSPELL。
保有者】ジルコニア→フギンとムニン→アルフレドによって破壊され消滅
【モチーフ】雪の女王

◆愛のSPELL
男を意のままに操るSPELL。
保有者】女王陛下

SPELLアイテム

◆青いリボン(テープ)
触れたものを透明にする。使い切り。但し保有者は透明にならない様子。(8話)
保有者】アルフレ

◆奴隷の契約書
奴隷印のSPELL。奴隷契約によって体の一部に印(バーコード)が刻まれ、逃げようとすると体に電流が走り死に至る。
保有者】作中、具体的な説明はないが、一定の条件を満たせば、或いは契約書さえ入手すれば行使できるのかと。

◆いるか座の羅針盤(ネレイド・コンパス)
海流を操るSPELL。大波や嵐を自在に操る。発動時はキラキラとした光の粒子を放つ。
保有者】(鎧戦士の部族、)エコー→アルフレド→白兎の「ジョーカー」
【モチーフ】ギリシャ神話(ポセイドンとイルカと妻)
【詳細】
白兎の「ジョーカー」曰く、五部族の継承SPELLに匹敵する力と希少価値。

◆SPELLチョーク
特別な数式を記述すると、記述通りのSPELLが実行される。生成物は一定時間で消える。
保有者】ジルコニア
【モチーフ】各種ファンタジー(魔法陣)、プログラミング、物理方程式
【詳細】
ルフレドがジルコニアの部屋で発見したもの。
彼は数式を記述し、蝶を生成して遊んでいた。

◆魔女族の羽根ペンとSPELLインク
SPELLチョークの羽根ペンバージョン。
保有者】魔女族→隣国により略奪→アルフレ
【詳細】
百年前に大渦に飲まれた隣国の廃船にてアルフレドが発見した。
やっぱり彼は蝶を出して遊んだ。
彼が発見した際に、まるで何かに反応するかのように強い光を放ったところを見ると、恐らく人を選ぶ性質があるのかもしれない。実際になんの条件で光ったのかは謎。

◆魔女族のランタン
光源を吸収し、光を灯す。
保有者】魔女族→隣国により略奪→アルフレ
【詳細】
百年前に大渦に飲まれた隣国の廃船にてアルフレドが発見した。

◆聖剣カリバーン
全てのSPELLの源。あらゆるSPELLを生み出すことができる。
保有者】剣の王国歴代王
【詳細】
「王の資質」を見抜く力がある。それは初代王による施しなのか、剣自体の能力なのかは不明。
【謎】
初代王カンブリアが携えていたとされるが、それ以前はどこでどのように誕生した剣なのかが気になる。

SPELLに関するあれこれ

作中でチラホラ説明はされているのだけど、実はまだ謎の多いSPELLのあれこれ。

特殊SPELL

力の複製が可能な一般SPELLに対して、特殊SPELLは複製不可。故に宿る物体と力が切り離せない。唯一無二。
以下、作中で特殊SPELLだと判明しているもの。

  • 五部族のSPELLアイテム(金時計、銀の靴、竜牙の笛、真実の斧、月繭絹の絨毯)
  • いるか座の羅針盤(ネレイド・コンパス)
  • 魔女族の羽根ペンとSPELLインク

もしかしてチョークもそうなのかな。

SPELLの複製

上の図から考えると、複製=遺伝継承の事を言うんですかね。
じゃあ血縁関係にない相手に複製ってのは出来ない……のかな。
多分誰にでも複製出来るのなら、「切り離し」という方法の意味があまりないですよね。

SPELLの分割

これは10話で描かれてます。
ルフレドが、まとまった束の紐のSPELLを、ドロテーアに渡しています。
これがいわゆる「分割」という状態なんじゃないかと。
ピグマイオイの親子が言っていた「貸してた」という状態もこれのことかなーと。
でもあれ、一定時間で消えてしまうとか、そういう制限がありそう。

SPELLの譲渡(切り離し)

フギンとムニンに渡されたジルコニアのSPELLは、この「切り離し」です。
物として扱えるようにする方法です。
パンチネロの「SPELLを渡さなければまだ国王軍と戦えたのに」という趣旨のセリフから、切り離しを行うと、元の持ち主からは力がなくなるということがわかります。
ピグマイオイのお父さんが正式に譲渡したのはこの方法ですね多分。
しかしこの、一度瓶に定着させたSPELLを譲渡された側が使えるようになるにはどういう手順が必要なのか。
瓶の中身を飲む? 不思議の国のアリス? drink me?

SPELLと数式

43話より抜粋。
「SPELL学者プロップによると、全てのSPELLは数式で現す事が出来る。数式に用いる数字は特別な概念規定が……」
44話より抜粋
「魔女数学の応用……」

具現化数式

◆具現化数式とは
その昔、魔女族によって考案された、高等SPELL。
術者を取り巻く自然環境に存在する粒子を、SPELLの粒子に置換する技術。
置換されたSPELL粒子は、SPELLを発動するためのリソースとして使うことができる。

◆専用アイテム
具現化数式を使ってSPELLを発動させるには、SPELLチョークや、魔女族の羽ペンのように、特別な筆記用具が必要。
これらのアイテムで具現化数式を記述する事で、SPELLが発動する。

◆具現化数式に必要な情報
具現化数式には、引数として、SPELL粒子の情報と、発動地点の正確な座標を記述する必要がある。
したがって術者は、膨大なSPELL粒子の知識を記憶しておく必要がある。
座標に関しては、緯度とか経緯なのかもしれないけど、術者からの距離というように相対的な距離でも代入可能らしい。

◆つまり
使い手を選ぶ。

【剣の王国】地名・地形などのまとめ


[2018.09.21]「アーカンザス」「オーグ」「マンチキン」「メイルストローム」内容追加。
[2018.09.20]「コローディ」、「エメラルド」内容追加。
[2018.09.14]「隣国の小国家」項目追加

剣の王国のマップのモデルは、ローマ帝国ですかね。

【目次】

地名

アトラント

アトラントの章の舞台。
人魚(マーマン)であるアトラントの民が住まう都市。
鎧戦士の部族という部族が存在し、長い間彼らの姫と都市を守っていた。
かつて海底に存在したが、巨大な竜の策略によって、三千年もの間地上に押し上げられていた。
都市は岩で覆われ、やがてその上に赤い実のなる木が成長し、島を覆い尽くす。
島には竜の息子夫婦──フギンとムニンが住まい、付近を通る船は不思議な力で引き寄せられ、様々な結末をたどる。
船の操縦に長けた舟守の部族の間では、アトラントの伝説や女の幽霊の話が伝わり、彼らは関わろうとしたがらない。
また、運良く生き延びて島を脱出した者の中には、島の原住民である赤い髪の少年について記憶するものもいるかもしれない。
地図には存在しない島。

【元ネタ】アトランティス(海底二万マイル)

アーカンザス

ドロテーアの過去の章の舞台。
のどかな田園風景が広がり、風車や、放牧される羊、農業に勤しむ人々が、どこか童話のような日常を過ごしている。
剣の王国に帰属するが、海を隔て、更にはメイルストロームの影響で渡航困難、ゆえに王政の影響が少ない。
この島の出身者は、他の地域の人間からすると、真面目で正直者、しかしどこか鈍臭く、付け入れられやすい志向にある様子。
特有の訛りがある。

【元ネタ】
オズの魔法使いの主人公ドロシーの故郷カンザス
「アー」の部分は不明。(アースガルズ+カンザスかもしれない)
実在するアメリカのカンザス州は、田園風景が広がる農業と牧畜の町で、竜巻が起きやすい気候。
【もう一つの元ネタ】
オランダに「ザーンセ・スカンス」という街があります。風車と木靴とチーズが有名だそうです。三つとも23話で出てきますね。

コローディ

剣の王国第5番都市。
コローディの章の舞台であり、ジルコニアの逃亡先。アルフレドも一時期この近辺に住んでいた。

【元ネタ】
ピノキオの作者の名前。町のモデルはヴェネツィア
【孤児院】
ルフレドが預けられそうになった孤児院がある。
ジルコニアはここの職員に知り合いがいるらしい。
【教会】
聖剣のモニュメントと、五部族(竜飼いだけ?)を模したステンドグラスが飾られた教会。
すっかり人気(ひとけ)はなく、蜘蛛の巣が張る。
【南の漁村】
サザーランドが住んでいた村。
小さい村だが、活気があって白く美しい浜がある。

トレンデル

流星列車の章の舞台。
オーグとを結ぶ夜汽車の出発地ないし終着点。
【元ネタ】
トレンデルブルク。ドイツ・メルヘン街道が存在する。(終点はブレーメン)、ジブラルタル海峡銀河鉄道の夜

オーグ

工業都市
軍事品の製造を担い、女王統治後は新体制の主要拠点となった。
トレンデルとを結ぶ夜汽車の出発地ないし終着点。
【元ネタ】
「人食い鬼」を意味する。
【由来】
大型の鬼人(トロール)種を指す「オーグ」にちなむ。
建国前は、彼らの縄張りだった。

黒い森(シュヴァルツヴァルト/シュバルツバルド)

通称「迷いの森」
かつて、三番目の魔女ジルコニアが、最後の逃亡場所に選んだ。
【元ネタ】
ドイツに実在する森、青木ヶ原樹海

マンチキン

詳細不明。火山かな。シュバルツバルドが樹海なら、こっちは富士山?
とある情報筋によると、温泉街もあって食べ物も美味しいんだとか。
【元ネタ】
オズの魔法使いに出てくる小人族。
【由来】
小人族(ピグマイオイ)の古称にちなむ。
建国前は、彼らの縄張りだった。

マンチキンについてアルフレド母
「私たちも子供が大きくなったら、住んでみたいと思ってたんです」

アレクサンドラ

挽歌の章の舞台。
【元ネタ】
エジプトに実在する都市「アレクサンドリア

RAIS

詳細不明。見た感じ雲の上の都市。
【元ネタ】
不明。ググったら「ジル・ド・レ」が出てきたけど、この場合「レ」の部分が地名(領地)

VULCAN

詳細不明。水晶の産地。
【元ネタ】
おそらくバルカン半島、もしくは字的にはローマ神話ウゥルカーヌス

ブーメレン

【元ネタ】
ブレーメンの音楽隊。タイポグリセミア現象を引き起こす人が多数。

エメラルド

王都。
周囲をブロッケン山脈に囲まれた都市。
【元ネタ】
エメラルド・シティ(オズの魔法使い)
【エメラルド城】
城はエメラルド石でできてたが、女王統治下において、全てルビーに付け替えられた。
100万平方エーテル(e)にも及ぶ城壁に囲まれている。

地形

ブロッケン山脈

一度入れば出られない、魔の峰。
コローディとエメラルドを隔て、この山脈を越える方法は確立されていない。
【元ネタ】
ブロッケン山。ヴァルプルギス(『ファウスト』)の舞台。

自然現象

メイルストローム/死の海流

大渦。西の海ではおびただしい数のメイルストロームが発生している。
どんな船でもたちまち沈む「死の海流」。
どうやら大渦の正体は、海の中に突如現れる裂け目のよう。
しかし不思議な事に、一定量海水を吸い込むと、ばくんと閉じてしまう。
まるで生き物のような裂け目。
それもそのはず、この大渦の正体は、超巨大生物、怪物鯨(ファントム)によるもの。
【元ネタ】
海底二万マイル

隣国の小国家

名前だけ出てくる。
百年以上前から魔女狩りが盛んに行われ、ジルコニアたち三人の魔女も、この国から剣の王国へと亡命してきた。
百年前、魔女族のアイテムを大量に積んだ隣国の船が「死の海流」を航行していたらしく、その船は大渦に飲み込まれ、廃船となった。

【剣の王国】種族と部族のまとめ


[2018.09.21]「人間」「銀細工師の部族」「ピグマイオイ」「オーグ」内容追加。
[2018.09.20]植物>古代樹(エンライトン)追加。
[2018.09.15]怪物鯨の項目追加。

剣の王国には様々な種族が登場します。
言葉を喋る動物の存在も興味深い。
また、彼らは部族を形成し、その習慣や流儀は多種多様。

【目次】

種族

人間

人間の中でも、いくつかの人種に分かれる。

◆白色人(オーロリアン/オーロラン)
【見た目】髪はブラウン、瞳は鮮やかな青色(紺碧)
【主な登場キャラクター】初代王カンブリア、グランピウスの元妻

◆虹色人(ルークリッド)
【見た目】髪はプラチナブロンド、瞳は明るい青色(勿忘草)
【主な登場キャラクター】オズ・ワーロック

◆赤色人(アムリント)
【見た目】赤髪赤眼
【主な登場キャラクター】イザナダ・ペンドラゴン

◆褐色人(エレクトラン)
【見た目】褐色肌、焦げ茶色の髪、赤茶色の瞳

人型

◆小人族(ドワーフ)
【見た目】人間と比較して、一回りほど小さい。
【主な登場キャラクター】グランピウス
【モチーフ】各種ファンタジー、白雪姫など
【詳細】
体長が小さいのは、ドワーフの男性にのみ現れる特徴。
真面目な性質で忠誠心が強く、誇り高い、そして慎ましい生き方を好む。
グランピウス「労働はドワーフの誇り」
ドワーフ種には王とカリバーンの関係に倣って名前のついた剣を携える慣わしがある。

◆小人族(ピグマイオイ)
【見た目】人間の手のひらに乗るくらいの大きさ。(体長15~20センチエーテル)
【主な登場キャラクター】3話に登場した親子
【モチーフ】ガリバー旅行記ギリシャ神話、アフリカの熱帯雨林に実在するピグミー、マンチキン(オズの魔法使い)
【詳細】
二つの小国家を持つとされるが、その所在は不明。
かつては「マンチキン」と呼ばれていて、縄張りでもあった。

◆魔女族
【見た目】人間と同じ
【主な登場キャラクター】三人の魔女
【モチーフ】各種ファンタジーマクベスオズの魔法使い魔女狩り、他
【詳細】
百年単位の寿命を持つ、SPELLに長けている種族。
不思議な力を使うことから、迫害の対象になった。
とりわけ隣国による魔女狩りは激しく、魔女族の所有するSPELLアイテムは略奪にあっていた。
【特有文化】

「魔女文字」
魔女族の間で伝わる文字。正確に読めるものはごく僅か。
「大魔道事典(グラングリモワール)」
魔女文字で書かれた大昔の書物。最大禁忌とされる魔術(ネクロマンシー)の記載があり、禁書扱いになっている。
「魔女数学」
詳細は不明だが SPELLを体系的に解明するあるいは発展させるために用いられる……んじゃないかな。
「具現化数式」
魔女族によって考案された高等SPELL。詳しくはSPELL一覧へ。
「使い魔」
という習慣がある。多分他のファンタジーと一緒。

人×獣

人間と動物の特徴を併せ持つ。

◆白兎
【見た目】ほぼ人間で、耳がウサギの耳
【主な登場キャラクター】白兎のジョーカー

◆人魚(マーマン)
【見た目】上半身が人、下半身が魚、下半身がタコというパターンも。
【主な登場キャラクター】アトラントの民
【詳細】
海底に生息し、数千年単位の寿命を持つ。

◆森猿人(ギト)
【見た目】人×猿
「人」と付いていることから、もしかしたら人間に分類されるかも。
【主な登場キャラクター】ムグムン

◆二足歩行のワニ
40話において生息を確認。トレンチコートを着て駅構内を歩行していた。

巨体生物

巨体生物についてアルフレ
「そういやデカブツって体内時計が遅いんだっけ?」

◆竜
竜の中でもいくつかの種類に分かれる。
どの竜の卵なのかは色によって見分けることが可能。
竜は「魔性の類」と言われ、死に際して「竜魂(ドラゴン・ソウル)」と言われる発光現象が起こる。
竜飼いの部族に使役されていたことから、五部族解体後は迫害の対象となった。

◆竜(シーサーペントドラゴン)
【見た目】いわゆる竜、蛇のように長い体長。
【主な登場キャラクター】フギンとムニン
【モチーフ】シーサーペント(大海蛇)→海洋で目撃されるUMA(未確認生物)
【詳細】
寿命は千年単位、あるいはそれ以上。「三千年しか寝ていない」との発言により、千年=一時間くらいな感覚なのかもしれない。
フギンたちと大旦那の体格差を考えると、成人(子供を産める体)してからもかなり成長する様子。
卵の色は金色、卵のサイズは、70~80センチエーテル

◆竜(ファイヤドレイク)
【見た目】小型の竜
【モチーフ】古代ヨーロッパの伝承に登場する火を噴くドラゴン
【詳細】
17話でアルフレドが述べた説明のうち、デタラメでないのであれば夜行性。

◆竜(イザナダが乗っていた竜)
【見た目】黒い体と一本角、長い体長。

◆鬼人(トロール)
【見た目】一本ないし二本の角を生やした鬼の巨人
【主な登場キャラクター】ディンドンとダンドン
【モチーフ】各種ファンタジー(トロール、オーガ)、日本の伝承(鬼)
【詳細】
世界有数の巨体種族にして危険種族にして戦闘種族。
山奥に生息する。
血の気が多く、挑発に乗りやすい。
特に大型のものを「オーグ」と呼び、縄張りでもあった。

海獣
世界有数の巨体種族。

合成獣(キメラ)
世界有数の巨体種族

◆海王烏賊(クラーケン)
【見た目】巨大な頭足類生物。上半身はイカだが、足はタコの足を持つ。
【モチーフ】海底二万マイルノルウェーの伝承
【詳細】
剣の王国西部の海域「死の海流」に生息する。
吸盤のついた複数の足で器用に船を捕獲する。
うっかり通りかかった船は彼の餌食にされること請け合い。

◆怪物鯨(モビー・ファントム/ファントム)
【見た目】
【モチーフ】白鯨、ピノキオ
【詳細】
剣の王国西部の海域「死の海流」に生息する超巨体生物。
海流ごと様々なものを吸い込むが故、海上では大渦(メイルストローム)が発生する。
海王烏賊(クラーケン)が好物。
彼の胃の中には百年以上前の廃船が浮かんでいたりと、恐らく相当な長寿である事がうかがえる。

動物

普通の動物。言葉を喋り他の種族と意思疎通が可能……ミスリードでなければだけど。
個人的に、意思疎通ができる動物と、そうでない動物がいて、それは人間も例外じゃなく、他の種族と意思疎通できる人とできない人がいるんじゃないかと思ってます。
根拠は、26話において、ドロとネズミが「林へ逃げろ」「どういう事?」みたいな会話をしているところに、兵士が「おい聞こえなかったのか」と割り込みます。
これってネズミの存在を気にしてない──「お前何を独り言言ってるんだ」みたいな感じにとれます。
多分ネズミは、「兵士は自分の言葉をわからない」という前提で、彼女の逃げる先を提案したんじゃないかと思うのですが。出なきゃ兵士の前で迂闊すぎます。

◆喋ることが確認できた動物

  • 鶏(パンチネロ)→パンチネロに関して言えば、彼は森番の部族の言語も理解していた様子。
  • 赤い鳥(パンチネロの手下)
  • ガチョウ(アーカンザス)
  • ネズミ(アーカンザス)
  • 犬(トト)

◆今のところ喋ってない動物

  • 牛→家畜
  • 羊→家畜
  • 馬→馬車
  • 鳩→喋ってはいないが、ドロテーア救出に協力していたりと、他の喋らない動物とは様子が違う。
  • 白い鳩→喋ってはいないが、郵便配達をする(43話)→人間の言葉を理解していると言える。
  • トラ→ペット。フリント16世の、ゴードンの語りかけに「?」マークだったのを見ると、言葉は理解していない。しかしジョーカーの事はビビってた様子。彼の何に反応したのだろうか。
  • クラゲ
  • 白い鳥(39話)
  • カラス

獣×獣

◆馬ライオン(仮)
【見た目】長い首のライオンに馬のたてがみ
【詳細】
グリフォンが移動手段として乗っているが、それなりに可愛がっている様子。

妖精(フェアリー)

◆47話の妖精
【見た目】ピンク色の花びらに半透明の羽と細い枝のような手足。
【詳細】
SPELLのお酒が好物で、香りにつられて寄ってくる。
この妖精に刺されると痺れる。お触り厳禁!

妖精(フェアリー)についてアルフレ
「刺すの? クラゲっぽい」

その他

◆泥人形(ゴーレム)/人型
【見た目】人間と同じ。額に特有の文字が記されている。
【主な登場キャラクター】ビーコート
【モチーフ】ユダヤ教の伝承
【詳細】
森番の部族によって作られ、額を破壊することで活動停止する。
人と同じように物事を記憶し、人と同じように感情を宿している。

◆泥人形(ゴーレム)/巨人型
【見た目】
【主な登場キャラクター】
【モチーフ】
【詳細】
搭乗型。

変身能力

48話で、犬のトトが、魔獣に変身しました。
彼は「使い魔」という属性なのですけど、変身能力がそれに付随するものなのかは不明です。
何となくですが、竜を説明するときに「魔性の類」という文言が使われていた事を考えると、魔力を宿してる生物とそうでない生物がいて、変身できたり、言葉が喋れたりするのはその事が関係あるのかなあ、と思う次第です。
以下変身能力があるキャラ(動物)まとめ

  • トト(犬)→体が大きくなり、爪や牙が伸びて額に赤い宝石が出現する。

植物

◆古代樹(エンライトン)
【見た目】灰色がかった、うねりのある巨木。光る実をつける。
【詳細】
自らの養分を光に変える。古代人にとっては「遠路の灯明」として重宝されていた。
かつて乱伐により絶滅したが、怪物鯨の体内にて人知れず光を灯している。

部族

種族が、生物学的な分類であるのに対し、部族は、種族の中で形成されるコミュニティの分類。
部族によっては特有のSPELL(スペル)を継承する。
どうやらこの継承は遺伝によって行われるようなので、部族=血族と見ていいんじゃないかと。

円卓の五部族

初代王によって、それぞれ特異なSPELLを授かり、執政を担ってきた部族。
女王の即位後、解体となり、現在は「旧円卓の五部族」、あるいは「旧五部族」と呼ばれている。

◆金細工師の部族
【種族】虹色人(ルークリッド)
【継承SPELL】金の懐中時計/金時計:空間圧縮のSPELL
【部族長】オズ・ワーロックの父
【詳細】
空間圧縮のSPELLを使い、周辺ないし遠方の国々への使節として赴き、王国に豊かな物質や文化をもたらしてきた部族。
17年前の戦争により部族長を失った。
「金時計」は現在、王国の幹部白兎の「ジョーカー」が所有している。

◆銀細工師の部族
【種族】小人族(ドワーフ)
【継承SPELL】銀の靴:竜巻のSPELL
【部族長】グランピウス
【モチーフ】オズの魔法使い
【詳細】
竜巻のSPELLを使い、何人たりとも近づけぬよう国家財産を守ってきた部族。
部族長であるグランピウスは、辺境の地アーカンザスにて亡命生活を送っていたが、再婚相手に身元が割れ、王国に連行されてしまった。
「銀の靴」はドロテーアへ17歳のお祝いとして贈られたが、彼女が逃げる最中に片方を落としてしまい、現在その片方の靴は王国側に没収されている。
モコ婆曰く「史上最悪の部族」
【謎】
60話において、他の五部族は皆夫婦で描かれていたが、ドワーフだけ男一人だけだったので、コメント欄では憶測をよんでいました。
先の話では、女性のドワーフには、小人としての特徴が現れないという説明が出てきますが、他のファンタジーなどではドワーフ種に女はいなかったりします。

◆竜飼いの部族
【種族】赤色人(アムリント)
【継承SPELL】竜牙の笛(りゅうげのふえ):竜を操るSPELL
【部族長】イザナダ・ペンドラゴン
【モチーフ】赤い竜(ウェールズの伝承)、ネイティブ・アメリカン
【詳細】
竜を操るSPELLを使い、国の防衛や監視役として、王国の平和を守り続けてきた部族。
彼らは笛で自身の竜を操るが、部族長の笛だけは、何やら特別仕様らしい。
17年前、イザナダは、グランピウス経由で「竜牙の笛」をジルコニアに託す。
ルフレドが試しに吹いた時は何も起こらなかった。
9年前、竜飼いの砦の陥落とともに、部族長イザナダは、国の討伐隊により殺害された。

◆森番の部族
【種族】森猿人(ギト)
【継承SPELL】湖水晶の斧(こすいしょうのおの)/真実の斧:真実を見るSPELL
【部族長】ムグムン
【モチーフ】猿の惑星
【詳細】
万物のあらましを瞬時に把握できるSPELLを使い、司法制度の発展のみならず、新技術の開発や、国家産業の発展に貢献してきた部族。
他の種族とも普通にコミュニケーション可能だが、彼ら独自の言語体系を持っている。
二千年前、当時の森番の部族の部族長レレレンによって創立された「メサルデ大学」は、国の最高学府としての権威があり、大学の所在地であるアレクサンドラも、学術都市として発展してきた。
また彼らが開発した泥人形は、警護要員として管理していたが、五部族解体後は国の所有となった。

◆蚕飼いの部族
【種族】褐色人(エレクトラン)
【継承SPELL】月繭絹の絨毯(つきまゆぎぬのじゅうたん/ナールガナフ):空飛ぶ絨毯のSPELL
【部族長】
【詳細】
SPELLの飛行能力を使い、空から土地や河川を調査し、農地や都市を拡大してきた。

その他の部族

◆舟守の部族
【種族】多分人間
【主な登場キャラクター】アトラント編のゴンザーロと三人組。
【詳細】
海に関する知識を備え、船の操作に長けている。
労働者階級(ロワー)に属し、乗組員として雇われる形になる。
海に関する縁起の悪い噂には関わらないのがセオリー。

◆油売りの部族
【種族】小人族(ピグマイオイ)
【継承SPELL】グレイプニル/ニール
【主な登場キャラクター】3話に登場する親子
【詳細】
グレイプニルを使用し、高い木に成る「ヤシ油の実」を採集する。
また、自分たちよりも大きな動物を、このSPELLで捕まえる。

◆鎧戦士の部族
【種族】人魚(マーマン)
【継承SPELL】いるか座の羅針盤(ネレイド・コンパス)/海流を操るSPELL
【部族長】部族長ではないが姫がいる。部族長もいるかもしれないが不明。
【モチーフ】ポセイドン
【詳細】
海底の都アトラントに暮らす部族。
部族の男は、鎧を身につけ三又の槍で武装する。
彼らの都は長い間、守護神である竜に守られていたが、ある時竜の気が変わり、三千年もの間、都は地上へと押し上げられ、更には透明にされてしまった姫も地上の都で一人取り残された。
しかしアルフレドと出会った事をきっかけに竜を討伐し、都を取り戻すことに成功した。
「ネレイド・コンパス」は、アルフレドに贈られたが、その後、軍艦の襲撃により白兎の「ジョーカー」の手に渡ってしまった。

メモ

メリーアンも何かの部族っぽい
夢魔(サキュバス)
◆戦乙女

剣の王国「第60編 語り継がれしもの」まとめ

「この国の創生は王剣伝説そのものじゃ」
 語り始めるかに見えたサザーランドだが、ふと部屋の隅に何かを取りに行く。
 ワクワクと待ちわびるドロテーア。
 アルフレドは彼女の様子が気になるようだ。

 こいつ……確かドワーフ=銀細工の部族ってこと知らなかったな。
 銀細工師の部族であった父親が、娘の安全を考え教えなかったのか。
 それに教会でも五部族の教えは排除されている。
 五部族をあがめる者は国家への反逆者として処罰の対象となる。
 その内、五部族がどんな民族だったかなんて誰も気にしなくなるだろう。
 こいつが何も分かってなくても無理ないか。
 哀れな奴。

「よっこらせ……と」
 サザーランドが持ち出したのは、蛇腹じゃばらと鍵盤のついた楽器。膝の上に乗せ、ストラップを肩にかける。
「こんな所じゃと楽器しか楽しみがなくてね」
 ファファファファ〜ンと試し弾きしてみせる。
「では始めるかの」
「おっ、アコーディオンか、いいねぇー!」
 心を弾ませる二人。パンチネロは手羽先を上げ、ドロテーアは「おっ」と拳を握る。
 アルフレドは不思議そうに楽器を眺めた。
 サザーランド・オン・ステージ、はじまりはじまり。
「この国ができる前、ここには様々な部族が、独自の縄張りを持って暮らしておった」
 アルフレド解説員。
「地名になごりが残ってるだろう。例えば『オーグ』は大型鬼人トロール種の名称だし、『マンチキン』は小人族ピグマイオイの古称だ。つまり建国前はそれぞれの種族が互いを牽制けんせいし合っていた」
「そうなんだ」
「うむ」
 演奏を続けるサザーランド。

 千年前、それらの部族をまとめてつるぎの王国を築いたのが初代王カンブリアじゃ。
 カンブリアは一般的な白色人オーロリアンであったが、彼のたずさえていた王剣カリバーンには、あらゆるSPELLを生み出すことができる力があったという。
 カンブリアは、この王剣カリバーンを使い、五つの部族を配下に引き入れることにした。

 まず彼は王剣カリバーンで、金の懐中かいちゅう時計のSPELLを生み出した。
 これを虹色人ルークリッドに与え、金細工師きんざいくしの部族とした。
 金細工師の部族は、金時計が持つ空間圧縮の力を使い、周辺諸国だけでなく、遥か遠方の国々と国交を結び、王国に豊かな物資や文化をもたらした。

 次に彼は、湖水晶こすいしょうおののSPELLを生み出した。
 これを森猿人ギドに与え、森番もりばんの部族とした。
 森番の部族は、斧が持つ真実を見わける力を使い、新技術の開発を行い、産業を発展させ、人々の生活を豊かにした。

 次に彼は、竜牙りゅうげの笛のSPELLを生み出した。
 それを赤色人アムリントに与え、竜飼りゅうかいの部族とした。
 竜飼いの部族は、笛の持つ竜を操る力を使い、国の防衛役として王国の平和を守り続けた。

 そして次に彼は、月繭絹つきまゆぎぬ絨毯じゅうたんのSPELLを生み出した。
 これを褐色人エレクトラに与え、蚕飼かいこかいの部族とした。
 蚕飼いの部族は、絨毯の持つ飛行の力を使い、空から土地や河川かせんを調査し、農地や都市を拡大させた。

 最後に彼は、銀の靴のSPELLを生み出した。
 これを小人族ドワーフに与え、銀細工師ぎんざいくしの部族とした。
 銀細工師の部族は、かかとで竜巻を起こす力を使い、何人なんびとたりとも国家財産に近づけぬよう、国庫を守った。

 これが円卓えんたくの五部族じゃ。

「なるほどなー」とパンチネロが感心する。

 こうしてカンブリアは円卓の五部族と共に王国を創生したのじゃ。
 彼は多様な部族が平和に暮らす国の建国を目指したが、彼の一生は長くなかった。
 彼は死の間際に大地に剣を突き刺し言った。

 このつるぎを抜いた者は王としてこの国を治めよ
 そして五部族はつるぎの選んだ王に忠実であれ

 と。
 これが王剣に選ばれるという時代の始まりじゃ。

 アルフレド解説員。

 以来、王の素質を認められた者だけが、この剣を抜き、初代王の理想を受け継いでいった。
 歴代の王たちは、領内を回り、たみとの直接対話に基づく巡回統治を行った。
 約八百年の間もな。
 そして今から二百年ほど前、版図はんとが大きくなったため、ようやくみやことしてエメラルドという都市が作られた。

「都がないってそういうことだったのね」
 サザーランドは続ける。
「そして現在いま、女王の時代──」

 TO BE CONTINUED...

【剣の王国】名言集_アルフレド編

the-kingdom-of-culiburn-al
[2018.09.20]59話まで追加

まー口が悪いのだけど、それがまた小気味良い。

【目次】

アトラントの章

【幻の1話】

  • 「出直せ! 下手くそ」(リメイクされる前の第1篇に存在した幻のセリフ)
    無賃乗船がバレたドロ「何でもします」
    船員「下手くそ」「禁句だ」
    ルフレドに追い詰められた船員「何でもします」
    件のセリフ

【6話】

  • 「それに、そうやって素性も知らない相手に自分の弱点を明かす……、オツムゆるすぎ。同情を誘えば解放されると思ったなら考えが甘すぎ。さすがド田舎……辺境領邦『アーカンザス』。脳みそお花畑だな」(ドロテーアに対して)
  • 「剣を信仰するなら女王も信仰しろよ、そうだろ王国民」(ドロテーアに対して)
  • 「俺は今日ここを発つ。果たしていない約束を二つ、果たすために」

【7話】

  • 「……ところでお前さ、いつ着んの、服」(ドロテーアに対して)
  • 「遅い、シャキシャキ動け、うすのろ」(ドロテーアに対して)

【8話】

  • 「音痴」(パンチネロに対して)

【9話】

  • 「おい、勘違いすんな、俺とお前はただの取引上の関係だ。答えることなんて何も無い」(ドロテーアに対して)
  • 「履けば」(ドロテーアに対して)

【10話】

  • 「入れるだろ、そのゴボウみたいな体型なら」(ドロテーアに対して)
  • 「難破船で見つけたお宝、なーんだ」(エコーに対して)
  • 「物事にはタイミングってのがあんだよ」(ドロテーアに対して)

【12話】

  • 「ハウスだお利口さん」(影の犬に対して)
  • 「口だけなら誰でもできんだよ。とっととお家に帰りな、文明人さん」(ネモ・トンプソンに対して)
    上記のセリフに掛かってますね。

【15話】

【16話】

  • 「その卵は……あなたたちの子どもじゃありません」

【17話】

  • ──まあ、今言った事ほとんど……デタラメなんだけど

【18話】

  • 卵邪魔になるぞ、からの「卵貸して、お前はこっち」(ドロテーアに対して)
  • 「さっきは助かった」(18話、ドロテーアに対して)

【19話】

【20話】

  • 「すげえ、デブの透明人間だ!」(過去回想、エコーに対して)

ドロテーアの過去の章

【27話】

  • あいつの親父は助からない。俺がわざと船速を落とすから。
  • 女王と対峙した時、怯まず冷酷に、その心臓を貫ける「女」が、俺にはどうしても必要だ。
  • 情に流されるな
  • 必ず、邪知暴虐の女王を除かねばならぬ。
  • 銀の靴が左足だけ大きかったって言ってたけどおかしくないか。
  • 「それから俺はそこの鶏みたいに昔の思い出を大事にしてないんで、島で散々奴隷としてコキ使われた日々は全然気にしてない」
  • 「着いたら即解散、以上」

死の海流の章

【29話】

  • 「馬鹿のお陰で選択肢がなくなった」(ドロテーアに対してボソッと)
  • 「『アムリントの竜飼い』、名はアルフレド、姓はペンドラゴン、三番目の魔女の弟子」

【30話】

  • 「馬鹿っていう奴が馬鹿」(30話、パンチネロに対して)
    一話越しのブーメラン。

【32話】

  • 「動きがトロすぎ、寝てんのかよお前、ああそういやデカブツって体内時計が遅いんだっけ?」(ディンドンに対して)
  • 「バーカ、兄弟揃ってノロマだな」(トロールの兄弟に対して)

【33話】

  • 「ゴードン艦長だったか? そいつをすぐ連れて来い。この現状を報告するのを忘れるなよ。賊二人に大惨事ですってな」(拘束した兵士に対して)

【34話】

  • トロールが間抜けコンビに到達するまでの時間は──約40秒。まとめて消せばいい!
  • いい発見だ。奴隷生活での入島者を捕獲してきた日々がこんなに活きるなんて──闘える!

【35話】

  • 「攻撃がワンパターンだな。弟より弱いんじゃねーの」(35話、ディンドンに対して)
  • 「マストごと沈め」(ディンドンに対して)
    you must die.ってか
  • 「兄ちゃんが待ってるぜ。水底でな」(ダンドンに対して)
  • ──こいつ、強いな→とか思いつつ「さあな」(ゴードン艦長に対して)

【36話】

  • ──あの日、誓った復讐を、いま果たす!
  • 「やめろ! そいつは関係ない!」(ジョーカーに対して)
  • 「こっちを見ろ、俺の顔に、見覚えがあるだろ」(ジョーカーに対して)

【37話】

  • 「七年前、森でお前に撃たれて死んだ、魔女の弟子だ‼︎」(ジョーカーに対して)
  • ──長かった。何度も頭の中でイメージした。その喉元、掻っ切ってやる……
  • ──何で……何でだ……全然届かない

【38話】

  • 「返……せ」(コンパスを奪ったジョーカーに対して)

【39話】

  • ──次は何だよ(怒涛の展開に対して)

ジルコニアの章

【42話過去回想】

  • 「エロホン? 何それ楽しい?」(トトに対して)
  • 「ひとりで何でも出来るようになるから仲間とかも要らない、ひとりで一人前になるからいい」(トトに対して)

【43話過去回想】

  • 「勇者かよ、剣とかねーし」(ジルコニアに対して)
  • 「『バカって言った方がバカ』って言った方がバカ」(ジルコニアに対して)
    過去の自分からのブーメラン

【45話過去回想】

  • 「知ってたよ」(両親の話を聞いて)
  • 「父さんと母さんは、多分もう会えないだろうなって思ってた。何となく」
  • 「俺が代わりに女王を倒すよ」
  • ジルコニアがもうこっそり泣かなくてもいいようにしたいから」

【46話過去回想】

  • 「俺はどこにもいかないから」
  • 「『イザナダ』の代わりにジルコニアを守るよ」
  • 「だから俺は、今この瞬間から、アルフレド=ペンドラゴン」

【47話過去回想】

  • 「竜(ドラゴン)来た?」

怪物鯨の章

【52話】

  • 「おい」「離れろ」「ドブス」(泣きつくドロテーアに対して)
  • 「モタモタしてたら吊るすぞ」(着替えづらそうにしてるドロテーアに対して)

【53話】

  • 式を思い出せ
  • ──具現化数式が使える……!

【55話】

  • まるで生きた遺跡だ
  • 「王都(エメラルド)には連れて行く、そういう取引だからな」
  • 「何が?」(裾を引っ張り、お礼を言うドロテーアに対して)

【56話】

  • 「悲しい木だ。こんな人気(ひとけ)のない場所でしか育つことができないのか」

【57話】

  • 「彼女じゃない」

【58話】

  • 「おい、あんまり俺から離れないようにしろよ」

【59話】

  • 「以上」
  • 「……冬」

剣の王国「第59篇 好きな季節」まとめ

「先程はお騒がせしました! もう元気になりましたので」
 立ち上がり、ハキハキと謝罪するドロテーア。
「心配かけてごめんなさい!」
 勢い良く頭を下げる。
「よかったのう」
「あっ、そういえばサザーランドさんに私たちの自己紹介まだですよね」
「おお、そうじゃったな」
「そーいやまだだったか」
 一人興味なさげなアルフレド

 私、ドロテーア・グレーテと申します。
 アーカンザスから来ました。
 芽月ジェルミナル桜草の日プリムヴェール生まれ、ついこの前17歳になったばっかりです。
 好きなことは晴れの日のお洗濯とモップがけ。
 特技はないけど……簡単な文字は読めるわ。
 剣術も少しだけ。
 どっちも父に習ったの。
 種族はドワーフ種、家は下流階級ロワーの農家で、あっ、正確には私は混血です。
 父はドワーフで、母は白色人オーロランなの。
 母は体が弱くて私が幼い頃に亡くなって……。
 でも今は新しい家族がいるわ。
 友達もたくさんいるの。
 ねずみのマキシーに、ガチョウのアマリリス、ハトのポール、リンゴ、ハリー、えーとそれから……
 好きな季節は春かな。
 お花が野原一面に咲くから、特に好きなお花はすみれです。
 なぜかというと……

「長いなオイ、俺様も紹介させろよ」
「はっ、ごめんなさい」
「こちらはブーメレンの音楽隊長になるパンチネロさんです」
「パンチさんって呼んでもいいぜ」

 趣味はもちろん歌うことだな。
 世間からは天使の歌声とささやかれてるぜ。
 そんな俺様の特技は千里先の音でも聞き取る絶対音感だ。
 あと好きな季節は夏だな。フェスがあるだろ。
 ファンクラブ会員は常に募集中だ。
 じーさんは特別にプレミアム会員にしてやるよ。
 好きな花はバラだな。ありゃ美味だぜ。

 ……食べちゃうんだ。

「よろしくな、じーさん」
「それとこちらはアルフレド……ペンドラゴンさん」
 無言を決め込む彼にあたふたしだすドロテーア。
「あ、ええと知り合ったばかりで」
「…………」
 サザエをほじくるアルフレド
「以上」
 自ら締めくくった。
「ええっ⁉︎」
 今度はカニを食べ始める。
「あの、もっと何か……ご趣味は」
「ない」
「特技」
「ない」
「好きな季節とか」
「……冬」
 舞い落ちる結晶は彼女の季節だ。
 回答を得たドロテーアは突破口を見出す。
「好きな花……」
「ない」
 ですよね……。
「じゃあ儂の番かの」

 儂はもともとコローディの南にある漁村に住んでおったんじゃ。
 妻と息子と、息子の嫁さんに可愛い孫もおった。
 小さい村じゃが活気があって白く美しい浜があった。
 皆元気でやっとるかのう。

 しんみりする一同……に見えて、おのおのカニだのマイクだの、考えている事がマイペースな男ども。

 ……あっいかん、空気を暗くしてしもうた

「そういえばお前さんたちはどうして死の海流なんかに?」
王都エメラルドに向かっていた」
 アルフレドが答える。
「わ、私も」
「俺様はブーメレンだ」
「ブーメレンに着いたら、俺様は国立の音楽隊に入ってじきに隊長になるのさ。ブーメレンは王都エメラルドの近くだからな。それまでこのおドジのおりでもしてやろうってところだ」
 隣でスプーンを握るおドジは、慣れない左手で悪戦苦闘している。
「死の海流を抜けようとは無謀なことを。しかしなぜお前さんたちは王都エメラルドまで?」
「えっ……とそれは」
 言いよどむドロテーア。すかさずアルフレド牽制けんせいする。
「別に大した理由はない。詮索せんさくしないでくれ」
 ドロテーアは少し焦りを覚える。

 ……あんまり理由を話しちゃ駄目なのかな

「そ、そうなんです、大した理由では……」
「ほうほう」
 ニコニコと受け答える年の功。
 ドロテーアは、しゅん……と俯いてしまった。
「儂も若い頃は憧れたもんじゃ。王都エメラルドでビッグになりたくて、盗んだ荷馬車で走り出したものの、ブロッケン山脈を越えられず、即断念したのはいい思い出じゃ。みどりに輝くエメラルド城もとうとう拝めんかったなあ」
「あ、お城は今、改修工事中だそうです」
「なんと」
「城壁のエメラルド石をルビー石に付け替えるんですって。私の村からも何人か派遣されたの。名誉なお仕事よね。ほら、女王陛下は赤色がお好きだから」
「ほお、その内、みやこの名も『ルビー』になりそうじゃなあ」
「そんなあ、由緒ある都ですよ」
「ありうる話だな」
 アルフレドが話に加わる。
「100万平方エーテル(e)にも及ぶ外壁をルビーに付け替えるほど国家予算を無視したことをしているんだ」
 飲み終わった湯呑を口にくわえ、手持ち無沙汰にクイクイと遊んでいる。
「都市の名称変更のハードルなんて低い。それに王都エメラルドはこの国の歴史じゃ最近できた都だ」
「えっ、王都エメラルドってずっと昔からあるんじゃないの?」
「そうだよ、ならエメラルドの前の都はどこだってんだよ」
 パンチネロが突っかかる。
「ない」
「ない?」
「フォッフォ、娘さんたち、この国のなりたちのお話を知らんのかね?」
「知らないわ」
 疑問符だらけの娘さんたち。
「エッヘン、では儂が教えてしんぜよう」
 サザーランドは語り出す。
「この国の創生そうせいは王剣伝説そのものじゃ」

 TO BE CONTINUED...

剣の王国「第58篇 命の味がする」まとめ

「フォッフォッ、『誰か』ではないよ。言うなれば、心の闇じゃよ」
 会って以来ニコやかな表情を絶やさなかったサザーランドだが、いつになく彼は真剣な表情で告げた。
 部屋に戻ったアルフレドは、ドロテーアの手当てをする。湿布を貼り、くるくると包帯を巻き、木の板を当て固定した。
 彼女は未だ虚ろな表情。アルフレドの服を借り、靴も両方、彼の物を履かされている。
「儂もここに来た頃はよく見たものじゃ」
 鍋をかき回すサザーランド。

 深い闇の中、気づけば儂は独りじゃった。
 この場所は特殊じゃ。
 日の光や生物の声が全くない。
 心の闇は大きくなりやすく、いるはずのないものまで見える。
 心によごれのない者は尚更なおさらよく見える筈じゃ。

 サザーランドは、陶器の器にスープをよそう。アルフレドはどこかいぶかしげに耳を傾けた。
「大丈夫じゃよ、わしゃもう全く見えんようになったからの」
 ニコニコと穏やかな顔が振り返る。
「じきに慣れるぞい」
 フォッフォッと、気楽そうに笑う。見えなくなるというだけでこんなにも気楽になれるらしい。
 薬箱を片付けはじめ、サザーランドに背を向けたアルフレドは、顔をしかめる。そしてドロテーアの耳元でささやいた。
「おい、あんまり俺から離れないようにしろよ」
 しかし彼女は、相変わらず一点を見つめたまま……。いったい何を見ているのか。
「…………」
 アルフレド矛先ほこさきを変えた。
 部屋の向こうでは、なんだかドロテーアの荷物をガサゴソとあさる鶏。
「おっ」
 何か発見したらしい。
「フガフガ……(ドロテーア、俺様がくしを見つけたぞ……)」
 櫛をくわえ、フガフガと喋る鶏に忍び寄る魔の手。
「フゴ⁉︎」
 アルフレドはパンチネロの首元を掴み、ぶらーんと持ち上げる。
「フゴフゴ─! (何しやがるコノヤロー!)」
 持ち上げた鶏を、冷たく蔑むようにジトっと覗き込む。そしてジタバタ暴れるパンチネロを、スタスタとぶら下げ連行する。
「フゴゴフゴ! (やんのかコラ受けて立つぜ)」
 最後はドサっとドロテーアの膝に放り投げた。「フガッ」
「クソッ、チキンみたいな持ち方しやがって、テメーは俺様がぶっとば……お?」
 気づくとドロテーアは、膝の上の白い羽毛の塊を抱え上げたかと思うと、ぎゅっと抱きしめ、頰をうずめた。
「グエ」
「さあさあ出来立てじゃよ」
 サザーランドから、湯呑ゆのみと、器に盛られたスープが差し出される。
「魚のアラじる葛湯くずゆ。あったまるぞ」
 ほかほかと湯気立つ。
栄螺さざえかにもある。彼氏・・君に手伝ってもらったんじゃ」
「彼氏じゃない」
 羽を組むパンチネロ。
 ドロテーアは、虚ろながらもわずかな意識を動かし、スープを受け取る。
「やけどをしないようにな」
 サザーランドは、彼女の前にしゃがみこむ。
「大変じゃったな。そんなに怪我をして可哀想に」
 優しい表情で語りかける。
「辛い事があったんじゃろう。聞かんでもなんとなくわかるよ」
 スープを持つ手を、支えるように包み込む。
「人間は悲しいことほど忘れられないものじゃ。今はゆっくり休みなさい」
 サザーランドが「な」と微笑むと、彼女は瞳を取り戻した。
「ホレお前さんの分じゃ」
 アルフレドは、座っていた木箱から立ち上がり、受け取る。
「どうも」
「おいじーさん俺様の分は」
「はいはい」
 取り戻された時間が動き出す。
 手に乗せられたスープ……。彼女の思考が動き出す。
 その一口は、
 ホゥ……っと彼女を安心させ、
 じんわりとにじみ出し、
 ぼやけた視界から、ぽろっと流れ落ちる。
「おいしい」
 皆手を止める。
「今まで食べたご飯の中で、いちばんおいしい」
 ぽろぽろと泣き出す。そのお椀に込められた温度が、少しの時間差を経てみ入る。
「フォッフォッ、嬉しいのう、沢山食べなさい」
「ありがとうございます、サザーランドさん」
 アルフレドは、事もなげに・・・・・スープを口へ運んだ。
 得てして彼女は目元をゴシゴシと拭い去り、「食べること」を再開した。

 TO BE CONTINUED...

「剣の王国」作品ページ

この回……もっぱら出る・・と噂です。
剣の王国(つるぎのおうこく) | yoruhashi - comico(コミコ) マンガ

剣の王国「第57篇 闇」まとめ

「薬か、何でもあるぞい。物資には事欠かんよ」
 言葉通り、サザーランドのタンスは何でも揃ってそうな引き出しの多さだ。
鎮痙剤ちんけいざい鹿角精ろっかくせいと、内服薬の立麝香草たちじゃこうそう接骨木にわとこつゆ……」
 アルフレドが抱える箱の中に、次々と薬の瓶が収められて行く。
「それから烏歛苺やぶがらしの薬を塗った湿布と新しい包帯じゃ。こんなもんかの?」
「悪い助かる」
「礼などかまわんよ、彼女・・は大事にしなさい」
 アルフレドは一瞬きょとんとするが、
「彼女じゃない」
 きっぱり訂正しだす。
「彼女じゃない、こんなクソヤロー」
 パンチネロもまた然り。
 キャアアアア。
 彼女の悲鳴。
「おいドジテーアの声だぞ」
 冷や汗をかくパンチネロ。
「虫でも出たかのう」
「まさか足って溺れたんじゃねーのか‼︎?」
 ドジな想像をよそに、アルフレドは薬箱を落としながら駆け出して行った。
「じーさん早く早く! あいつが死因『ドジ』で死んじまう」
「すまないね、あいたたた……よっこいしょっと」
 のっそり立ち上がる。
 すでに駆けつけたアルフレドはテントの出口を開ける。
 途端に走りこんでくるドロテーア。布一枚だけを体に巻いている。
「おま……その恰好、てか腕動かすなって」
 しかし彼女は、アルフレドのシャツを掴み、彼の背中に隠れる。怯えている。ガタガタと体を震わせて。
「おいお前……」
「誰かいた」
 怖気おぞけ立つ声色。
「誰かいた」
 視点が定まらない。
「水の中からじっとこっちを見てた」
 どうも様子がおかしい。アルフレドは、カーテンを開け、風呂場を確認する。ナイフを手にし、目を凝らし。しかし、
「誰もいないけど?」
 それを聞いた彼女は、狂ったようにわめきだす。
「いたのよ! こっちを睨んでたの!」
 まるで責め立てる。
「兵隊さんがいたのよ」
 ののしるように。
 彼女は次第に呼吸が乱れ、何よりこの異様な表情……
「ずっと私を睨んで……私のことを」
 目を白黒させて、
「私のせいだから」
 一体何が見えているのか。
「私が兵隊さんを殺したから」
 ガリリ。
 首の後ろを掻きむしる。
「何言ってんのお前……変」
 確かに変なのだけど、ふと彼女は、こてんとブーツを倒し赤い靴が目に入る──
「……そうだわ」
 蘇る記憶。
「この靴のせいよ」
 彼女は右手で赤い靴を拾い上げる。
「おい」
「この靴が私を呪ってるのよ」
 靴を持って走り出す。
「おい」
 彼女は靴を海水に浸した。
「おちて……」
 今度は、どこから持ってきたのか茶色い布で靴の表面をこすりはじめる。
「おちて、おちて、おちて、おちろ」
「おちろおちろおちろおちろ」
 靴から染み出す赤い液体……、彼女は動作を止める。血に染まった自分の手元……。彼女は次第に震えだし、押し潰された彼女の心は、やがて金切り声へと変わった。
 彼女の上から上着を被せるアルフレド。頭をフードで覆い、右腕を掴む。
「……?」
 彼から見ると、靴も手も特に変わりはなく、靴を擦っていた布も見当たらない。
「何か見たんじゃな」
 サザーランドが到着する。
「何しとんじゃコラー」
 ぴょんぴょんと飛んでくるパンチネロ。彼から見るとドロテーアが押さえ込まれているように見えるらしい。
「そうじゃろ娘さん」
 パンチネロは彼女の前に回り込み、顔を覗き込む。アルフレドは彼女の証言を確認した。
「アンタ、一人って言ったよな? 他に誰かいるのか」
「フォッフォッ、『誰か』ではないよ。言うなれば、心の闇じゃよ」
 いつになく、真剣な表情で彼は言った。

 TO BE CONTINUED...

補足

鹿角精(ろっかくせい)→鹿の角、漢方で強壮剤に使われる。
立麝香草(たちじゃこうそう)→タイムの和名。殺菌作用がある。
接骨木の露(にわとこのつゆ)→赤い小さな実をつける木。神経痛や打撲傷に効く。
烏歛苺(やぶがらし/うれんぼ)→利尿・鎮痛。