剣の王国まとめ

comicoで掲載されている漫画「剣の王国」のまとめです。作品振り返りにどうぞ。

まとめ

剣の王国 第113篇「ボンバイエサーカス」まとめ

町外れのサーカス場、ボンバイエサーカス。 その日の興行を終えたらしいテントからは、満足げな観客たちがワイワイと出てくる。 舞台の裏側では、一人の曲芸師がツカツカと練習場を横切っていた。例のボンテージ姿の曲芸師。彼女はどうも様子がおかしい。 「…

剣の王国 第112篇「夜明け前」まとめ

宿の屋上は星空の下もと、アルフレドはリュックを枕に地面に寝転がっていた。金の卵は外に出され、リュックに寄りかかっている。 ふとアルフレドはこちらに視線を向けた。 「何か用?」 「‼︎」 うっかり横たわる姿を眺めていたのがバレてしまったのは、 「あ…

剣の王国 第111篇「“ダッカー隊長”」まとめ

コローディ領主邸。 既に星が輝くこの時間帯において、この建物には煌々こうこうと明かりが灯っている。まだ人が働いているのだ。しかしながら従業員たちは、もっぱらとある人物の登場に浮き足立っている。 「なああれ」 「ああ……コローディの守護神」 少年…

剣の王国 第110篇「Logos or Pathos」まとめ

バスタブには、口が半開きになった元サーカス団員のダンの死体が横たわっている。アルフレドはそこに、胸に浸かるくらいまで水を注いでいた。 「成る程な。かつて奴隷というと、家畜の世話人や女中メイドになるのが一般的だったが、現在、というよりこの街に…

剣の王国 第109篇「真夜中の訪問者」まとめ

男はゆっくりベッドを降り、腕をまくった。 「やれやれ、面白いなお前、最高だよ」 アルフレドは少女に呼びかける。 「おいそこのガキ、あとでお前の体に用がある」 少女はアルフレドの申し出に少し驚いた様子。 気付くと男からの攻撃が始まる。 男は右から…

剣の王国 第108篇「平和な王国」まとめ

祭りの夜、街を流れるナイアス川。花火の映る水面を、大小様々なゴンドラが通り過ぎる。上空には竜の頭を持つ金色の大きな鳥が並走する。川沿いに集まる人々は皆カラフルな出で立ちで、皆一様に変わった仮面を着けている。空を埋め尽くす花火は、街を明るく…

剣の王国 第107篇「安息と恐怖」まとめ

コローディのとある宿屋。 賑やかな夕食を終えた一行が部屋に戻ってくる。ドロテーアは至極ご満悦な様子だ。 「パンチさんすごいなあ、知らない人達とすぐお友達になっちゃうんだもん」 「飲みニケーションは男の必須スキルなもんでな。お子ちゃまは別として…

剣の王国 第106篇「愛を語るな」まとめ

「オズ様そこでストップです」 アルフレドとオズの衝突を止めたのは、オズの仲間らしき二人組。赤いバンダナの男と、ゴーグルをつけた二足歩行の犬。 「おーおー……面倒クセーことになってんな」 横たわる少女と、オズに斬りかかろうとしている少年。 「とり…

剣の王国 第105篇「飲み屋にて」まとめ

コローディのとある酒場。 ゾンビのような動きの酔いどれ客が、店の入り口から出てくる。外で酔い覚ましをしているらしき客が何人かいるが、彼も友人に連れ出されたのかもしれない。 ガコンッと玉がぶつかる音。店の奥には何台かのビリヤード台が設置されて…

剣の王国 第104篇「お人好しバカ」まとめ

「なになにどうしたの」「なんか喧嘩?」 夜、街で一番高い塔から、ライトで照らしたような光が、いくつか動き回っている。 「あの屋上じゃない」「警備隊がきてるよ」「喧嘩なんてよくあるじゃん」 街の人々は口々に、屋上での出来事を噂した。 屋上では現…

剣の王国 第103篇「そこでストップです」まとめ

市場いちばの通りを、とある二人組が歩いている。 二人組といっても厳密には、片方は二足歩行の犬なのだけど。もう片方は赤いバンダナの男。サングラスに真珠らしき宝石のピアス、筋肉質な肉体に、金のネックレスをジャラジャラと身につけ、その素肌には胴着…

剣の王国 第102篇「アンナ」まとめ

倒れる間際、オズは剣を振り、アルフレドに一太刀浴びせた。 ――あの体勢から…… アルフレドは痛みに顔を歪ませる。後方に回避していたとはいえ、あの剣速を避けきることはできなかったようだ。 オズは、アルフレドの傷を見極める。 ――入ったか⁉︎ ……いや浅い‼︎…

剣の王国 第101篇「VS オズ」まとめ

アルフレドに叩き落されるオズ。呼吸器官を潰されるような衝撃が彼を襲う。 ――ぐっ、柔術か……‼︎ アルフレドの容赦のなさが伺える。 「痛ッ……何だよ君、ひどいじゃないか、私は高尚な部族の……」 「黙れ、光芒の尾紐ニール」 怒りを露わにする。途端にオズの身…

剣の王国 第100篇「Nightfall」まとめ

黄昏時。 街灯の中にいる妖精が、眠い目をこすり、大きく伸びをして、ポワッと灯りを灯し始める。 逢魔おうまが時。 灯りがなければ、相手の顔も分からなくなり始める時。 出会ったのは、魔か人か。 「やれやれ、まさか追ってくるとはね」 オズは呆れ気味に…

剣の王国 第99篇「優しい人」まとめ

目を瞑ったオズの顔が、近付いてくる。 ドロテーアは目を丸くし、 「や」 「やめて下さいっ」 振りほどいた腕でガードを作った。思えば彼女は最初から困惑していた。 「い……いきなり何するんですか、びびびびびっくりしました‼︎」 さささっと後ずさり、壁に…

剣の王国 第98篇「楽園は犠牲の上に建つ」まとめ

「だが、やはり、愛だな」 オズはドロテーアを振り返り、一人納得する。 一方アルフレドは、人ごみの中を探し回る。パンチネロを肩に乗せ、しきりに周囲を見回す。ちょうど、二人が走り抜けた市場だ。風船の塊が遠くに見える。 彼らが探すドロテーアは、相変…

剣の王国 第97篇「愛と歪み」まとめ

「見つけたよ、ミス・グレーテ」 王子はドロテーアの手を強く握り締め、対するドロテーアは困惑の表情を浮かべる。王子は構わず彼女を引っ張り出した。 「さあおいで」 「わっ」 「おいてめー何者だ」すかさずパンチネロが肩から飛び上がり、「まずその手を…

剣の王国 第96篇「クズめ」まとめ

「俺がこの勝負に負けたら、この女をやる。奴隷にでもしてくれ。若いし、よく働くぜ」 アルフレドはどことなく冷笑的な表情を浮かべ、相手の欲求に訴える。 目的があるとはいえど、意図があるとはいえど、それでも破わられたガラスの破片が刺されば傷が付く…

剣の王国 第95篇「騎兵盤」まとめ

街の中央にある噴水広場は、人々の憩いの場となっている。その一角で、少しばかり雰囲気の違う人たちがいるのを除けば。 彼らは、噴水近くに設置された、低い台の両脇に座り、その台を覗き込む。台の上には、卵型をした色とりどりのオブジェが並んでいる。そ…

剣の王国 第94篇「ショータイム」まとめ

一人の男と一人の女が、息を切らしながら走っている。 女は足を擦りむいたらしく、左のふくらはぎから出血している。 男が、後ろを走る女に声をかけた。 「こっちだ、あの柵を越えるぞ、走れるか」 女は「ええ」と答えるが、どう見てもヘトヘトで、 「きゃ」…

剣の王国 第93篇「扉越しの本心」まとめ

パンチネロは、涙ぐむドロテーアに提案を持ちかけた。 「俺様とお前、二人で旅をしないか。あいつとはここで別れよう。でないとお前の命が危ない」 それは丁度、アルフレドが扉を開けようとした時だった。扉の向こうの、不穏な相談。彼は思わず手を止める。…

剣の王国 第92篇「What is lost is not lost」まとめ

それは、モコがまだ子供だった頃。彼女は友達とかくれんぼをしていた。 「うふふ、私は見つからないもんね~」 彼女は一人、城郭じょうかく都市へと繋がる壁の階段を登っていた。この城壁には、外の街を一望することができる展望スペースのようなところがあ…

剣の王国 第91篇「賢者はかく語りき」まとめ

質屋の店主はドロテーアを疑った。 「ドワーフも幾いくつか部族があるが、お前さん、史上最悪の部族、銀細工の生き残りなのかい?」 ドロテーアは取り繕う。 「銀細工の部族って……や、やだなあ、そんな訳ないじゃないですか」慌てた様子がかえって怪しい。「…

剣の王国 第90篇「羊店主と掃除妖精」まとめ

頭上には、いくつもの瓶が天井から吊るされている。それぞれ個性的な見た目で、デザイン性も高い。ドロテーアは感嘆を漏らす。「わあ、素敵」 瓶は蓋が閉められていて、ラベルが貼られている。空き瓶ではなさそうだ。 「封印瓶シール・グラスだ」アルフレド…

剣の王国 第89篇「陰翳地下空間的七つ屋」まとめ

一行は石造りのアーケードに入る。 「どこに向かってるの?」とドロテーア。 「飯か⁉︎ 飯か⁉︎」とパンチネロ。 「いや違う」 アルフレドは、木造扉の前で足を止めた。 「質屋だ」 看板には「老羊屋ろうひつじや」と書かれている。アルフレドがリング状の黒い…

剣の王国 第88篇「大人のおねえさんが勝負を仕掛けてきた!」まとめ

「ねえそこのかわいいボウヤ♡」立ちはだかるナイスバディ。「ちょっと私たちと遊ばない?」扇情的せんじょうてきな表情を見せる三人組のおねえさん。息つく暇もなくアルフレドに迫ってきた。 「近くで見るといい男じゃない♡」 「あうっ」押し退けられるドロ…

剣の王国 第87篇「情報収集」まとめ

船から降ろされた荷物を、荷馬車に積む作業員たち。歩くのが早いアルフレドの後を、ドロテーアは少しばかり早足で追いかけた。 荷運びで行き交う人々とすれ違いながら、アルフレドは険しい顔でドロテーアに忠告する。 「分かってると思うが、お前の父親のこ…

剣の王国 第86篇「コローディの章-開幕-」まとめ

「ん……?」 ドロテーアは目を覚ました。傍かたわらにはパンチネロが寝転がっている。 「朝……?」 のそのそと這い出して、テントの外を覗く。 そう、テントだ。船は修繕され、ついでにテントが設けられた。操舵席では布にくるまったアルフレドが、膝に地図を…

剣の王国 第85.5篇「コローディに向かう船上にて」まとめ

「いいか、この指先に青白く輝いている星があるだろ」 アルフレドは、夜空の一つを指差した。 「あの方角が南南西だ。船の船首をアレに合わせろ」 「わかった」 操舵席で布にくるまったドロテーアは、明るく返事をした。 「舵以外は触るなよ」 「うん頑張る♪…

剣の王国 第85篇「怪物鯨の章 -完-」まとめ

サザーランドの体はみるみる透けて行く。 「サザーランドさん、体が……‼︎ 耳も‼︎」 「フォッフォッ、いよいよじゃな」 アルフレド、ドロテーア 最後にお前さんたちと過ごせて楽しかったぞ ありがとうな もちろんパンチ君もな パンチネロはスヤスヤと寝続けて…