剣の王国まとめ

comicoで掲載されている漫画「剣の王国」のまとめです。作品振り返りにどうぞ。

まとめ

剣の王国 第131篇「On the deplorable road」まとめ

光ネオンが映えるのは、サーカス街の夜だからだろう。 たった一人、その闇に立ち向かった少女は今、生気を失い、その瞳からは既に、それらしい意思を感じない。力なく垂らされたその腕を伝い、赤い水滴が地面へと滴り落ちた。そして砕け散るかのごとく、飛び…

剣の王国 第130篇「届かぬ咆哮」まとめ

パンチネロは訴えた。 「これまでアイツがどんなバカやったって、やれやれとか言って助けに行ってただろ。つーかそもそもこの戦いに何のメリットがあるんだよ、まさかドロテーアがこのまま戦ってサーカス団に勝てるとでも思ってんのか⁉︎」 アルフレドは問い…

剣の王国 第129篇「戦後生まれのガキ」まとめ

轟音響かせ、ドロテーアの前に降り立つ巨大なゴリラ。前日の興行では、逃げ惑う夫婦を虐殺して見せたあのゴリラだ。その大きさたるや、肩に乗るグリスが小人に見える程だ。 彼女といえば、思いもよらずドロテーアからビンタをくらい、さぞ鬱憤を溜め込んでい…

剣の王国 第128篇「四面楚歌」まとめ

対峙するドロテーアと異国風剣士の男。 「某それがしの名はヒザン」グッと彼女を睨みこむ。「参まいる」 一方ドロテーアは、どことなく怯ひるんでいた。アルフレドが思わず焦りの色を浮かべる。 ――バカが、「怒り」を解いたな ドロテーアは走り出す。ヒザン…

剣の王国 第127篇「真剣勝負」まとめ

確実に相手の足を無効化して行くドロテーア。 その瞳いかりは乱れることなく涼しげだ。 アルフレドは彼女の戦い方を考察していた。 脚部きゃくぶへの刺突しとつに終始する不殺の剣…… ドワーフ流の剣術か 将又はたまた甘いだけか「クソッ、怯むなよお前ら」一…

剣の王国 第126篇「命短し怒れよ乙女」まとめ

「あ、ああ……あのバカ……」 パンチネロがあわあわと気をもんでいる。たまらず「オイ‼︎」とアルフレドを怒鳴りつけた。「おドジがサーカスに飛び込んじまったじゃねーか、どーすんだコレ‼︎」 アルフレドは、はたはた迷惑そうに顔をしかめた。もちろんパンチネ…

剣の王国 第125篇「少女の選択」まとめ

「やめなさい」 その言葉いかりは鐘のように鳴り響いた。 地面に伏せたままのジョンもまた、その少女の登場に驚き、凛然とたたずむその後ろ姿を見上げた。 「ちょっとお嬢ちゃん〜、だめじゃない邪魔しちゃ」ニコニコとした様子で近寄ってくるグリス。「それ…

剣の王国 第124篇「アンガージュマン」まとめ

「やっとへバッたよこいつ」 仰向けで息を切らすジョンの様子を、二人の団員が見下ろしている。「マジ手こずらせやがって、こんなの初めてだ」 ジョンは苦しそうな表情で目を閉じた。 「はあ、クソ」 ――体が動かない。あのナイフ野郎……毒か 「流石はフランダ…

剣の王国 第123篇「フランダーシルの忠犬」まとめ

「さあさあ、手投げナイフの大売り出しだ」 リグワールが何本ものナイフを瞬時に投げつける。 「ぐっ」ジョンは腕でガードを作るが、ナイフが一本刺さってしまい、思わず「小賢こざかしい」ともらした。 「お前は暑苦しいんだよこの怪力マンが‼︎」リグワール…

剣の王国 第122篇「悔恨と決意」まとめ

「さあて、やるか」 リグワールが二本のナイフを構える。 身体に赤い紋様を光らせたジョン・レインが、彼に向かって突進してきた。 リグワールは繰り出された左ストレートを回避し、右手に持ったナイフを突きつけるが、ジョンはナイフごと彼の手を握り掴んだ…

剣の王国 第121篇「“ジョン・レイン”」まとめ

「ぐっあ……」 稲妻の衝撃が、父親の身体を駆け巡る。 「奴隷印の電撃マスターズ・ブリッツ」 座長による制裁だ。 「非常にいいよキミ、でもちょっと飛ばし過ぎかな」 穏やかな表情をつくり諭してくるが、彼からしたらショーの緩急など知ったことではないのだ…

剣の王国 第120篇「剛のSPELL」まとめ

サーカス団員を殴り飛ばす父親。思わず見上げる子供、ビビり出すサーカス団員たち、ドロテーアは固唾を飲んで見守り、アルフレドは無言のまま見守る。その他の観客もザワザワとし始めた。「おいおい……」「なんだあの奴隷」「手錠引きちぎってねーか……」座長…

剣の王国 第119篇「竜魂」まとめ

「絶対に」 アルフレドは目を見開いた。彼の瞳に映る光景――そのショーは、今現在でも続いている。パンチネロが「あれ血か?」と呟くと、ドロテーアが「え……?」と目を丸くする。アルフレドは言葉を続けた。「絶対に席を立つな」と。 会場は歓声に包まれてい…

剣の王国 第118篇「原点回帰」まとめ

舞台は賑やかに、つつがなく進む。 笑顔を振りまく空中ブランコ乗りの女の子たち。宙を舞うボールと、その上を飛び回るお猿さん。そのボールを不器用にジャグリングするピエロたち。鉄の首輪に繋がれたドラゴンは、闘牛のような角を生やしたライオンと格闘す…

剣の王国 第117篇「希望」まとめ

腕を組むアルフレドと、ドキドキとしながら見守るドロテーア。ボンバイエサーカスの先陣を切ったリグワールによる曲芸が始まったのだ。 彼が大きく両手を広げると、背後にある二つの箱がボンッと音を立て、白い鳩の群れが一斉に飛び出す。その光景に観客の子…

剣の王国 第116篇「“フェリシテ”」まとめ

コローディのはずれ。 私は小さい貧民街スラムで育った 少女は小高い坂の上から、はるか向こうの港街を眺めている。 「おーい」その方角から、一人の少年がくねくねとした坂道を登ってくる。 「あっ、帰ってきた」少女は嬉しそうに少年に駆け寄る。「おかえ…

剣の王国 第115篇「始まります!」まとめ

紅い風と天地に身を任せず 汝、言霊を綴りたくば 覚悟せよ 夜雨の下を舞う 羽虫の如く また、水垢を舐める窮鼠の如き 営みを己のものにせん 願わくば汝に 慈悲深き神の慰撫のあらんことを 白と水色の明るいテントの上空では、サーカスの開催を知らせる発砲音…

剣の王国 第114篇「人智の先で」まとめ

「絶望に立ち向かう奴隷バカの姿を」 そう言うと座長は、懐からピストルを取り出す。 「えっちょっと……」思わずグリスが声を上げた。 パンと銃声が響く―― 「あ」と声を上げた奴隷の一人。彼女のこめかみからは、血が吹き出し、飛沫となり、両隣に座る奴隷た…

剣の王国 第113篇「ボンバイエサーカス」まとめ

町外れのサーカス場、ボンバイエサーカス。 その日の興行を終えたらしいテントからは、満足げな観客たちがワイワイと出てくる。 舞台の裏側では、一人の曲芸師がツカツカと練習場を横切っていた。例のボンテージ姿の曲芸師。彼女はどうも様子がおかしい。 「…

剣の王国 第112篇「夜明け前」まとめ

宿の屋上は星空の下もと、アルフレドはリュックを枕に地面に寝転がっていた。金の卵は外に出され、リュックに寄りかかっている。 ふとアルフレドはこちらに視線を向けた。 「何か用?」 「‼︎」 うっかり横たわる姿を眺めていたのがバレてしまったのは、 「あ…

剣の王国 第111篇「“ダッカー隊長”」まとめ

コローディ領主邸。 既に星が輝くこの時間帯において、この建物には煌々こうこうと明かりが灯っている。まだ人が働いているのだ。しかしながら従業員たちは、もっぱらとある人物の登場に浮き足立っている。 「なああれ」 「ああ……コローディの守護神」 少年…

剣の王国 第110篇「Logos or Pathos」まとめ

バスタブには、口が半開きになった元サーカス団員のダンの死体が横たわっている。アルフレドはそこに、胸に浸かるくらいまで水を注いでいた。 「成る程な。かつて奴隷というと、家畜の世話人や女中メイドになるのが一般的だったが、現在、というよりこの街に…

剣の王国 第109篇「真夜中の訪問者」まとめ

男はゆっくりベッドを降り、腕をまくった。 「やれやれ、面白いなお前、最高だよ」 アルフレドは少女に呼びかける。 「おいそこのガキ、あとでお前の体に用がある」 少女はアルフレドの申し出に少し驚いた様子。 気付くと男からの攻撃が始まる。 男は右から…

剣の王国 第108篇「平和な王国」まとめ

祭りの夜、街を流れるナイアス川。花火の映る水面を、大小様々なゴンドラが通り過ぎる。上空には竜の頭を持つ金色の大きな鳥が並走する。川沿いに集まる人々は皆カラフルな出で立ちで、皆一様に変わった仮面を着けている。空を埋め尽くす花火は、街を明るく…

剣の王国 第107篇「安息と恐怖」まとめ

コローディのとある宿屋。 賑やかな夕食を終えた一行が部屋に戻ってくる。ドロテーアは至極ご満悦な様子だ。 「パンチさんすごいなあ、知らない人達とすぐお友達になっちゃうんだもん」 「飲みニケーションは男の必須スキルなもんでな。お子ちゃまは別として…

剣の王国 第106篇「愛を語るな」まとめ

「オズ様そこでストップです」 アルフレドとオズの衝突を止めたのは、オズの仲間らしき二人組。赤いバンダナの男と、ゴーグルをつけた二足歩行の犬。 「おーおー……面倒クセーことになってんな」 横たわる少女と、オズに斬りかかろうとしている少年。 「とり…

剣の王国 第105篇「飲み屋にて」まとめ

コローディのとある酒場。 ゾンビのような動きの酔いどれ客が、店の入り口から出てくる。外で酔い覚ましをしているらしき客が何人かいるが、彼も友人に連れ出されたのかもしれない。 ガコンッと玉がぶつかる音。店の奥には何台かのビリヤード台が設置されて…

剣の王国 第104篇「お人好しバカ」まとめ

「なになにどうしたの」「なんか喧嘩?」 夜、街で一番高い塔から、ライトで照らしたような光が、いくつか動き回っている。 「あの屋上じゃない」「警備隊がきてるよ」「喧嘩なんてよくあるじゃん」 街の人々は口々に、屋上での出来事を噂した。 屋上では現…

剣の王国 第103篇「そこでストップです」まとめ

市場いちばの通りを、とある二人組が歩いている。 二人組といっても厳密には、片方は二足歩行の犬なのだけど。もう片方は赤いバンダナの男。サングラスに真珠らしき宝石のピアス、筋肉質な肉体に、金のネックレスをジャラジャラと身につけ、その素肌には胴着…

剣の王国 第102篇「アンナ」まとめ

倒れる間際、オズは剣を振り、アルフレドに一太刀浴びせた。 ――あの体勢から…… アルフレドは痛みに顔を歪ませる。後方に回避していたとはいえ、あの剣速を避けきることはできなかったようだ。 オズは、アルフレドの傷を見極める。 ――入ったか⁉︎ ……いや浅い‼︎…