剣の王国まとめ

comicoで掲載されている漫画「剣の王国」のまとめです。作品振り返りにどうぞ。

剣の王国 第26篇「ひかりの靴と裂ける肌」まとめ


 畑でドロテーアの危機を知ったネズミは、鳩の背中に乗って駆けつける。しかし既に彼女の家には兵士が押し入るところだった。
「王国軍だ。家の中をあらためさせてもらう」
 ドロテーアは服を抱え身構える。
 兵士は、彼女の足元に気がつく。
「おい、あの靴じゃないか……⁉︎」「!」「お前、動くな!」
 そこへ一羽の鳩が兵士の間を抜けて入ってくる。「何だ⁉︎」
「ドロテーア! 今すぐ逃げろ」鳩の上のネズミがせっつく。
「えっ、どういう事⁉︎」
「畑の方はだめだ。林の方へ走るんだ。いいか、林の方だぞ」
「でもお父さんが畑に……」
「おい、聞こえなかったのか」兵士がズカズカと近づいてくる。
 ドロテーアはビクッと体をこわばらせる。
「さっさと靴を脱げ……」
 彼女に迫る兵士に対し、鳩が翼を広げて威嚇し、ネズミが警告する。「それ以上近づくな!」
 そしてドロテーアに再度ハッパをかける。「さあ早く行け、後から君の父さんと迎えに行くから」
「でも」
「ドロテーア!」
「わかった」困惑しながらも意を決する。
 彼女は兵士が腰に提げている警棒を拝借し、「なっ⁉︎」勝手口の方へ向かう。
 目の前にはもう一人の兵士が警棒に手をかけ待ち構える。
「そいつを逃がすな!」
 ドロテーアは警棒を構え、「ごめんなさい」兵士の腕を叩き、警棒を落とさせる。「おあっ」
 抜け出したのはいいものの、うっかり片方の靴を落としてしまう。「ああ!」しかし取り戻している時間はない。
「おい止まれ! 軍に逆らったらどうなるか知ってるのか!」
「知りません!」振り切るように走る。
「クソ……!」取り逃がした兵士が悔しさをもらす。彼女は既に丘の向こう。

 一方畑では――
 ビーコートが馬車へと乗り込むところだ。
 馬車の後ろには、箱型の荷台が連結されている。窓が付いていて、箱というより部屋のような。
「どいつもこいつもトロくせえな! あの下っ端ども、何で靴ごときにこんな時間かかってんだよ」
 ビーコートは苛立たしげなドードーの隣に大人しく座る。
「さっきの戦闘、一撃も喰らわずに勝てただろ。お前のあるじは女王陛下だろが。思い出に浸ってんじゃねーぞボケ」
 ビーコートは静かにうつむく。
「生き物みてーなつらしてんなよ」
「了解しました、ドードー殿」帽子を深くかぶり直した。
「しかし部族長も名ばかりだよな」
 部族長グランピウス。彼は後ろの荷台で手首を縛られ、身体中に細かい切り傷をつくっている。
「手も足も出せないでやられてやんの」
 いったい……鎌鼬かまいたちにでも遭遇したのか、服は至る所が裂けて血が滲み、床一面も絵の具を塗りたくったように赤く、身体を引きずられたような跡が見える。
 彼は気を失っているようだ。

 TO BE CONTINUED...

「剣の王国」作品ページ

「迎えに行く」と言うセリフ良いですよね。yoruhashi先生のセリフ表現はグッとくるものが多い。
剣の王国(つるぎのおうこく) | yoruhashi - comico(コミコ) マンガ