剣の王国まとめ

comicoで掲載されている漫画「剣の王国」のまとめです。作品振り返りにどうぞ。

剣の王国 第13篇「むかつくんだよ」まとめ


 アルフレドとドロテーアは、「島からの脱出」という目的の下、協力関係となる
 船を奪う為、アルフレドは島に上陸していた探検家ネモ・トンプソンと戦闘
 ドロテーアはアルフレドの指示で、彼の主人であるフギンとムニンの子供を誘拐しようとするが……
「これは何の扉……?」

 その頃、島を散歩していたパンチネロ。「おっれさまは〜パンチネロ様〜♫ 世界一の美声を持つ鶏さ♪ ……ん?」何かを見つける。
 見ると、岩から生えた木に光る紐が巻き付けられ、その紐が洞窟の中へと延びているのだ。
「んん⁇」

 ドロテーアはギィィィ……と扉を開ける。
「ごめんくださ〜い……え! 何これ……⁉︎」
 それは床いっぱいに黄色い塊が敷き詰められている。「金の卵⁉︎」
 ――フギンとムニンの子供ってこの卵のこと? ……でいいのよね。アルフレド……あなたの飼い主って一体何なの……⁉︎
「連れて行くのはひとつでいいのかしら、だとしても大きすぎるわ。入ってきた穴を通れなくなっちゃう」
 卵の間をそ〜っと分け入ると、とりわけ小さい卵が一つあった。「あの卵なら……!」下に敷かれた藁も何だか高く積まれている。
 ドロテーアは卵を胸に抱えた。「うん! あなたなら穴を通れそう! 一緒に来てくれる?」
 しかしためらう。「……いいえ、一緒に来たくなんかないわよね。お母さんやお父さんと居たいわよね。でもアルフレドはそんなに悪いひとじゃないと思うの。あなたを乱暴に扱ったりしないはず。最初はちょっと怖かったけど、靴を貸してくれたし、きっと本当は優しいのよ。きっと本当はもっと笑ったり……」はたと気付く。「って、そんなのあなたの知ったことじゃないわよね。ごめんね……、少しだけ私のお話を聞いてもらってもいい?」
 ドロテーアは藁に腰を下ろし、語り始めた。

 私はね、ずっと父さんに育ててもらったの
 父さんは私が十歳の頃再婚したんだけど
 私はなかなかお義母かあさんに気に入ってもらえなくて
 2人のお義姉ねえさんはとっても美人で賢いんだけど私は……
 のろまだし、馬鹿だし、地味だし、泣き虫だし、「ドジテーア」だし
 でも私幸せだった
 父さんさえいてくれたら……他に何もいらない

 ドロテーアは膝にうずくまる。
 ――……そうよ、父さんの為に手段なんて選んでられない
 涙が残る瞳に力を込め、決意する。
「私、あなたに嫌われてもいいわ、一緒に来てね」
 ギ……っと扉を開けると、そこには彼女の行く手を阻むものがあった。
「そこまでだ!」
「!」
「外から来た奴だな⁉︎」通路脇の鎧の上に、ぱぱーんとパンチネロが鎮座している。「俺様の絶対音感に狂いなし! 観念しろ小娘、この俺様こそ……」
「いつかブーメレンの音楽隊長になる鶏のパンチさん‼︎」
「そうそう、って何で知ってんだ⁉︎」
 パンチネロはドロテーアがアルフレドの家に隠れていたことを知らない。
「ハッそうか……俺様そこそこ有名になってきたということか……」
「あのー……ずっと教えてあげたかったんだけど、あなたの絶対音感の使い方間違ってるわよ。(正確には地獄耳よ)」
「何だと小娘⁉︎」
「それじゃ私急いでますので失礼します」丁寧なお辞儀をして去ろうとする。
「待てコラ! やいやいやい」ぴよんぴよんとドロテーアの前におりてきた。
「俺様をシカトするたぁいい度胸じゃねえか。なめた真似すっとスープにして食っちまうぞ……」
「なによ、あなたなんか全然怖くないわ」
「な……っ」
「弱い立場のひとをよってかたかって攻撃するなんて最低よ。私、事情はよく知らないけどあの時アルフレドが傷ついたのだけはわかった」
 パンチネロはあんぐりと口を開ける。「…………!」
「そんな事してたらブーメレンの音楽隊長になんてなれませんよ」
 ドロテーアが一蹴すると、パンチネロはへな……っとへたり込んだ。
「……つくんだよ。アルフレドあのガキみたいな何でもできる奴を見てるとむかつくんだよ」

 その頃、島の各所で、皆それぞれ異変に気付きはじめた。
「そろそろ日が暮れるな」
「ああ……ん、そういやパンチさん居なくねえ?」
 二羽の赤い鳥がパンチネロの噂をはじめる。
「あ〜、別にいいんじゃね、最近威張りすぎで若干ウザいし」
「だな〜、ヨイショしたらすぐ調子乗るよな」
「大変だ大変だ!」もう一羽がバサーっと飛んできた。
「どうした?」
「フギン様とムニン様のお帰りだぞ!」

 一方、アルフレドによって縛られている三人組。皆木に吊るされ、スキンヘッド以外は気を失っている。
「おい! 起きろ! キャリバー!」青唇を起こす。
「ん……?」
「ステファンも! 起きろよ!」髪もじゃを起こす。
「あれ……、俺たち何やってたっけ。ていうかココどこだ?」青唇改めキャリバーが気がつく。
 彼らが吊るされている木の根っこは、崖をつたい海にまで延びている。その根の先には、光の紐で繋がれた一隻の小舟が用意されていた。ちょうど木の根をつたって降りられそう。
 目が覚めたキャリバーは更に気づいた。「うおお⁉︎ 何で俺ら縛られてんだよ⁉︎」
「お前があの突然襲ってきた奴にやられたからだろ! 銃を持ってたくせに!」とスキンヘッド。
「何だと⁉︎ お前だって銃を持ってただろうが」
「ああ⁉︎」
 二人の喧嘩をよそに、髪もじゃ改めステファンが何かに気付いた。「……おい……あれ見ろよ……」
 彼らの周囲を暗い影が覆う。
「何だありゃ……」

 TO BE CONTINUED...

「剣の王国」作品ページ

髪もじゃ改めステファンは頭に小鳥を飼ってます。
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