剣の王国まとめ

comicoで連載中の漫画「剣の王国」のまとめです。作品振り返りにどうぞ。

剣の王国「第6篇 悪魔の取引」まとめ

 島の調査をしていた船長とゴンザーロは、座礁ざしょうした船を見つけ、中を調べていた。
「難破船が多いな、漂流物が集まるような海流になっているのか。全て書き記しているか、ゴンザーロ。報告書を書かなければ……。どの舟も食料庫が空だ。生存者が居たか、或いはまだ居るか」
 ベラベラ喋る船長とは裏腹に、ゴンザーロは黙々と部屋の中を調べる。
 ──本棚から本がごっそり抜かれてる……?
「ずいぶん読書好きな生存者だこった……」
 ゴンザーロにまたもや疑念が浮かび始める。
 ──難破船の生存者が重い本なんか抱えて歩くか……? 生存者の仕業じゃないのでは……? もし……、漂流物が意図的に島に集められているとしたら……。海流を操るSPELLスペルを持つ部族……? ……まさかな。
「なあ先生、船に戻ろう。嫌な感じがするんだ」
「戻る? 地図に無いこの未開の島を、探索せずに戻る? 開拓者の恥だな。ここはもう王国われわれの植民地だ……、必ず見つけ出すぞ、アトラントの黄金郷。この探検家……キャプテン・ネモ・トンプソンがな」
 船長はまるで獣でも飼うような影を落としていた。

 その頃ドロテーアは……。
「私、アーカンザスからから来ました……。女王陛下の命で父が連行されて、どうか私を放して……‼︎ 裁判までもう時間がないの!」
「無駄だ。何やったってお前の父親は助からないね、諦めろ」
 アルフレドは、ポンと地面に落ちていたナイフを蹴り上げ回収する。
「諦めたくないの!!! この靴と引き換えなら父は助かるのよ。靴を渡したら放免を考えると領主様が……」
「本気でそんな取引してもらえると思ってんの? 勝算なさすぎ、立場弱すぎ、暴力で簡単に靴を奪われるぞ。そしてあんたも、あんたの父親も纏めて首を跳ね飛ばされるな。それに、そうやって素性も知らない相手に自分の弱点を明かす……、オツムゆるすぎ。同情を誘えば解放されると思ったなら考えが甘すぎ。さすがド田舎……辺境領邦『アーカンザス』。脳みそお花畑だな」
 酷評に次ぐ酷評で斬りつけられるドロテーア。
「だ、だって……! 誤解なのよ……父はただの農夫で……五部族なんて……知らないわ。この靴だってきっと何かの間違いで手元に来ただけで……」
「その靴は部族の誇りだ。手放すなんてありえない。……恐らくあんたの父親はド田舎アーカンザスに逃げ延びて身元を隠してたんだろう」
 エコーが木々のリンゴをむしり、しゃくしゃくと食べはじめる。
 アルフレドはさらに続ける。
「女王が先の王を追放し、王の忠臣『円卓の五部族』を虐殺し始めた時からひっそりと今まで。見つかれば最後だ、も逃げられない。知ってるだろ……、この国の王位継承制度、国をあげた『王剣崇拝』にもとづく掟だ……。『王の剣カリバーンを引き抜いた者がこの国の王となる』。王の剣カリバーンは真の王しか認めない。一番目の魔女……すなわち現女王が王の剣カリバーンを抜いた今、この国は余さず彼女のものだ。五部族は何故かこれに異議を唱え、女王と対立し、敗れた。彼らが敗れたのは、大多数の国民は王の剣カリバーンの選んだ者が常に正しいと信じているから」
 アルフレドは改めてドロテーアに知らしめる。
「剣を信仰するなら女王も信仰しろよ、そうだろ王国民」
「…………‼︎‼︎」
 言い返すことができない。突きつけられた現実。
「…………そんな……だって……私は五部族なんて……」
 アルフレドSPELLスペルを解いた。
 急に拘束を解かれたドロテーアは、真っ逆さまに地面に落ちる。ドサッ。
「おい」
「…………ぅ…………」
「取引ってのはどうやるのか教えてやるよ。アンタにいい話があるぞ」
「いい話……?」
 ドロテーアは顔を上げる。
「──俺は今日ここを発つ。果たしてない約束を2つ果たすために。今からあんたたちが乗ってきた船を奪い、エメラルドへ行く!」
「!」
「もし俺がここから出るのに・・・・・・・・・協力するなら……、一緒に連れて行ってやってもいい」
 アルフレドはさらににじり寄る。
「父を諦めたくないんだろ。なら続きを聞くよな?」

 TO BE CONTINUED...

「剣の王国」作品ページ

アルフレドのキラー・ザ・パンチラインをぜひ本編で
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